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78.普通の依頼?

翌日、いつも通りの朝を迎え朝食のために酒場に向かう。


「今日からはナワツボ平原まで行かなくていいから移動が短くなるわね。」


「ヌーの競争率は低いのか?」


「狩れる人はいるけどここの冒険者ってあんまり熱心じゃないのよね。」


「ナワツボ平原より密度は高いだろうし効率が上がるのはいいことだな。」


「そうね、ポノ達は今日何をする予定なの?」


「特にラナを指導する必要もないからな、まだ決めてないんだ。」


「組合に何か面白い依頼でも来てるといいわね。」


「組合か…たまには顔を出すかな。」


酒場に到着したので食事を済ませてラナと別れた。


『じゃあ組合に向かうとするか。』


『ソウダナ。』


組合に向かって歩き出すとヨルムが話しかけてきた。


『トコロデ、昨日ハドコニ行ッテタンダ?』


昨日は一緒にいたはず…ああ、ストレス解消してた時の話か。


『ちょっと異空間にな。全力で動いてストレス解消してたんだ。』


『ナルホドナ。我ヲ巻キ込マナイヨウニシテクレタノダナ。』


『そういうことだ。』


『我モソレニ付キ合エルトイイノダガ…』


『今のところは難しいと思う。

 自分の行動に反省もしたし今後やる予定は今のところないぞ。』


『アクマデモ今ノトコロナノダナ。』


『この先何が起こるかわからないだろ?』


『ポノナラ未来予測クライデキソウナ気ガスルガ。』


『先のことがわかったら面白くないだろ?』


『ソレモソウカ…深ク考エタラ負ケダナ。』


組合に到着して中に入ると冒険者達の姿はなかった。

狼人族がいなくなったので狩りに出かけているのだろう。

それともあまり考えなかったが俺達の朝が遅いのだろうか?


何にせよ人がいないならアマンダに話しかけやすいし好都合だ。

アマンダ側は仕事の手が止まるだろうから迷惑かもしれないが…


「ちょっと聞きたいことがあるんだが大丈夫か?」


「ええ、大丈夫ですよ。」

アマンダは仕事の手を止めて答えてくれた。


「仕事中なのに悪いな。」


「確かに仕事はありますが冒険者の方の質問に答えるのも仕事の内ですので。」


「助かるよ。アビンザ周辺で狩れる動物の種類を確認したい。」


「この周辺…ダンジョンも含めてですか?」


「そうだな。」


「でしたら…」


アマンダが教えてくれた動物は全て知っているものだった。

なお、ダンジョンのレア種はクロヒョウだけとのことだ。


「ありがとう。全部知ってる動物だな。しかしそうなると今日は何をしようか…」


「お暇なんですか?

 でしたら掲示板に貼ってある依頼を受けてみるのはどうでしょう?」


前に一度納品依頼を受けただけだもんな。ちょっと確認してみるか。


「見てくるよ。ありがとう。」


「いえ、受ける依頼が決まったらこちらに持ってきてくださいね。」


「わかった。」


選り好みするのも良くないので掲示板の前に行き、目を閉じる。

そして適当なところを指差すとその先にあったのは…


依頼内容:木の伐採

報酬:1万円~

依頼主:商人組合


これは依頼というか日雇い労働じゃ…

しかし俺の指がこれを選んだんだからしょうがないな。

紙を取ってアマンダに見せた。


「これですか…?」


「目を瞑ったら俺の指がこれを選んだんだ。」


「そういうことですか…

 依頼主は商人組合ですので教会を挟んだ隣の建物になります。

 受付に依頼を受けたと言えば詳しい説明があると思いますので。」


「わかった。ありがとう。」


「お気をつけて。」


冒険者組合を出て商人組合に向かう。依頼主が近いのは助かるな。


商人組合に入ると内部は似たような造りになっていて談笑している商人達がいた。

こちらを見る者もいるが野次は飛んで来ない。

さすがに冒険者達とは雰囲気が違うな。


受付まで行き、依頼を受けたことを伝える。


「この依頼ですかー、もう始まっちゃってるはずなので

 今からだと報酬は減っちゃうと思いますがいいですか?」


「日を改められるよりも報酬が減る方がいいな。」


「わかりました。作業場までの地図を

 渡しちゃいますのでそこに行っちゃってください。」


「わかった。ありがとう。」


手渡された地図を見ると町の南西部に星のマークが描かれていた。

ここに行けばいいのか。一応は小走りで向かうことにしよう。


それにしても随分妙な喋り方をする受付だったな。

要点は押さえていたので受付としては問題ないんだろうが…

アマンダの印象が強いから変に思えるのかもしれない。



星マークの場所に到着すると一人の男が斧で木を切っている最中だった。

手前側には既に切り倒された木が転がっている。

作業中に話しかけると危ないかもしれないので切り終わるのを待つことにしよう。


男が切っていたのは木を倒す方向用の浅い切れ込みだったようで、

切り倒すために反対の方向に移動したところでこちらに気付いた。


「何だ?木を切るのがそんなに珍しいか?」


「依頼を受けてきたんだが…」


「そうなのか。今からだと報酬は減るだろうがそれでもいいか?」


「構わない。受付でも聞かされたよ。」


「危ないから俺の後ろに来てくれ。今から木を倒すからよく見ておけよ。」


「わかった。」


男は切れ込みを入れた反対方向から斧を振るい始めた。


「こうやって反対側から切れば木が自分の方向に倒れてこないから安心なんだ。

 怪我をされたら面倒だからこれだけはきっちり守ってくれ。」


「肝に銘じておくよ。」


少し待つと木は倒れ、転がっていた木の近くに着地した。

倒れてなくなった部分はいつの間にか元に戻っている。

バオバブの木と同じように無限に取れるわけか。


「こんな感じだ。できそうか?斧は貸してやるからよ。」


「たぶんやれると思う。」


「そうか、俺は他にやりたいことがあるからここを離れるが

 しっかりやってくれ。本数が多ければ満額支払うからよ。」


男はそう言って町の方に去っていった。

色々説明が足りない気もするが…まぁいいか。

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