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5月2日(木)①

 カイル様からようやく婚約のお申し出をいただけた。

 っていうか!! そこまでが長かった!!


 城から呼び出しがあってお父様とダイスケと私の三人で登城すると、会議室で待っていたのは王家の面々だった。

 今回の議題はもちろん土曜日に行われる聖女の任命式の打ち合わせだ。

 任命式の際にベルリーナとアライザスの処遇の件も報告するらしく、我々にもその結果を教えてくれた。


 ベルリーナは、隣国クランドスの魔獣発生地帯に派遣される討伐協力隊に参加させることになった。

 アライザスの部下の弟が襲われたというあの場所だ。

 あんな事件を起こしたとはいえ一応は浄化能力があるので、魔獣発生源の浄化をさせるらしい。

 カイレーン国の騎士が同行するとはいえ、ベルリーナを守るのが仕事ではないので、自分の身は自分で守る事になる。

 一歩間違えば死ぬこともある危険な仕事だが、図太い神経のベルリーナなら美丈夫な騎士の一人や二人を骨抜きにして自分を守らせるかもしれない。


 アライザスは自ら罪を認めた上にお父様が減刑を願い出たということもあり、ベルリーナより軽い刑になった。

 今後聖職には就けない代わりに、ダイスケが作った聖水池の管理人に任命されたのだ。

 一日数時間の交代要員は派遣されるけれど、ほぼ無休らしいと考えるとなかなか辛い。

 根は真面目なアライザスなので案外喜んでやるのかもしれないけれど。


 二人の刑罰発表もショッキングだが、もっとショッキングなのは『聖女』と『婚姻魔法』の名称変更だ。

 今回ダイスケが聖女に選ばれた以上、これからも男性が選出される可能性はゼロではない。

 なのでこの際、性別を限定する名称自体を一気に変えてしまおうというわけだ。


 『聖女』は『聖配者』に、『婚姻魔法』は『契約魔法』と変更されるらしいのだけれど、『契約魔法』の名称変更についてはユーリス様からの反対があって、未だにどうするか決めかねているとのことだった。


 「『婚約魔法』とは言っても正式に王族と結婚しなかった聖女はいたんだから『婚約魔法』のままでもいいじゃん!」というのがユーリス様の主張だ。


 分かるわ……分かります、ユーリス様。

 ダイスケとだから『婚約魔法』のままにしたいんですよね!?

 私はダイスケとユーリス様の応援隊。

 すかさず私もユーリス様の案に賛同したのだけれど、当のダイスケが「国民からの理解も得やすいと思うので変更した方がいいと思います」といい出し、結局王族を含めた関係者の多数決で『契約魔法』と変更することに……。


*****

「なんで変更する方がいいのさ」

「だから。婚約なんて名前がついてたら色々と厄介でしょう」

「別に僕は気にしない」

「僕は気にします」

「国のみんなだって気にしないよ」

「気にしてるからストラリズが『次期聖女はどちらのご兄弟と結婚するのか』なんて記事を書くんでしょ」

「ダイスケ。ユーリス様のお気持ちもちょっとは考えなさいよ!」

「ユーリス様の気持ちも大切ですけど、国民の気持ちも大切だとおもいますけど?」

「国民の気持ち?」

「アニー様だって僕が召喚された時、『なんでこんなおっさんが』って思ったって言ってたでしょ」

「そ、それはそうだけど……」

「それが大多数の『国民の気持ち』ですよ」



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