17.反復作業
ラナの目の前には図鑑が出ている。初討伐だったんだな。
何やら光ったように見えたが…ランクが上がったからなのかな?
シマロバ戦で距離が離れたラナがドヤ顔をしながら近づいてくる。
俺にかと思ったが、先程別のシマロバを狩った冒険者に対してやっているようだ。
そちらを見ると呆然とした表情をしている。
散々バカにしていた相手に追いつかれたようなもんだからな。
「やったな、おめでとう。」
「ありがとう!Eランクになったわ!後はシマロバを狩りまくるだけね!」
チラチラと冒険者の方を見ながら嫌な笑みを浮かべている…いい性格してるな。
冒険者の方はというと…バツの悪そうな顔で去っていった。
「気持ちはわかるがやりすぎると逆恨みされるぞ。」
「私はやられた分やり返しているだけよ。自業自得ってやつね。」
魔袋の件なんてもう忘れてるくらいの勢いだな…ラナらしいが。
「まぁ程々にな。ところで、Eランクに上がった冒険者が
ヌーやダチョウを倒せるようになるまで普通はどれくらいかかるものなんだ?」
「聞いた話だとシマロバ1000頭くらい倒せばいけるみたいよ。気の長い話よね。」
1000は確かに多いな…1日10頭狩っても3ヶ月以上か。
「そりゃ根気がいるな。ラナは頑張れそうか?」
「ふふん、Fランクで長らく燻ってた私をなめてもらっちゃ困るわ!
同ランクの動物を楽に倒せるようになるだけでも天国みたいなものよ。」
鹿牛も満足に狩れない状態で魔子を溜め込み続けてそれが解放されたら
シマロバを倒せるようになったってことは地道に狩り続けてたってことだもんな。
魔袋の蓋も根性をつけるという意味では役に立っていたようだ。
「先が長いし同じことの繰り返しで腐っちゃう人も多いのよね。
ゴンザナシさんとマトンさんみたいないい例が近くにいるのに。」
「あの2人ってそんなに強いのか。」
「ポノの強さがおかしいだけよ…あの若さでもうランクCなんだから。」
ランクCだとキリン、サイ、カバ…か。確かに結構強いんだな。
「ランクCから上がるのもやっぱり大変なのか?」
「その辺になるときっちり数えてる人もいないみたい。
それに倒せるかわからないのに一人でゾウに挑む人なんていないと思うわ。」
そうか、倒すのに必要な魔子が溜まったらじゃなくて
上位の動物を倒して初めてランクが上がるわけだもんな。
「なるほどな…で、これからどうする?シマロバ狩りを続行か?」
「そうね、無駄話してないでシマロバ倒しまくりよ!」
無駄話扱いされてしまった…まぁしょうがないか。
それからはシマロバを見つけては倒し、見つけては倒しの繰り返しだった。
1回目より2回目、2回目より3回目の方が
脚に与える損傷が大きく、狩るのもスムーズになっていった。
しかし暇だ…狩るのが安定してる今、俺が同行する意味はあるんだろうか?




