若井遥の初恋①
新シリーズ突入です。
5月1日、私・若井遥は16歳の誕生日を迎えた。この日は寮で誕生日会が開かれ、クラスのみんなから誕生日プレゼントを貰った。
そして私には一つ気がかりなことがあった。先週の林間学校で真奈ちゃんと和美ちゃんが渡辺くんに告白した。真奈ちゃんに関しては2日目の夜、平野先生にそそのかされて告白。そして和美ちゃんは翌日のハイキングの時に告白した。そう、私は渡辺くんに恋をしているのだ。これは初恋でもある。
ゴールデンウィークが終わり3週間。金曜日には中間テストが終わった。私はまだ渡辺くんに告白をしていない。かれこれ10年芸能活動をやってるせいか、学校は休みがちだし、土日はほぼ仕事漬けだ。そのせいで私は渡辺くんとまともに話していない。
私は金曜日、中間テストが終わった後の昼食時に、クラスメイトで仕事仲間の清水亜香里に相談した。
「はーん、やっぱ渡辺くんのこと好きだったんだ。倍率高いから先に告白した者勝ちだよー。でも、遥は真奈ちゃんや和美ちゃんみたいにアイドルやってる訳じゃないから2人よりチャンスはあると思うけどね」
亜香里の答えはこうだった。2人よりはチャンスはあるか、なら勇気を振り絞って・・・
私は亜香里との昼食を学校の食堂で済ませると雑誌の撮影に向かい、夜には実家に戻った。土曜日は朝から夜までドラマの撮影だ。朝5時に家を出なければならない。そして、夜の9時頃まで撮影。帰宅時刻は夜の10時を過ぎるだろう。
ドラマの撮影は順調に進んだ。ドラマの内容は今夏から始まる連続ドラマ。内容は刑事もの。ある人気漫画が原作らしい。何話目かはまだ言えないが、私はこのドラマでゲスト出演をする。久しぶりの死体役はキツいなぁ・・・まぁ子役時代から死体役は何度かやってるから慣れてるけど。
私は帰宅後すぐに渡辺くんにLINEを送った。幸い日曜日は仕事がない。なら内容はこうだ。
「明日、私の実家に来てください。渡辺くんは寮を出たら連絡を入れてください。大宮駅で待っています」




