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4月22日(月)

  カイル様に魂送りでエスコートして頂けることになったので、一旦屋敷に戻って着るドレスの候補を選んできた。

 選んできたのは黒、濃紺、ダークワインレッドの三色のドレス。

 着るものに規則はないとはいえ、魂送りなので明るい色のドレスは避けて選んできた。

 一度カイル様にご相談したかったけれど、さすがにこんな事でお手を煩わる訳には……と悩んでいた時、タインミングよくマリアンヌ様からティータイムのお誘いをいただけたので、思いきってマリアンヌ様にご相談することにした。


 私が選んだドレスを少し見ただけで、マリアンヌ様は「だ、ダメよっ」と声を上げた。

 そんなに私のセンスが悪かったのかと落ち込む私を見てマリアンヌ様が慌てる。


「ちがうの! このドレスはとても素敵なのよ!?

 でも、今日は王家の仕立屋をここに呼んでしまっているのよ……」


 どうらやカイル様が私をエスコートすることを聞いて、私のためにドレスを仕立てたいと思ってくださったらしい。

 カイル様は婚約者のエレナ様を亡くされてからどんな催しでも誰もエスコートすることがなかったようで、一歩進もうとしている息子を応援する意味でもあるとおっしゃっていた。

 「私はカイル様とは何もなく、ただの聖女候補補佐官なんですよ?」とお断りしようとしたが、「わたくしのためでもあると思って頂戴」と言われてしまうと何も言えなかった。


 お茶会の後、話に上がっていた仕立屋の方がやってきた。

 私が普段どんな傾向のドレスを着ているか知ってもらうのもいいと思い、屋敷から持ってきたドレスを一応見てもらう。

 すると、派手な色とは分かっていたけど持ってきたお気に入りのダークワインレッドのドレスを見て、「こちらのドレスにアレンジを加えるのはいかがでしょうか」と提案してきた。


 黒のレースやサテン生地を追加して全体の色味のトーンを抑えて魂送りや普段の舞踏会で着ても違和感がないようなドレスにするらしい。

 「サテン生地はカイル様がお召しになる服に使うものと揃えますので、お二人の一体感が出ますよ」と仕立屋は言っていた。


 最初から作ってもらうのは心苦しいので、手持ちのドレスをアレンジしてくれた方がありがたい。

 マリアンヌ様もその案に賛同してくださったので、仕立屋にドレスを預けることにした。

 どんなドレスが仕上がってくるのか楽しみだわ。


*****

「マリアンヌ様、ちなみにベルリーナにもドレスを……?」

「ユーリスがエスコートする聖女候補さんね?」

「はい……」

「あの子には声はかけてないわ」

「そ、そうですか」

「正直、あの聖女候補さんがユーリスをあんなオペラに連れていったと聞いて少し怒っているの」

「異世界召喚の聖女候補だったマリアンヌ様のお母様の事を想うと、不快に思われるのは当然ですわ」

「ライバルをひどく苛める悪女で、しかも最後は首吊り刑ですもの。

 作り話だとしてもひどい話だわ」

「崩御された前聖女とマリアンヌ様のお母様は試験中からとても仲がよかったと聞いていすわ」

「そうなの。だからお義母さま…元聖女様は、昔からあのオペラが上演されるたびに心を痛めていたそうなの」

「わたくしもあのオペラ、嫌いです。

 前は特に何も思っていませんでしたけど、今はダイスケの補佐官ですから。

 ダイスケが悪く言われているようで気分が悪いんです」

「わかるわぁ~!

 そうだ! あのオペラ座で今度やる演目がとても素敵なのよ。

 良かったら二人で見に行きましょ」

「はい、是非!」

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