1.4
「......もう朝か」
いつもなら、窓の隙間から差し込む日差しで目が覚める。この家は王都からそう遠くない森の中にあって、毎朝、木々の間から柔らかい光が差し込んでくる。静かで、穏やかで、心地いい。だからここに住むことにした。
だが今朝は違った。
俺を起こしたのは日差しじゃない。あるはずのない音だった。
台所から聞こえる、静かな物音。鍋がぶつかる音。水が注がれる音。そしてかすかに、何かが煮込まれている匂い。
しばらくベッドの上で天井を見つめたまま動かなかった。昨夜何があったのか、脳が思い出すのに数秒かかった。
そうだ。俺はもうこの家に一人じゃない。
本来なら絞首台に立っているはずの女が、俺の台所で料理をしている。
ベッドから起き上がり、窓際の洗面器で冷水を顔にかけ、壁にかけた小さな鏡の前で適当に髪を整えた。いつものように、落ち着いた真面目な表情を作る。何か重大なことを考えているように見える男の顔。
実際に頭の中にあるのは一つだけだ。
なんで俺の台所にいるんだ?
木の階段を降りて食堂に向かう。家は広くないが、空間は無駄なく使っている。食堂の左側に小さな台所が直結していて、右側には庭に出る扉がある。
普段ならこんな朝は、まっすぐ台所に行ってコーヒーを一杯淹れ、庭に出て静寂を楽しむ。どれだけ金を積んでも替えがきかない、ささやかな習慣だ。
だがその習慣は、一度も想像したことのない光景によって中断された。
ヴェラリン・シルバークラウンが、俺の台所のかまどの前に立っていた。
長い銀髪はどこかで見つけたらしい質素なリボンで後ろにまとめられている。昨夜着ていた貴族のドレスは、客間の衣装棚に置いておいた予備の服に替わっていた。明らかにサイズが合っていないが、文句一つ言っていない。袖は肘までまくり上げられ、両手が鍋の中身をかき混ぜている。その表情があまりにも真剣で、まるで高等魔法の定理を解いているかのようだった。
つい昨日、王国中の前で処刑されかけた女が、俺の小さな台所で朝食を作っている。
あまりにも現実離れした光景に、俺の脳は数秒間停止した。
そして気づかないうちに、口元が上がっていた。
......新婚夫婦みたいじゃないか。
もちろん口には出さない。この文章は俺の頭の中だけに存在し、二度目の死を迎えるまでそこに留まる。
だが、どうやら顔が裏切ったらしい。
「何か変なものでも見えた?」
ヴェラリンの声が思考を断ち切った。視線は平坦だが、眉にかすかなしわが寄っている。本気で聞いているらしい。
俺はまだにやけていたことに気づいた。
すぐに表情を引き締める。真面目な顔。落ち着いた目。謎めいたオーラ。正当な理由もなく笑ってはいけないNPCの顔だ。
「いや、何でもない」何年もかけて身につけた平坦な声で答えた。
ヴェラリンは心地よいとは言えない長さで俺を見つめ、それから無言でかまどに向き直った。
食卓に腰を下ろし、テーブルの上を見渡した。皿がすでにきちんと並べられている。まだ湯気を立てているスープの椀、炭火で焼かれたパン一切れ、そしてコップ一杯の水。質素だが、秩序に慣れた人間にしかできない正確さで配置されていた。
ヴェラリンは小鍋を木の鍋敷きの上に置くと、テーブルの横に立ち、腕を組んだ。背筋はまっすぐで、まるで朝食を出しているのではなく、教官の評価を待っているかのような姿勢だった。
スプーンを手に取り、スープを一口味わった。
塩辛い。
かなり塩辛い。
塩が波のように舌を襲った。顔に何の反応も出さないために、俺が持つ自制心のすべてを総動員する必要があった。
落ち着け。お前は謎めいたNPCだ。謎めいたNPCはスープが塩辛いくらいで顔をしかめない。
「どう?」ヴェラリンが聞いた。声は相変わらず平坦だが、ほとんど見えないものを俺は捉えた。腕を組んだ指がほんの少しきつく握られている。緊張しているのだ。
高等理論を修め、学院で完璧な成績を収めた魔法の天才が、平民にスープの味を見られて緊張している。
この瞬間は、台無しにするにはあまりにも貴重だった。
「悪くない」短く答えた。
完全な嘘だ。
だがヴェラリンはわずかに安堵したようだった。指の力が緩んだ。表情は変わらなかったが。
それ以上何も言わずに食べ続けた。正直、塩辛すぎる。だが文句を言う権利はない。この家で一人暮らしをしてきた間、朝食はたいてい乾いたパン一切れだった。たまに運が良ければ、セレナが立ち寄って人間が食べるのにふさわしいものを作ってくれる程度だ。少なくともこのスープは、誰かが俺のために何かを作ろうとした結果であり、それだけで普段の朝よりずっとましだ。
だが椀の底が見えかけた頃、あることに気づいた。
テーブルの上にあるのは、皿が一枚。スープの椀が一つ。パンが一切れ。水が一杯。
一人分だ。
顔を上げてヴェラリンを見た。彼女はまだ同じ姿勢でテーブルの横に立っていて、座る気配がまったくない。
「食べていないのか?」聞いた。
「朝食は用意した」まるでそれが答えであるかのように言った。
「聞いているのはそういうことじゃない」
ヴェラリンはしばらく黙った。表情は変わらないが、目がわずかに横にそれた。
「後で食べる」
見え透いた嘘だった。
俺はスプーンを置いた。
わかった。彼女は自分の分を作り忘れたんじゃない。意図的に作らなかったのだ。彼女の中では、自分は命の恩を負った人間だ。救われた人間だ。そしてこの世界では、恩を負った人間は主人が食べ終わってから食べるか、あるいはまったく食べない。
胸がわずかに締めつけられた。
「自分の分も作るんだ」と言った。
ヴェラリンがこちらを見た。
「あなたの分は作った。それで十分」
「いや」いつもより強い口調で答えた。「十分じゃない」
椅子から立ち上がり、台所に向かった。かまどの近くの木棚からパンを一つ取り、半分に割って、きれいな皿に片方を載せた。残りのスープも小さな椀によそい、すべてをテーブルに運んだ。
「座れ」俺の向かいの椅子を引きながら言った。
ヴェラリンは動かなかった。
「助けたのは、この家で飢えさせるためじゃない」続けた。「ここにいる限り、一緒に食べる。これは頼みじゃない」
短い沈黙が部屋を満たした。
それから、一言も発さないまま、ヴェラリンは椅子に向かって歩き、座った。
スプーンを手に取り、自分のスープを一口味わった。
そしてほんの一瞬、表情が変わった。かすかに。ほとんど気づかないくらいに。だが俺には確かに見えた。
眉がひそめられた。
スープが塩辛すぎることに気づいたのだ。
俺は気づかないふりをして、パンを噛み続けた。心の中では、俺の味覚だけがおかしいわけじゃなかったという事実にひそかに安堵していた。
二人で黙って食べた。会話はない。時折スプーンが椀の縁に触れる音と、台所の開いた窓から入り込む朝の風だけがあった。
もう静かではない、最初の朝だった。




