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5月1日(水):選抜試験最終日④

 先ほど取り押さえられて暴力を受けていたこともあり、ダイスケは一度医者に診てもらうことになった。

 結果としては何もなくて良かったけれど、これでダイスケに何かあったらダイスケを取り囲んでいた神官達はまとめて地方左遷だろう。

 誰が何をやったかはユーリス様のスマホが全部記録してくれているわけだしね。

 

 無事に戻ってきたダイスケが祈祷室に入って二十分後、全ての聖女選抜試験が終了した。

 結果は言わずもがな。

 高品質の聖力が短時間で遠方の観測所まで届いたとのことで、もしベルリーナの自作自演事件がなくともダイスケが勝っていただろう。


 疲れた顔をして祈祷室から出てきたダイスケにお父様と一緒に駆け寄り、思い切り抱きついた。

 どうやら冤罪をかけられた時のショックが祈祷にも響いて、精霊との波長のリンクが不安定になってしまったらしい。

 そんなことがあったとは思えない好成績で、私達の自慢の聖女候補が見事その座を勝ち取ったのだ。

 こんなに誇らしいことはない。

 ダイスケに労いの言葉をかけ続けていたら、肩を背後からトントンと叩かれた。


 ユーリス様だ。


「僕にもダイちゃんにお祝いを言いたいんだけどー……」


 しまった! 真っ先に譲るべきはダイスケの恋人になるだろうのユーリス様だった!

 未だにダイスケにべったりなお父様を引き剥がしてユーリス様に場所を譲る。


「ダイちゃん、おめでと」

「色々ありがとう、ユリ君」


 そういって軽く抱き合う二人。

 そのまま優しくキス………しなかった。なんで!?

 そこはお祝いのキスが定番じゃないの!?

 あまりにあっさりしすぎていない?

 これじゃあダイスケに頬擦りする勢いだったお父様のほうがよっぽど恋人みたいじゃない。


 まぁ、両陛下や神官達も見ているものね。

 お熱いのは私達が知らない所で、ということなんでしょう。

 私ったら野暮だったわ。


 本来なら、選抜試験終了後の翌日に国民に対して新聖女のお披露目をするのだったけれど、今回は男性が聖女に選ばれたり、もう一人の聖女候補が牢に入れられる事態に陥っているため、色々と対策も必要だろうということで、お披露目は三日後に執り行うことになった。

 ダイスケには顔を殴られた際にできた痛々しい痕が残っているので、それくらい間をあけてくれた方が助かるかもしれない。


 今日はそのまま解散となったんだけれど……カイル様がベルリーナ達を連行していってしまったから、『試験の後に話したいことがある』の件がうやむやになってしまったんだけれど!?

 先程城から「例の件はまた後日」というカイル様からのお詫びの手紙は届いているんだけれど、今夜もゆっくり眠れそうにない。

 こういうところでまだベルリーナに苦しまされるとは思ってもいなかったわ!


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