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4月23日(火)

 魂送りの件でカイル様と打ち合わせをした。

 ドレスの件はマリアンヌ様から聞いているようで「アニー嬢のドレスを仕立てたいという母上の我が儘を聞いてもらい、申し訳ない」と言われてしまった。

 こちらそこお城で保護をしてもらったりと色々していただいている。感謝してもしきれないくらいだ。


 ふとした間があった後、カイル様に「本当にすまなかった」と再度謝られた。

 何をそんなに謝るのかと思ったら、ユーリス様が私をエスコートしたいと言ったのに、ベルリーナの意見を優先すべきだと反論してしまった事を悔やんでいるようだった。


「私が何も言わなければユーリスが君をエスコートしていただろう。

 妨害したうえに私がユーリスの代わりを務めることになってしまって……」


 いつもは堂々としているカイル様が、まるでダイスケのように背中を丸めて落ち込んでいる。

 私は補佐官なのだから聖女候補の意見を優先すべきだというカイル様の意見はもっともだと思っていたので、そんなに落ち込まないで欲しいと言ったけれど、どうやらカイル様は自己嫌悪に陥りすぎているようだった。


 本音を言うなら私はユーリス様よりカイル様がエスコートしてくださる方が、その、ええと、まぁ……嬉しいかも……と本人を目の前にして言うのは恥ずかしいので、少し違う方向性でフォローを入れることにした。


 つまり、今の私は『ユーリス様、命!』ではなくなったとお伝えする。

 今はカイル様の方が……とはさすがに言えないけど、ユーリス様への恋心はほとんどなくなったといっていい。

 カイル様が「ユーリスが君に何か不快な思いをさせることでもしたのか?」と聞かれたので、そこは直ぐに否定した。

 そして先日から抱き出した目標をカイル様にお話することにした。


「今の私はユーリス様との恋より、ユーリス様とダイスケの恋路を応援するキューピッドになりたいのです!」


 カイル様は呆気にとられていたけれど、少し考えてから何かしら納得したようで「実は…」と秘密を打ち明けてくださった。

 ベルリーナを誰がエスコートするかで揉めた時、ダイスケが自分と遊ぶことを許可すれば、ユーリス様は素直に言うことを聞くと思うと助言してきたらしい。

 ダイスケの予想通り、ユーリス様はその条件を飲んでベルリーナをエスコートすることを了承したのだとか。


 そんなこと、ダイスケから一切聞いてないわ!


 試験中に聖女候補者と王族が二人きりで会うのは禁止されているので、ユーリス様の専属執事が同席するらしいのだけれど……これはまるで…… デート!!!


 カイル様はユーリス様とダイスケの仲を表立って応援する事はないとはっきり言ったけれど、「二人の仲を応援するアニー嬢を応援したいと思う」と仰ってくださった。


 ユーリス様のご兄弟からのエールが貰えるだなんて、キューピッド業務が捗りそうね!


*****

「ダイスケ! どうして魂送りの後にユーリス様とデートする事を教えてくれなかったの!」

「え。ど、どうしてそれを!?」

「カイル様から聞いたの。いいの。責めてはいなくてよ」

「……そりゃどうも……?」

「だって『愛しのユリ君』とのシークレットデートですものね!?

 秘密にしておきたかったのよね!?」

「いやいやいやいや!

 そもそもデートじゃなくて、ただ遊ぶだけですからね!?

 秘密にしてたのは、カイル様から誰にも言うなって言われていただけで……」

「あ、そのカイル様ですけどね。

 ユーリス様とダイスケの恋仲を応援するわたくしを応援してくださるって仰ったの!」

「この間から何か誤解されてるみたいですけど、僕とユーリス様は友達……王子相手に友達っていうのもアレですけど……友達なのであって、そういう事は一切ないですからね!?」

「んもぅ!照れなくていいのにぃ」

「あーーーもうっ!」

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