37.移動方法
「確か組合の資料で見たランク分けだとヨルムと地竜は同じ表記だったのよー。」
確かに図鑑でもそうなってたな…
「ソレハ聞キ捨テナラナイナ。軟弱ナ地上ノ竜ト同等ダト?」
「表記はA~ってなってたよー。あやふやだったから印象に残ってるのよねー。」
「俺が言うのも何だが過去にヨルムを討伐したことがあるとは考えにくい。
最高ランクとして表記しただけなんじゃないか?」
「…最高ランクカ、ナラバ同ジ表記デモ仕方ガナイナ。」
最高に反応して少し機嫌が回復したようだ。
「更に言えば成長限界もヨルムの方が高いだろう。
地上であんなサイズにまで成長できるとは思えないしな。」
「ヨルムちゃんはそんなに大きいの?
世界一周って聞いてもいまいちピンと来なくて。」
「…頭部だけでも地竜の全長より遥かにでかいぞ。」
「そんなに大きいのね!元の大きさと今の大きさ以外にもなれるのかしら?」
「俺を締め付けた時は今より大きかったし自由自在なんじゃないか?」
「ポノノ言ウ通リダ。サイズノ調整ナド我ニトッテハ容易キコトヨ。」
「それなら寝る時にもう少し太くなってもらえると抱き心地が…」
どうでもいい話になってきたと判断したのかゴンザナシが遮った。
「なあ、結局は地竜よりヨルムの方が強いってことでいいんだよな?
万が一逆だったら地竜に生涯勝てない気がしてさ…」
当分は…と強がっていたが手も足も出なかったから本当は気にしてたんだな。
「ゴンザナシー、元気出してー。」
「…ねえヨルムちゃん、地竜を倒しに行ってみない?
強さの証明にもなるしゴンザナシさんも少しは元気になってくれると思うの。」
「構ワナイゾ。」
「それじゃ移動するか。ラナとゴンザナシ達はダチョウに乗って
俺は走ればそこまで時間はかからないだろう。」
「そうね。」
「わかった。」
「わかったー。」
「我ガ全員ヲ乗セテ移動シテモイイガ。」
「本当!?乗りたい乗りたい!」
ラナが驚異的な反応速度を見せる。
それを戦闘に生かせれば敵の反撃をかわすことができるだろうに…
「しかし全員を乗せるサイズで移動したら相当目立つんじゃないのか?」
「いや、南カリファから直接移動してくる人は少ないからいけるかもしれない。」
「そうねー、大型の荷車とかでもなければ転移装置を使うからー。」
そんなものがあったのか…確かにここら辺で北上する人は見た覚えがないな。
「決マリダナ。」
ヨルムはそう言うとスルスルと地面に降りていき、
人が跨っても地面に足が付かないほどに巨大化した。
もっとも、元のサイズを考えれば巨大化ではないんだが。
「ヨルムちゃんすっごーい!」
「これは圧巻だな。」
「大きいねー。」
「頭部ヨリモ少シ後ロニ乗ルトイイ。ソコナラ風ノ影響モ受ケニクイダロウ。」
言われたとおりに全員でヨルムに跨る。
「ヨルムが全力で移動したらその余波で周りの動物が死んでしまうだろう。
音速よりも少し遅い程度で頼むよ。」
「ソノ程度ノ速サデイイノカ?」
「ヨルムちゃんはそんなに速く移動できるのね!素敵!」
「はぁ…とんでもないな。」
「ゴンザナシー、気にするだけ無駄だよー。」
ヨルムはなかなか動き出さない。何かあったのか?
「…ソレデ、ドッチノ方向ニ行ケバイイノダ?」
場所がわからなければ移動のしようもないもんな。




