↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
男女比1:40の学園生活  作者: 青獅子
高校2年生
83/105

バレンタイン

今日はバレンタインデー当日ですね。私のバレンタインデーの思い出は・・・まあ、ありませんよね。

高校2年生の冬、残された高校生活もあと1年しかない。ここ最近の出来事といえば、宮崎と矢野が声優アイドルの新人オーディションに合格してデビューしたこと、大沼と小野寺が所属するアイドルグループが武道館でライブを行ったこと、そして1月から増田と松井がW主演を務めるアニメが始まったことだ。そして、真奈との交際は順調そのもの・・・


なのだが、花ちゃんが真奈に宣戦布告してからは、仕事で学校を休みがちな真奈といるよりも、花ちゃんといる日の方が増えた気がする。「寮には真奈さんがいないから、ずっと優斗さんのことを独り占めできます!」って高らかに言うくらいだしね。その一方で遥と小野寺が、「なんで優斗(渡辺くん)は真奈(真奈ちゃん)に飽き足らず、後輩まで手を出してるの・・・私にも優斗(渡辺くん)のこと独り占めできる権利があるのに」と揃って何かブツブツ言っていたが。・・・丸聞こえだぞ。


・・・正直、あいつらはようわからん。遥も小野寺も俺のことが好きだって言ってくれたんだけどさ。まあ花ちゃんも遥も小野寺も、俺を好きだって言ってくれるから、その気持ちは嬉しいんだけどね・・・


そんな感じで1月も終わり、2月に突入した。今冬は例年になく暖冬だと言われていたが、2月に入ってからはかなり寒くなった。そして数日前には、東京都心が日中でも気温が上がらず、雪に見舞われたくらいの大寒波が襲ってきたのだ。




◇ ◇ ◇




2月14日。バレンタインデー当日。朝、寮の食堂に入ったら早速、女子連中から一斉にチョコを渡された。無論、花ちゃんや遥、小野寺からも渡された。んでもって、朝食を済ませた後、誕生日(実は今日が誕生日)を祝われた橋本。橋本は「ありがとう!みんなと一緒にいてよかった・・・」と言い、みんなから誕生日プレゼントを渡されていた。無論、俺も橋本に誕生日プレゼントを渡す。俺が橋本の誕生日に選んだプレゼントは、赤いシュシュだった。俺からの誕生日プレゼントを受け取った橋本は、「ありがとう!これ前から欲しかったんだ。さすが渡辺くん、いろいろ気がつくね」と言ってくれた。




そして登校し、教室に入ったら俺が座る机とその周辺に大量の段ボール箱が置かれていた。そしてその段ボール箱には、『渡辺優斗 バレンタイン』と書かれていた。俺は平野先生から「せっかくだし、その箱開けていいわよ」と言われたので、その段ボール箱を開けることにした。箱の中身は、大量のチョコレートだった。もちろん、直にチョコレートが入っているわけではなく、箱詰めしたり、パック詰めしたりしているが。そしてその数は・・・何個だ?確実に言えることは、寮で貰ったチョコレートもカウントすると、去年より多い。1年生の分も入っているからだろうけど。そして、チョコレートに『渡辺先輩へ 愛しています』というメッセージを、ご丁寧に自分のクラスと名前を書いた1年生も数人いた。そして・・・




「おっはよー、優斗!」




俺より少し遅く登校した真奈から早速挨拶された。俺も「おう、おはよう」と挨拶を交わし、真奈から「はい、これ優斗にあげる」とチョコレートとメッセージカードを渡された。俺は真奈から貰ったチョコレートを、夕方まで溶けないであろうカバンの中に入れ、メッセージカードを読む。メッセージカードには、『ハッピーバレンタイン!実は、優斗のために初めてチョコを手作りしたの。絶対美味しいから、安心して食べてね♡味は私が保障します』という手書きの文章が書かれていた。彼女からのチョコは帰ったらしっかり食べよう。




学校ではいつも通り授業を受ける。普通に授業を受けて、普通に昼食を食べる。いつもの通りの学校生活だった。ただ、学年末テストを2週間後に控えているため、みんな授業には熱心である。まあ、大学に進学する予定の生徒もかなりいるからな。受験まで1年しかないからみんな熱心になるわな。




