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13.カバナイフの買取と受付嬢クロエ

ドロップを全て回収した後、再び川に目をやる。川幅は広いし水は濁っている。

肉眼だけじゃ水中の動物や魚を見つけるのは困難だな…

感知に長けた仲間がほしいところだ。あるいは程よく感知する方法を考えよう。


今のところは川は諦めて帰るとするか。カバが倒せただけでも収穫ということで。



来た道を小走りで戻ると日が暮れていた。今日はきっとビールがうまいな。

南口と同じように通ろうとすると門番に呼び止められた。

図鑑を見せたらすんなり通してもらえたが、やっぱりこの軽装は目に付くんだな…


大通りを進んでいくと冒険者組合が見えてきた。

ちょうど町の真ん中くらいにあるのか。

商人組合も教会も同じくらい重要な施設ということなんだろう。

久々に冒険者組合に寄ってみるか…久々と言ってもまだ2、3日しか経ってないが。


組合の扉を開け、受付まで歩いて行く。

前と違って冒険者の姿は少ないが…

「おいおい、見ろよアイツの格好。」

「お?この前のおっさんじゃねーか。図鑑だけが目的じゃなかったのか?」

「まともに動物が狩れないから兎狩りの申し込みに来たんじゃねーか?」

「ありえるな!ははははは!」


気にしない気にしない。この前と同じく受付をしているアマンダに声をかける。

「この前はどうも。組合でドロップ品の買取とかやってないか?」


「ポノさん、こんばんは。ええ、していますよ。

 隣のカウンターにいるクロエにお願いします。」


「わかった、ありがとう。」

隣のカウンターに移動する。

「ドロップ品の買取を頼みたいんだが。」


「いいですけど低級品は在庫が多い状態でして…

 現在はDランク以上の物だけにさせてもらっています。」


「図鑑に記載されてるランクがそのままアイテムのランクってことでいいのか?」


「そうですよ、説明は受けてないんですか?」


「その辺をすっ飛ばしていてな…手間をかけて申し訳ない。

 で、買い取ってほしいのはこれなんだが…」

と、カバナイフを並べていく。


「カバナイフですか!?…ありがとうございます!

 あ、できればこちらのトレイに置いてください。」


「そりゃすまなかった。」

既に並べていたカバナイフをトレイの上に置きなおして更に並べていく。


「わー、こんなに沢山…少々お待ちくださいね。」

クロエはトレイを秤のような物に乗せた。

その秤には以前見たアカネのサインらしきものがある。

あれもきっと信用のできる道具なんだろうな。


「カバナイフ33本で330万円ですね。

 組合長にお金を出してもらってきますのでまた少々お待ちください。」

そう言ってクロエは奥の部屋に入っていった。


背後からは

「カバナイフをあんなに大量にってことは群れを狩ったってのか…?」

「マジかよ…群れ相手なんてゴンザナシも無理だって言ってただろう。」

「やべえ、俺あのおっさんにかなり野次を飛ばしてたぞ…逃げるか。」


勝手に萎縮されてもやりづらいな…

「俺は気にしてないからそっちも気にするな。

 見た目で人を判断しない方がいいと勉強になったってことで。」


「…はい…」

すっかりおとなしくなったな。まぁ寝て起きれば元気になるだろう。

ちょうどいいタイミングで奥の部屋からクロエが戻ってきた。


「お待たせしました!330万円です、お納めください。」

おお、札束だ。この前はケースに入ってて中身を見てなかったからな。

札束を持つと人の頬をペチペチやってみたくなるが我慢だ我慢。


衝動を抑えつつ金を図鑑にしまう。

それを確認した後クロエは

「カバナイフはランクの割に人気があるんですよー、

 扱いが雑でもなかなか壊れたりしませんから。

 この辺の冒険者はだいたい口ばっかり達者で

 強い動物をなかなか狩ってきてくれないので助かりました!

 あんなに大量に買取依頼するってことはカバの群れを狩ったんですよね!?

 ってことはゾウもいけちゃったりするんじゃないですか!?」


よく喋るな…そして声がでかい。


「ゾウのドロップは手持ちが少ないから増えたら頼むよ。」


「やっぱりゾウもいけるんですか!是非是非お願いしますよー!」


ヒートアップするクロエに隣からアマンダが声をかける。


「クロエ、その辺にしておきなさい。

 冒険者は基本的に自由に活動するものですから。」


クロエは随分しょんぼりした様子になった。

「…すみませんでした。」


「気にするな。目ぼしい物が増えたらまた持ってくるよ。」


「本当ですか!?お待ちしてます!」

クロエは満面の笑みを浮かべている。先程まで落ち込んでいたのが嘘のようだ。

アマンダを見ると申し訳ありませんとばかりにこちらに一礼した。



組合を出て酒場に向かう。鹿牛とビールをやっつけて宿に戻るとするか。

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