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夢見るアリスと白兎アイホート  作者: 潮田しお
第6章『夢見るアリスと白兎アイホート』
34/35

Dream.34『夢の終わり 明日の真ん中 愛のはじめ』

 アリスとイヴはキランの神殿前に到着した。神殿はその全てが碧玉で造られており、神殿の壁と内側にある広大な庭の中に聖堂とそれを囲むように7つの尖塔が建てられていた。2人の背後には荒々しくうねりを起こす川が流れている。


 それよりも2人の注目を集めたのは神殿上空の巨大な時空の裂け目から緑色の光が降り、朱の王座教団により復活させられたのであろう神々がドリームランド中からその光に誘われるように裂け目へと侵入していっていた。


「ここに着く前からチラホラ目に入ってたんだけど……なんだろう」


「……これも彼の計画の1部?」


 2人は上空を仰ぎ見て、自分達もその裂け目の中へ向かうため神殿に入り屋上を目指した。内部は酷く荒れており、何かが戦ったかのような深い爪痕が残されていた。


「あんなの食らったら死んじゃいそう……」

 アリスはの背に悪寒が走る。


「前とは違って今のアリスは生身だから、今死んじゃうと本当に死んじゃう。気をつけて」


 2人は階段を上り屋上へ上がった。冷たい風が吹き、アリスを押す。高所から落ちてしまいそうで、思わず下を覗いてゾッとする。こんなところから落ちてしまったらひとたまりもないだろう。


 すると、光の中から人影が此方へ降りてきた。



「こんなところまで来ちゃったの?君達。ほら、良い子だから最期の日くらいお家に帰って好き放題やりなよ」


 猫の足のような奇妙な履物がトンッと音を立てて男が屋上へ降り立つ。


 ニャルラトホテプの人柱、ジャックだ。いや、人柱ではない。邪神ニャルラトホテプその人だ。


「こんなこともうやめて!破滅?狂気?そんなこと為に世界を壊すの!?作り直してどうするの!!絶望に溢れた世界になんてさせないよ!!」

 アリスは叫び、ジャックへの怒りを露わにする。


「はは!破滅も狂気も計画の到達点へ至るための手段にすぎないよ」


「どうして、そんな……」


「我が主、アザトースがそれを望むからだ。それを面白いと思うから、僕はそれを実行したまでだよ。アリス、前にした話を思い出してごらん」


 前にした話……もしかして、獄中で浅黒い肌の少年が語っていたことだろうか。


 アリスは会話の内容を思い出しながらかいつまんで話した。


「アザトースが目覚めることは世界の終わり。それを阻止するためにニャルラトホテプは人々に破滅と狂気をもたらしている……」


「そう、それだよ!ちゃんと思い出せてエラい、エラい!」

 ジャックがアリスへ賞賛の拍手を送る。


 でも、それが本当ならジャックさんが話していたことと辻褄が合わない。


「じゃあ、どうして世界を壊すためにそんなことを?手っ取り早くアザトースを起こせばいいでしょう?」


「それもこっそり教えてたはずなんだけど……あ、言語違うから伝わんないか!長くドリームランドに居たからうっかりしてたよ。ほら、薬を飲んだ時見たでしょ?アレだよアレ」


 ジャックは顎に手を当てて少し考えると、自分のミスに気づき後頭部に手を回し笑い飛ばしてアリスに送ったヒントを思い出すよう促す。


「ニャルラトホテプ?がブクブクしてた怪物と話してたあのこと…………?」


「またもや正解!賢いね!そう、あれはいつもの呼び出しに応じて主の元へ行った時のこと〜、主は夢に飽きた、そろそろ起きたい。そう言ったんだ。僕は勿論抵抗したさ、この世界は僕のものだ。誰にも奪わせたくなんてないからね」


 最後の言葉には怒りの交じった執着を感じさせ、その言葉が真実であると思わせる。


「話が見えてこない。つまり、どういうこと」


「……冥土の土産に教えてあげる。計画は直に果たされる。どうせ、君達みたいな矮小な存在が今頃どんなに足掻いても止めることなんて出来ないからね」


 そして、その台詞の後に少し間を置いてジャックはことの次第を語り始めた。



「……きっかけはアザトースが眠ることに飽きたと言い出したこと。僕はなんとか彼を夢に繋ぎ留めるために100年の猶予を申し出た。宇宙の始まりから存在する奴だ。100年ぽっち瞬きの間にも満たない。でも彼は白痴、つまり阿呆だ。覚醒の世界での100年だと勝手に判断して僕に猶予を与えた。僕は素直に覚醒の世界なんかで動かないさ、時間の流れが歪んで覚醒の世界よりは遥かに時間の経過が遅いドリームランドで計画を実行することにした。人柱なんて巫山戯た文化を作って彼らが死ぬ時に根こそぎ力を持っていく。そして、僕らが紡いだ物語に気を取られているアザトースを協力してくれた神々と共に殺し、人柱から得た力を利用して夢を乗っ取るんだ。まさか、最後に見る夢が自分が殺される夢だなんて魔皇も今頃驚いているだろうね。そして僕らは外なる宇宙にいる自身と融合し完全な存在となって終わりのない世界で生きるんだ」


