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4月8日(月):選抜試験三回目①

なんて今日はいい日なのかしら!

 三回目の選抜試験の結果が予想外に良すぎて笑いが止まらないわ!


 試験内容は私とお父様が予想した通り、魔法石の精製が課題となった。

 私たちが最初に案内されたのは御神木がある森から少し離れた場所にある開けた土地で、意図的に瘴気と毒素が混ぜ込んである池が二つ用意されていた。

 聖女候補二人はそれぞれサポート役と森に入り、一時間で浄化の魔法石を一つ精製。その魔法石を池に入れて水の浄化具合を測るという。


 サポート役はダイスケにはお父様、ベルリーナにはアライザスが担当する事に。

 開始の合図と共に四人と審査官のカイル様は森へ入っていった。

 森に入ってから二組は別行動なので、カイル様はそれぞれの錬成場所を巡りながら審査するようだ。


 待つこと一時間。

 最初に森から出てきたのはベルリーナとアライザスだ。

 歩きながらベルリーナに労いと讚美の言葉をかけ続けるアライザス。

 晴れやかな表情のベルリーナの手には、林檎ほどの大きさの光り輝く魔法石が握られていた。

 ……あんな大きな魔法石、見たことがない!

 森の外で待っていた神官達も、ベルリーナの魔法石を見て驚きを隠せない様子だった。


 その直ぐ後に出てきたのはダイスケとお父様とカイル様。

 三人の顔は先の二人と違って感情がバラバラで森で何が起こったのか読み取れない。

 ダイスケは顔色が悪く、まるで生きる屍。

 対するお父様は信じられないものを見たかのようにダイスケを見つめている。

 カイル様はいつも以上に眉間に皺を寄せて、固い表情のままだ。


 遠くから分かる程に大きいベルリーナの魔法石と違い、ダイスケの魔法石はどこにあるのか分からない。

 きっと掌に隠れるほどの大きさしかないのだろう。

 ダイスケが言うところの『いんきゃ』丸出しのお父様とダイスケの様子が私を不安のどん底に突き落とした。


*****

「だ、ダイスケ……。どうだったの?」

「ちょっとその……試験内容を少し間違えて捉えていたというかなんというか」

「えっ!? お父様が付いていながら、どうして!?」

「いや、私も『なんだかおかしいなー』とは思っていたんだが、ダイスケがやれちゃったものだから……」

「な、何がやれたんですの!?」

「アニー嬢、落ち着きたまえ」

「カイル様! ……だって何が起きたのが全く分からなくて不安なんです……」

「今から魔法石の精度を実験する。

 その目でちゃんと確かめるといい……。

 奇跡が、起こるかもしれない」

「……奇跡……?」

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