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15.知識の摺り合わせ

宿に戻った俺とラナは部屋のベッドに並んで腰をかけた。

「早く早く。」


「そんなにあせらんでも図鑑は逃げないぞ…」

ぼやきつつ図鑑を開く。


「えーっと、所持金が?いちじゅうひゃくせん…2億!?」


「地竜の素材が売れたからな。」


「凄い…強いと儲けるのも楽ね…私も早く地竜を狩れるようになりたいわ。」


「そんなすぐには無理だろう。地道な積み重ねが大事だ。」

俺が言うセリフでもないが。


「そうは言っても身近にこんな例がいるとね…」


「急がば回れだ。」


「知ってる!急ぐ時は回転しながら移動するといいのよね?」

【音速の青きハリネズミ】じゃないんだから…とりあえずスルーだ。


「何か突っ込んでよ!」


「卑猥な発言は慎んでくれ。」


「?…何を言って…」

気が付いたのか顔が赤くなっている。


「そっ、そういう意味じゃないわよ!」


「冗談だ。」


「もう…早く次のページを見せてよ。」


「自分で捲ればいいだろうに…」


「えっ…図鑑は他人に操作できないって常識でしょ…」


「そうなのか。」


「何でそんなに強いのに常識が欠落してるのよ…。」


「色々事情があるんだよ。捲るぞ。」


「わっ、三角地竜だ…あれ?魔子含有量は?」


「それも諸事情により、だ。」


「わかった…深く考えないことにするわ。」


その後ゾウ、キリン、サイ…と次々に捲っていく。


ドロップ品のページまで来たところでラナが口を開いた。

「え、動物はこれで終わり?」


「そうだが…」


「旅の者だって言ってた割にはこの辺の動物しか載ってないじゃない。」


「旅はまだ始まったばかりだからな。」


「ダンジョンには潜ってないのね。

 あと、ポノの強さなら首長地竜も狩れるんじゃない?」

お?気になるのが出てきたな。


「…ダンジョンがあるのか?」


「あるわよ。冒険者組合が管理してて、ここのダンジョンだと

 ランクDから立ち入りを許されてるはずよ。


「いい情報だ。今度場所を教えてくれ。ランクDってのは?」


「冒険者のランク!この辺りだとダチョウとかヌーを倒せば上がれるわ。」


「じゃあラナは入れないのか。」


「今は、ね。それにランクDになったばかり程度だと

 入ってもすぐ死んじゃうらしいわよ。」


「外にいる動物とは違うってことか?」


「この辺にいるのは全部草食動物だったでしょ?

 ダンジョンの動物は肉食で、向こうから襲い掛かってくるみたいよ。」

なるほど、それでこの辺にいるのは草食動物ばっかりだったのか。


「しかしすぐ死ぬんだったら立ち入り可能なランクを上げたりしないのかな。」


「バカで向こう見ずな冒険者を篩にかける意味もあるそうよ。」

そういう側面があるのか…組合長もなかなかやるもんだ。


「中には人が戦ってる動物に遠くから飛び道具を当てて

 ランクだけ高くなった人もいるみたいだし。」


「判定がガバガバだな…図鑑がそういう仕様ならしょうがないのか。」


「一緒に戦ってはいるけど補助専門って人もいるからね。

 そういう人のために判定が甘くなってるんじゃないかしら。」

アカネなら細かく調整もできそうなもんだが大雑把な方がそれらしいというか…


「ところで、首長地竜はどの辺にいるんだ?」


「三角地竜はこの町から大体南南東にいたでしょ?

 首長地竜は反対側、南南西辺りに縄張りがあるわ。」


「両方とも手が空いたら行ってみるか。楽しみだな。」


「強いっていいわね…私の指導も忘れないでね。」


「時間には余裕があるから指導を優先するさ。ドロップ品のページも見るか?」


「大丈夫。いずれ自分で倒して確認するわ。」


「それがいい。楽しみが薄れるしな。」


「ところで、それだけお金があるならもっといい宿をとらないの?」


「ここにはラナの尻枕があるからな。遠いと都合が悪い。」


「…聞いた私がバカだったわ。」

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