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処分対象は、僕の世代でした  作者: わや
世界を知りに行く

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偽装工作

眼科に到着し検査が終わった後、いよいよコンタクトレンズを入れるタイミングになった。


「自分で入れられますか?」

看護婦に聞かれた。


当然無理だ。

首を横に振る。


「では入れますので、目だけ上向いてください」


視界は暗くなったまま、瞼をこじ開けられる。

やめろ、来ないでくれ…!!




*

コンタクトレンズを入れて鏡を見ると、そこには両目が虹色になった僕が居た。


少し寂しい気持ちになる。

僕は父さんに貰った証を、気に入っていたのだと気づいた。


付けたり外したりのコツも教えてもらった。慣れるまではまだかかりそうだが、仕方ない。



自宅に戻ってきた。

AI国と人間社会を毎日行き来するのは大変だから、

人間社会で働いている間は寮に住み、

休日はAI国に戻る。


本当によく出来ているなと感心した。

人間ってよっぽど働きたくないんだなぁ…



今日はコンタクトレンズで体力を奪われた。

パソコン製作に取り掛かるのは明日だな…



*

パソコンの設計図を広げる。

まずは必要な素材を購入しないといけない。

ボディに使うアルミや、マザーボードに使うエポキシ樹脂を、

製造している工場へ行き譲って貰えないか聞いてみよう。もちろんお金は払う。


何に使うか聞かれた時は、学校の工芸部で、趣味のドローンを自作してみたいと言うことにした。


順調だったが、1つ壁がある。


「半導体がなぁ……」


はぁ、とため息をついてしまった。


AI族国で譲ってもらうには高すぎる。


新品を購入するとなると、予算が足りない。


どうしたものか。


……いや、待てよ。


そもそも新品である必要はあるのだろうか?


必要なのは半導体そのものだ。

新品であることにこだわる理由はない。


人間社会なら、古いパソコンや電子機器を廃棄したり中古で取り扱ったりする場所があるはずだ。


使える部品だけ取り出せばいい。


早速、人間社会の中古電子機器について調べてみる。

AI俗には基本ネットが使えないが、地図とナビ検索くらいはAIスマホにも搭載されている。


思った通り、古いパソコンや電子機器を買い取っている業者や店がいくつも見つかった。


中には、動かなくなったパソコンを部品単位で販売しているところもある。


これなら何とかなりそうだ、が、

AI族側の目を隠すカラコンも買わないと、AI族に電子部品は販売してもらえない。

また眼科かよ…

ついでだから変装グッズ一式も揃えておくか。

きっと後に役に立つだろう。



*

翌日、人間社会へ向かった。


最初に訪れたのは、中古電子機器を扱う小さな店だった。


店内には古いパソコンや、分解された電子機器が所狭しと並んでいる。


「すみません。この辺りの部品って、個別に購入できますか?」


「ああ、物によるけどね。何か探してるの?」


「パソコンを自作したくて。古いものでも構わないんです」


店員は少し驚いた顔をした。


「へえ、今どき珍しいね。自作するの?」


「はい。趣味で」


嘘ではない。

ただ、趣味にしては少し大掛かりなだけだ。


店員に案内され、部品の並んだ棚を見て回る。



「安っwwww」

思わず声に出してワロタw


CPU、メモリ、ストレージ入りのノートPCの山。

新品で揃えることばかり考えていたが、こういう方法もあるのか。

AI族に生活を任せるようになってから、個人レベルではパソコンは無用の長物ということか。


使えそうなものをいくつか購入した。

予算も大幅に抑えられた。


これなら、何とか形にできそうだ。

あとは、これらが設計図通りに動くことを祈るだけだ。



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