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43.狼人族の狩り

翌朝、いつものように起床し酒場に向かう。

これだけだと朝から酒を飲みに行くみたいだが目的は食事だ。


酒場に着いたがいつものように少数の人族の冒険者が食事を摂っていた。

昨日の光景は夢だった…なんてことはないんだろうな。

特に起きるのが遅かったわけではないと思うが狼人族の朝は早いのだろうか?



食事を済ませて町を出るが周囲に動物は見当たらない。


「これは…とりあえず動物が見つかるまで走るか。」


「嫌な予感しかしないけど見てみるまで決め付けるのは早いわ。」


「見タトコロ狼人族ハ2人1組ニナッテ一定距離デ散開シテソノ位置カラ

 アマリ動カナイヨウニ動物ヲ狩ッテイルナ。

 近クニ動物ガ再出現スルマデ待機シテイルヨウダ。」

確かに人数で範囲をカバーできるなら効率がよさそうだ。

たまたま一組の近くに大量に再出現してもこちらから手を出さない限りは

襲ってこないから問題ないか。負担は大きくなりそうだが…


「この距離で…というか俺には見えないがヨルムにはわかるんだな。さすがだ。」

「さすがヨルムちゃんね!」


「ソウダロウソウダロウ。」

ヨルムはすっかり上機嫌だ。


「さすがにナワツボ平原までは行ってないだろうから移動するか。」


「そうね。」

「ソウダナ。」


ラナをダチョウに乗せ、ナワツボ平原を目指す。道中、ヨルムが言った通りに

狼人族が狩りをしていたので邪魔にならないよう大回りして通過する。


走りながら見てみると昨日酒場で席を譲った3人の内の一人、女性の狼人族が

エルクに乗って移動しながら指導したり治療したりしているようだ。

チラリとこちらを見た気もするが移動しているだけで絡まれたりはしないだろう。


狼の割合が高いものはシマロバ、低いものは鹿牛を狩っている。

初心者講習なのに兎じゃなくて最初から鹿牛やシマロバを狩れるんだな。

基礎的な身体能力が人よりも高いんだろうか。

子供の姿が見えないからそちらが兎狩りをしているのかもしれない。


「待機中で手が空いていればペアの人がお互いを助けたりしているのね。」


「過剰じゃなければいいことだな。やりすぎると助けてもらう癖がつきそうだ。」


「故郷ノ動物ト渡リ合ウ力ヲ付ケルタメナラ過程ハ軽視スルノカモシレナイナ。」


「そうか、プライド云々は動物から襲い掛かって来ない場所にいる人族の感覚か…

 ここでの成果が生き死にがかかってるならなおのことだろうな。」



その後、何事もなくナワツボ平原に到着した。さすがに狼人族もここまでは来て…

いた。エルクに乗ってゾウに向かっていっている。

単独で挑むくらいだ、勝算はあるんだろうが…


「たぶん勝てるんだろうが心配だ。少し近づこう。」


「わかったわ。」

「放ッテオイテモヨサソウダガソウスルカ。」


戦闘の邪魔にならない程度の距離まで近づく。あれは昨夜俺に礼を言った男か。


男はエルクを片付けゾウに近づき一撃で鼻を落としていた。

あれではゾウはまともに戦えない。前足での攻撃は全てかわされている。


最後の手段とばかりにゾウはゴンザナシとの戦いで見せた大ジャンプを見せる。

…が、男はゾウ同様に跳躍しその背に乗った。こうなっては象は手も足も出ない。

背面から追撃を受けたゾウは絶命し、ドロップ品と共に男が着地した。


男はドロップ品を回収するとこちらに近づいてきた。

なるほど、確かに人族の物とは模様が違うな。

色はゾウを倒した後に見たゴンザナシの図鑑と一緒だが…

同じBランクでもここまで差が出るものか。


「貴方は昨日の…私に何か用か?」


「用があったわけじゃないがゾウに単独で挑む様子だったから

 心配で見ていただけだ。取り越し苦労に終わったが。」


「私にではないとするとこの地に用が?」


「ええ、シマロバを狩りに来たのよ。狼人族の邪魔をしちゃ悪いと思って。」


「同胞を気遣ってこんな所までか…すまない、感謝する。」


「いいのよ、気にしないで。」


「私の名はモノノフ。何か困ったことがあったら助けになろう。」


「私の名前はラナよ。」

「俺はポノ。よろしくな。」


「じゃあ私はシマロバ狩りに行ってくるわ。」

と、ラナはダチョウに乗って去っていった。

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