「神々と協力……?旧神も含めてあなたの傘下に入ったってこと?彼らがそんなに安易にあなたに協力してくれるようには思えない。彼らはいつもあなたの邪魔をしている」

 イヴがジャックに疑問を呈する。


「うん、そうだね。でも、自分の生死がかかってるんだ。彼らや地球で生まれた旧支配者の者共はアザトースの夢の中でしか存在出来ない。神でも死ぬのは怖いらしい」

 ジャックが嘲笑うように答えた。そして……


「1つ付け加えると、彼らの協力を得られたのはイブ、君のおかげだ。嬉しい誤算ってやつだ。君をアザトースの夢と外なる宇宙……本当の現実を結びつける楔にする。君の夢と現実に与える影響力を利用してね」


 しかし、イヴはそれに反論する。


「夢への影響力はあるかもしれない……でも、現実は……。覚醒の世界では空間を見渡す力が使えなかった」


「でも、その場に残り続けることは出来ただろう?普通、ドリームランドにある物や人は長いこと覚醒の世界に留まることは出来ない。君はどれくらいの期間そこに入れた?体が薄くなって夢の世界に引き戻されるような感覚はあった?」


 ジャックが意地悪な笑みを浮かべてイヴを見下ろす。イヴは沈黙し恐ろしい事実に気がついて顔を青くした。


「待って、そんなことしたらイヴはどうなっちゃうの!?死んじゃうの?嫌だよ!私!」


 アリスはイヴを庇うように、ジャックから引き離すようにして抱きつく。


「大丈夫。死にはしないさ、ただ透明になって世界と1つになり、永遠を生きるだけ」


「そんなの、死ぬよりつらいじゃない!!」


 アリスとジャックが問答を繰り広げる中、イヴが口を開く。

「人間は……アリスはどうなるの?」


「消えるよ。外なる宇宙に連れていく義理なんて無いし。……あ、でもルルちゃんは例外。約束通り自分を殺してくれたからね。彼女は来世で幸せになれると勘違いしてるみたいだけど。独りぼっちの彼女が友達を求めて頑張った結果、宇宙空間に取り残されてまた独りぼっちになるなんて!実に滑稽だね!」


 ルルを馬鹿にする発言をするジャックにアリスは非難の声を上げる。


「どうしてそんな非道いことが出来るの。……こんなに誰かを憎んだのはあなたが初めてだよ!」


「そっか、嬉しいよ。君の初めてになれて」


 相も変わらず彼は笑みをたたえたまま軽薄に振る舞う。それがアリスの苛立ちを余計に刺激した。ジャックに今度こそゲンコツを落としてやろうと拳を握ったがその考えは直ぐに吹き飛んだ。


