表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

26/71

4月14日(日)

 先日のアライザスの件を伺いに城へ行ってきたはずなのに、結果何故か大変な事になってしまった。


 アライザスに『ある者が深夜に大荷物を持ったお前が御神木へ向かうのを何度も見ていたと言ったぞ』と聞くと、間を空けずに人違いだと返答されたが、見ていたのがピーターだと言うとさすがに驚いたのか言葉に詰まったらしい。

 それでも結局は人違いだと言い張ったけれど、その様子からして腹心の部下からの密告は堪えたらしい。


 アライザスの報告の後、お茶を飲みながらカイル様が「四回目の試験が始まるな」と話を切り替えてきた。

 その話、私もしたかった! むしろアライザスの話はサブ議題でした!


「この世界に来て間もないからって、デートの行き先が王家の図書館だけって、ダイスケのセンスの無さにはがっかりですわ!」


 正直、「それなら特別にデートプランの変更を許可しよう」なーんて言葉を期待していたのだけれど、カイル様は斜め上の事を言ってきた。


「もし君ならどんなプランを立てていた?」


 そう言われてみると、ダイスケのプランに文句を言うだけで自分ならどうするかなんて微塵も考えていなかった。

 ユーリス様に喜んで貰えそうで、なおかつ私らしさを出せるデートプラン………

 突然聞かれてみるとパッと答えられない自分が情けなくなった。

 ベルリーナなら瞬時に答えただろう。


 何も思い付かないと言うのは絶対に嫌だったので、少し時間を貰って私なりの答えをだした。


 まず、ベルリーナならユーリス様と仲睦まじくしている様子を皆に見せたがるだろうから、人が多い場所をデート場所に選んでいるはずだ。

 だから私は二人きりになれる場所を選ぶ。

 そこだけは文句を言いまくっていたダイスケの意見と同じになってしまった。


 私が提案するのは、二人で作ったお菓子を楽しむお茶会デート。

 先日頂いた『エリーさん』の手作りお菓子が美味しかったのが、今回のデートプランを思い付いたきっかけだ。

 以前ご一緒したお茶会でもパクパクとお菓子を召し上がっていたし、美味しいエリーさんのお菓子を幼い頃に食べていたなら、お菓子が嫌いだという事はないだろう。

 魔道具作りが好きであれば何かを作るという事自体嫌いではないかも、お菓子作りも二人なら楽しんでもらえるかも、という不確定な希望はあるけれど、確実に言えるのは私ははちゃめちゃに楽しめるプランだという事だ。


 自信満々にそう答えると、カイル様はまるで部下に仕事を命令するような言い方でこういった。


「では、そのデートプランが本当に楽しめるものなのか明日試す。

 ユーリスとベルリーナの試験開始時間と同じ時間より始めるので十時に王城まで来るように」


は???


*****

「えーと?」

「母……メイド長のエリーからジャムクッキーのレシピを聞いておくから、明日はそれを作ればいい」

「それはどなたと?」

「私とだが?」

「ですよね」

「ユーリスとではないのが不満か?

 メイド長の菓子なら私も幼い頃から食べているし、菓子自体も好きだ。

 ユーリスのように魔道具は作らんが、発生魔法石の精製は好きだ。

 ユーリスと条件はほぼ変わらない」

「お待ちになってくださいまし。

 わたくし、試験でもないのにカイル様がわたくしとお菓子作りデートをすると言い出したことに驚いているのですのよ?」

「こ、これは、あれだ。

 聖女補佐官と王族のコミニュケーションが円滑かどうかを判断する試験だ。

 そ、そういう試験が補佐官にもあるんだ」

「それは知りませんでしたわ。

 では、ベルリーナの補佐官であるアライザスともデートなさるんですよね?」

「…………」

「ね?」

「………あ、明日は十時からなので遅れぬように! よいなッ」


下にある評価・いいねボタンを押していただけると今後の更新の励みになります。よろしくお願いいたします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