午後、学校が終わると真奈からデートに誘われたため、1度寮に戻り、荷物をまとめて、着替えをして、急ぎ足で渋谷へデートに行くことになった。まあ、デートといっても、実際は買い物をして、夕食を食べるだけなのだが。


俺は寮から最寄駅に向かい、東横線に乗り、渋谷に到着した頃には夕方の5時を回っていた。さすがバレンタインデー当日の渋谷。平日だというのにかなりの人だかりだ。そして集合場所に到着すると、もう真奈がいた。真奈はマスク姿にニット帽を被り、さらにはサングラスをかけ、寒いのかダボダボのコートを着ていた。つまりスキャンダル対策の完全防備。真奈は「デートは彼氏の方が先に来るものでしょ?なんでいつもいつも彼女を待たせるの?恋人として恥ずかしくないの?」と俺に冷たく言ってきた。・・・正直ここまで怒られるとは思ってなかった。


そして、結局は「でも、恋人が優斗だから何分待っても許せるんだよねー」と言ってきた真奈と最初に向かった先は、駅前の百貨店。かなりの人だかりだ。そして地下のチョコレート売り場には老若男女、多くの女性が長い長い列を作っていた。さすがはバレンタイン当日。それに夕方になって学校や仕事も終わって、平日なら一番の稼ぎ時になるであろう時間帯だから尚更だ。




結局その百貨店には、真奈が化粧品と日用品を買っただけで後にした。まあそんな物、百貨店に行かずとも、その辺のコンビニかドラッグストアに行けば買えるんだけどな。そして買い物を終えた俺と真奈は、夕食を食べるため、駅近くの高層ビルに向かった。高層ビルに入るとエレベーターがあり、最上階にあるフレンチレストランに入った。このレストランもまた都内でも有名なレストランであり、芸能人や政財界の大物もよく訪れるという。オーナーシェフは長年パリでフランス料理の修行をし、数年前やっと独立したようだ。


俺と真奈は店員さんに案内された席に座る。窓側の2人席だった。午後7時になろうとし、完全に真っ暗になった東京の夜景が綺麗だ。高層ビルの最上階ということもあって、結構遠くまで見える。晴れた日の日中には、富士山も眺めるようだ。


食事はただ、純粋に美味しかった。最高級のフランス料理。そしてこの日はバレンタイン当日ということもあって、俺と真奈はバレンタイン特別コースを注文することにした。通常のフランス料理の他に、最高級のチョコレートがセットとして出てきた。




食事が終わり、俺は「いつも高そうなレストランに誘うけど、お金大丈夫なのか?」と真奈に尋ねた。すると真奈は、「私、好きな人のためならいくら注ぎ込んでもいいって考えてるから。例えば、アイドルが好きで好きでたまらなくて、その好きなアイドルにいくらでも注ぎ込むという感じかな」と即答してきた。・・・これ、アイドルとしてあるまじき発言だぞ。


真奈は「それに私、仮にも日本一のアイドルだよ?去年の年収だって・・・」と付けて言ってきた。俺は念のため真奈に「去年どれくらい稼いだんだ?」と聞いたが・・・それが相当な額だったのは言うまでもない。つーか去年、お前より稼いだ人なんて多分、日本でも数人しかいないぞ。




そして真奈が住んでいる赤坂ガールズの寮まで真奈を送ることにした。真奈は寮に戻る時、「優斗、今日は楽しかったよー!私、ホワイトデー楽しみにしてるからねー!」と最高の笑顔を俺に見せたのだった。


で、真奈と別れて寮に戻った俺は、平野先生や寮母さんとともに、今日大量に届けられたチョコレートの整理をすることになった。そして溶けないよう、冷蔵庫に入れたチョコを全部食べるのに1週間以上かかったのは言うまでもない。




◇ ◇ ◇




で、真奈が作ったチョコの味はどうだったって?ああ、寮に戻った後すぐ食べたけど、めっちゃ美味しかったぞ。これだけは断言する。しかし、真奈がここまで美味しいチョコを作ることができるとは思わなかった。でも、真奈が作る料理はテレビで絶賛されるくらいみんな美味しいし、あいつにできない料理はないんじゃないかな。




次回は1ヶ月後、ホワイトデーの話かな・・・

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。