「わたしが犠牲になったらアリスもルルと生かしてくれる?」

 イヴがジャックの話を受け入れようとしていた。


「イヴ!?何を言ってるの!」


「構わないよ、イブの頼みなら」

 ジャックはいつものようにイヴの願いを聞こうとしている。


「私はそんなの絶対に嫌!イヴが居ないなら私も居なくていい!そんなことイヴにさせない、そんなことしたらナイフを創って今死んでやるんだから!」


 イヴが自分の隣に居ないなんて考えられない。決意にも似たイヴへの執着は彼女を脅してでも引き留めようとする。


「アリス……」


「う〜ん、素敵な友情だね。泣けてきちゃう」

 ジャックのさめざめとした嘘泣きがしんみりした雰囲気を壊した。そして、話したいことを言いきったジャックは踵を返して宙の裂け目に戻ろうとする。


 このままジャックを返したらイヴは消えてしまう。なんとしてでも止めなくてはならない。


「……行かせない」


 アリスはジャックの足元にベルトを生成しその足を引き留める。


「意地でも僕を止めようって?……仕方ないなぁ、1度こうだって決めたら君頑固だもんね。少し痛い目に遭わないと気が済まないようだ」

 ジャックは振り向き、微笑を浮かべながら、しかし低い声で言い右手を鋭い鉤爪を持つ異形のものに戻す。


「…………手伝う」

 ジャックとの戦闘は望まない。しかし、2人の求める未来のためにイヴは覚悟を決めた。イヴはテレパシーで上空の門を閉じられるであろう方法をアリスに伝える。


「先手は譲らないよ!」

 ジャックが鉤爪をアリスに振るおうとするとイヴがそれを庇うように前に出る。ジャックは反射的に攻撃を逸らしてしまった。床に大きな獣の亀裂が刻まれる。

 アリスは詠唱を開始し、門の閉鎖を試みる。あくまで閉じられるかもしれないもの。一時的でもいい、計画を破綻させるために時間を稼ぐ。


 それを阻止するように、物理攻撃をやめたジャックが呪文を唱えると、アリスの首の骨が溶け消え言葉を紡げなくなる。


「アリス、目を閉じて!骨は夢見の能力で再生して!」

 そうイヴは叫ぶと同じく呪文を唱え光の爆発がジャックの視界を埋め尽くす。ジャックは目を瞑りその場から動けなくなった。


「熾天使の栄光か……!」


 アリスは骨を治し詠唱を再開する。緑色の光が少し薄くなったような気がした。

 目眩しにより行動を封じられたジャックにイヴは触れその足の神経を奪った。ジャックはその場に倒れる。ピクリとも足は動かない。

 アリスは呪文を唱え続けている。宙の亀裂が少しずつ狭まっていく。



「…………厄介な特性だな」

 焦った口振りでジャックは呟くと、彼は人の体を棄てた。鉤爪で自らの首を刺し切り裂くと、吹き出す鮮血と共に中から3つの足でその体を支える脈打つ血の色に染まった舌のようなものに頭部を覆われた特徴的な姿を現した。ニャルラトホテプの化身、血塗られた舌である。ジャックの体は人の形を失った肉の塊に変貌していた。


「アリス、見ちゃダメ!」

 イヴの指示に従いアリスは顔を伏せる。


「邪魔だからちょっと静かにしてて」

 ぶっきらぼうにニャルラトホテプは言い放つと、イヴに向かって緑と青の混沌とした麻痺の突風をぶつける。イヴはそれをいなそうと鼻先で片手を振るが強風はイヴを襲った。イヴは全身が痺れ、聴覚視覚を失い舌が思うように動かせなくなってしまった。


「イヴ!!」


 イヴを心配したアリスの隙を突いてニャルラトホテプはその足でアリスを取り押さえる。明らかな体格差に抵抗することも出来ない。


 なんとか……なんとか彼を止めることは出来ないの!?


 ふと、アリスの目にニャルラトホテプの鉤爪が刻んだ痕跡が目に入る。……この傷跡にアリスは見覚えがあった。宮殿の内部で見たものと似ている気がする。


「ねぇ、下の階にあるあの切り裂いた痕……あなたがしたの?」


「そうだけど、それがどうかしたの」


 ニャルラトホテプの声にはもうあの薄っぺらい笑いは乗せられていなかった。


「なんでそんなことしたの……?」


「……さぁ?ただむしゃくしゃしてやっただけだよ」


 ニャルラトホテプは少し考えるような動作をして返答する。


「あなたは気まぐれで、軽挙妄動な振る舞いをしているように見えるけど、その実意味の無いことはしない。何か理由があるんじゃないの?」


「ふ〜ん、力では勝てないから弁論で引き止めるつもり?」


 そうニャルラトホテプがアリスを嘲った時、亀裂の内側から赤子の断末魔のようなものが宙へ響き、反響した。


「時間が無い……早く行かないと」


 ニャルラトホテプはアリスから足を退かし飛び立とうとするのをアリスが止める。


「わかんないんだよね!?自分の気持ちが!!知りたくない?私ならその答えを知ってるよ!!」


 ニャルラトホテプの足が止まる。


「イヴを見て、あなたがしたことだよ!胸がざわつかない?体が痺れて動けない。感覚が麻痺してるから外部の状況が脳に伝わらない。イヴは今真っ暗闇に囚われているよ?あなたは今まで人々に非道いことをしてきた。それは何がどう非道いのかわかってやったことだよね?だったらイヴが今どれくらい苦しんでるのか想像できるよね?」


