4月13日(土)
試験の事で登城していたダイスケが帰ってきた。
いつも以上に表情が暗い。
こういう時のダイスケの発言はこちらの精神にダメージを与えてくる事が多いので、覚悟して彼の話を聞く。
「四回目の試験は『ユーリス様とのデート』ですって……」
……は?
…………は?
………………ユーリス様とデートぉおぉお!?!?
王族と婚姻魔法を結ぶ聖女は、王族と聖力の波長が合う事が大切で、デートをすることで波長の数値を図る魔法道具を使って相性の良し悪しを決めるらしい。
いや、そんなことはどうでもいい。
デートよデート!
ダイスケがユーリス様とデートをするってことは、ベルリーナもユーリス様とデートをするってことじゃない!
ゆ!る!せ!な!い!!
激怒のあまり地団駄を踏む私をみて「僕なんかがユーリス様とデートだなんて、ごめんなさい」と言ってきたけれど、ダイスケとユーリス様のデートなんてどうでもいいの。
正直ダイスケはデートで失敗してるイメージしか湧かないけれど、あのくそ女はあの手この手でユーリス様をたぶらかすに決まってる。
そして四回目の試験はベルリーナの圧勝で終わるのよ。
あの女がユーリス様とデートをするのも、ダイスケが試験に負けるのもどっちも嫌!!
今日はレポート用紙にデートコースのプランを書いてカイル様に提出したらしい。
どうせベルリーナは憎たらしいほど完璧なプランを書いたんでしょうね。
対するダイスケは……
「……王城にある図書館に行ってみたいと書きました……」
はい、おわった……。
第四回目選抜試験、終了のお知らせです……。
何が悲しくてユーリス様は幼い頃から行きまくっているであろう図書館でデートをしなきゃならないの……。
ダイスケは「こっちにきて間もないし、そもそもデートどころか他人と出掛けることすら数えるほどしかないのに、いきなりデートする場所を言えだなんて、無理があるんですよ……」とこの世の終わりだと言わんばかりに嘆きだした。
……たしかに、それは……そうかもしれない。
明日、アライザスの件でカイル様のところへ行かなきゃいけないから、なんとか憂慮してもらえないか聞いてみようかしら……。
いや、そんなこと、カイル様は絶対お許しにならないわね。
愚痴を聞いてもらうくらいなら、してくださるかしら?
*****
「王家の図書館なんてこういうことがないと入れないから行きたいなーと思って……」
「まぁ、王都のことをあまり知らないってことなら仕方ないけど、図書館で何をするの?」
「ん? 本を読むに決まってるじゃないですか」
「一人で?」
「図書館では大抵一人で本を読みますよね?」
「今回の目的はデートよね?」
「あ」
「図書館デートが悪いとはいわないけど、今回は試験も兼ねてるのよ?」
「う」
「お願いだからお互い離れた場所で本を読んで過ごすとか、バカな真似はしないでね!?」
「わ、わかりましたよっ……」
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