 アリスの脳内ではイヴが話せない代わりにテレパシーを飛ばしていた。アリスはイヴの現状をよく把握している。


 ニャルラトホテプから黒い煙が立ち、その姿はジャックのものへと変わっていった。


 そして、振り向いたジャックの顔はとても苦しそうで胸元を抑えるようにしていた。


「僕にわからないものが、君にはわかるとでも言うの?」


 その口調には、苛立ちと恐れ、懇願を孕んでいるような気がした。


「……わかるよ。イヴが私を庇ったときあなたが攻撃を逸らした原因も。……あなたがイヴを刺した時、その腕が震えていた原因も」


「……!?どうして、それを」


 ジャックは目を見開き驚く。彼はトートの短剣をイヴに刺した時、その腕をもう片方の腕で抑えていた。




「…………じゃあ、聞こう。何故僕はこうも心を乱されている?」


 アリスが口を開く。


「それはね、あなたがイヴのことが好きだから。大好きだから。愛しているからだよ」


 ジャックはその言葉に胸元握りしめていた腕をダラりと下ろし呆然とする。


「……イブは僕の所有物だ」ジャックは力無く呟く。


「そう思っていたとしても、あなたはイヴのことをどうしようもなく愛している。1人の親として。親だからイヴのお願いは何でも叶えたくなるし、親だからイヴが傷つけられると頭に血が上る」


 図星を突かれたジャックは頭を抱えていた。彼の脳裏に流れるそれらしい経験が全て1つの線になって繋がっていく。


「邪神である僕が……愛した?他人を?」


 思えば、彼は可愛い、愛らしいなんて口にはしていたが1度も他者に好意を示すような発言はしていなかった。

 愛なんて俗物がするものだと軽蔑していたからだ。



 イヴが苦しそうに咳き込むと、ジャックはイヴの方を振り向きフラフラと歩み寄り麻痺で動けないイヴの体を包み込んだ。


 イヴを抱き締めると、心中に渦巻いていたモヤは晴れ、ズキズキと痛んでいた胸は何か温かいもので満たされていった。


「………うぅ」


 イヴにかけられていた呪文が解け、痺れが次第に引いていく。


「ニャル兄……?」

 イヴは目元に大きな水玉を浮かべ、ジャックがそれを親指で拭き取ると少し名残惜しそうに立ち上がり、屋上の縁へ歩みを進める。


「そっか、そういうことか。僕にだけ与えられた人格って、そういう意味だったんだね」


 イヴは今ジャックが何をしようとしているのか察しジャックを引き止めるようにその手を掴む。


 ジャックはその力強さに、イヴが産まれて間もなく彼女が自身の手を掴んだ時のことを思い出した。


 しかし、ジャックはその手を振りほどきイヴを諭すように言う。

「ダメだよ、イ(・)ヴ(・)。もう自分で頑張れるんだろう?いつまでも僕に縋ってちゃいけないよ。それに、そんな引き止め方されちゃ折角の決心が鈍っちゃう」


 イヴが今にも泣き出しそうな顔でジャックを見つめる。


「大丈夫だよ、例え姿は見えなくても僕はいつも君の傍で見守っているから」


 そう言ってジャックが屋上の縁に立ちアリスとイヴの方へ体を向ける。そして、その体の重心を真後ろに傾けるとジャックの体はふわりと浮いた。


「パパーーーッ!!!」

 イヴが泣き叫び、ジャックはそれに満足そうに微笑んでいた。憑き物が落ちたような爽やかな笑みで、その顔は確かに1人の親のものだった。


 ジャックは頭から落下していき、徐々に落下速度が上がっていき、地面と衝突するとかつての美貌を連想出来ないほどに砕け散った。


 そのジャックの遺体が透明になり、世界と同化していく。同時に、空間の全てが白く変わっていきポロポロと破片が空を舞い、崩れていった。



 彼は同情の余地が無いほど人々に絶望を振り撒き、破滅に陥れていった。この結末は彼への罰とも解釈出来るだろうが、悲しすぎる終演にアリスは涙を流していた。その涙を袖で拭い去り、イヴにそっと声をかける。


「イヴ……儀式をしよう。次の世界でもずっと一緒に居られる儀式」


「……儀式?」

 イヴは泣き腫らした顔で振り向きアリスに尋ねる。


 アリスは後ろの腰にあるレースのリボンを解き、イヴに被せるようにした。そして、夢見により2つのリングを創り出す。それはシルバーの人の指程の直径をしたリングで、1箇所に輝きを放つダイヤモンドが上品に飾られたものだった。


「これは何?」


「これは指輪。私達が病める時も健やかなる時も、例え世界が終わって、その先の未来でもずーっと一緒で愛し続けることを誓う指輪だよ」


 イヴはくりくりとした瞳をぱちくりさせて指輪を覗き込む。アリスはそんなイヴの左手を取り薬指に指輪を通し、自身の薬指にも同じようにした。


「もし離れ離れになったとしても、きっとこの指輪が私達を導いてくれるから。愛してるよ、イヴ」


「……あの日、アリスがわたしを庇って死んだ時、わたしは返事を言えなかった。……わたしも愛してるよ、アリス」


 2人は互いに唇を重ねる。2人の体も白く染まっていき徐々に崩れていく。そこに痛みも苦しみもなく、ただ静かに死が体の中へと浸透していった。

シナリオ【夢見るアリスと白兎アイホート】


[犠牲者] この世界の全ての人々


[背景解説]

 眠り続けることとニャルラトホテプがもたらす物語にアザトースは飽きてしまい目覚めようとしたのがきっかけです。ニャルラトホテプは自分の所有物が侵害されること、今まで顎で遣われてきたことの報復をするためにアザトースを夢の中と外で殺害することで覚醒と昏睡を繰り返させ時間を稼いでる間に自らがアザトースから夢を奪うことを計画しました。

 イヴの誕生により、外なる神以外の協力も得られことは上手く運ぶと思われたのですが。ニャルラトホテプ本人がイヴを利用することを止め自らが犠牲となってしまいました。


[人柱]

 邪神の身代わりにさせることでステータスを向上させ精神力を日々吸い上げ、死亡時には全てを奪う。こうして得た力はアザトースから夢見の力をニャルラトホテプが引き継ぐために使用された。

 ドリームランドの人々に積極的に協力させるために人間を守るためという建前を使い、長い期間をかけ文化を根付かせた。


[イヴ]

  1部の旧支配者と旧神がニャルラトホテプに協力する代わりに自分達も次の世界に入れるという約束を果たすためにアザトースの夢と外なる宇宙を繋げる役目とされたが、親であり同じくドリームランドと覚醒の世界に影響を与えるニャルラトホテプが彼女の身代わりとなり夢見る者と世界の核を兼ねることになった。


[アリス]

 彼女はよく猫の姿をしていたニャルラトホテプに絵本を読み聞かせ、妄想話を語っていたことから恩返しとして彼女の理想に近いと思ったドリームランドに送り込まれた。

 本当はニャルラトホテプは夢見る人が自分の想定したシナリオに介入することをよく思わなかったため夢見る人がドリームランドに来る、または出ていく手段を無くしていた。

 

[朱の王座教団]

 人柱を増やしていったとき出現したカルト教団。行動を管理し利用する為にニャルラトホテプは彼らの前に現れ駒とした。

 また、彼らには人柱の殺害、計画実行日までにもしアザトースが飽きて目覚めてしまわないよう破滅と狂気の物語を作らせていた。


[ノーデンス]

 ニャルラトホテプにとってのトラブルメーカー。邪魔をする存在。しかし、それは本格的な阻害ではなく彼の面に泥を塗り手間をかけさせる程度のものでなければならない。

 アリスやイヴにとっては敵の敵は味方のような存在だった。


[登場したニャルラトホテプの化身]

・黒猫:ダイナ、シュブ=ニグラスの足を止めた猫

・暗黒のファラオ:ジャック、浅黒い肌の少年

・赤の女王:作中ではハートの女王と名乗る。イヴの母としての姿。生首の男は父。

・血塗られた舌:作中での怪物としての主な姿

・アトゥ:ヨグ=ソトースの人柱を屠った樹木のような化身。生命力を吸い込み100%対象を殺す


[登場アイテム、呪文、魔道書]

・熾天使の栄光:眩い光を放つ。

・骨格を溶かす:骨が無くなり肉だけになる。

・いなし:かけられた呪文を逸らし回避する。

・イブ=ツトゥルの招来:新年の深夜に伝統的には13人の召喚者が行う。ナーク=ティトの障壁を貼らないとイブ=ツトゥルから報復を受けてしまう

・ナーク=ティトの障壁の創造:物理と魔術の双方から術者を守る。球状で100m程の直径がある。

・麻痺の突風:10m以内の対象に強烈な麻痺を与える。


[登場神話生物]

・イブ=ツトゥル:ニャルラトホテプの娘あるいは息子とされる。ドリームランドに住んでいるがその影響は覚醒の世界でもっぱら感じさせ、触れたものに激烈な喪失を与える。花弁のような薄く柔らかい黒い血はザ ブラックと呼ばれ、犠牲者を窒息させる。


[小話]

・舞台になった神殿の正式な名前は愛の神殿です。

・タイトルの謎を解くとメシアになります。

・最期の指輪を創造するシーンでクリティカルを出しました。2人は新たな世界でもずっと仲良く幸せに暮らすことでしょう。

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