お家に⁈
アイスを買って家に帰ると、お客さん。
どうやらお兄ちゃんの彼女がいらしている
ご様子。
お兄ちゃんの彼女拝見させていただきます。
コンコン。
「はーい」
「開けていい?」
「どうぞ」
ドキドキ…
ガチャ。
うっわ‼︎
かすみさんじゃん‼︎
さっきお母さん、彼女来てるのよって言っ
てなかった⁈
彼女って彼女?
まてよ…空耳…
まぼろし⁉︎
思いっきり固まってしまった。
「あ、お茶ありがとう。」
固まっていた私に話しかけるお兄ちゃん。
「妹なんだ。綾乃」
かすみさんに紹介していただいた。
ありがとう‼︎お兄ちゃん‼︎
ぺこりとお辞儀をした。
すると、かすみさんもにっこりしながら
「こんにちは、かすみです。」
って挨拶をしてくれた。
きゃ〜。
嬉しい!
ってか、こんな空間にかすみさんがいるな
んて、お兄ちゃん緊張しないのか⁈
よく、二人で勉強なんてできるな…
お茶とお菓子を置いてその場を立ち去った。
あー、隣の部屋にかすみさんがいるなんて
夢みたい。
しばらく、ソワソワしてたけどだいぶ心が
落ち着いてきた。
トイレでもいこーっと。
あー、スッキリした。
トイレから出るとちょうどかすみさんもト
イレに向かうところだった。
チャンス‼︎
「あの、かすみさんいつも髪の毛サラサラな
んですね。羨ましいです。」
そう、憧れのアイドルにでも会ったかのよ
うに、話しをした。
すると、
「お風呂の三十分前に、乾いた髪にリンス塗
っておくといいよ。そのあと普通にシャン
プーリンスね。あと、水を飲んだりニンジ
ン食べるといいかも。」
と。
「ニンジン?」
「うん。だってほらお馬さんって毛がツヤツ
ヤじゃない!だから!」
って、気さくに話してくれた。
「なるほど。ありがとうございます」
キャ〜。
かすみさんと話せた!
しかも、意外と話しやすい。
美人ってクールなのかと思ってたけど全然
違った。
やっぱり素敵な人。
でも、もしかしてここは家だから優しくし
てくれてるだけかもしれない。
名探偵綾乃は、考えた。
学校で会ったらどうなるんだろう。
プイってされちゃうのかな⁉︎
あのかすみさんがそんな事するかな?
うーん…どうなんだろう…
ま、その時になればわかるか。
そうだ、日傘検索しなくちゃ。
夕方
かすみさんが帰りすっかりいつも通りの我
が家。
夜ご飯をたべながらお兄ちゃんをジーっ。
お兄ちゃん、確かに背高い。髪もサラサラ。
でも、この人がかすみさんの彼氏だったな
んて想像もしてなかったよ…
いい食いっぷりだな。兄さんよ。
心でそうつぶやいてたら、
「もしかしてオレの唐揚げ狙ってる?」
と、お兄ちゃん…
「もう、子供じゃあるまいしそんなことしま
せーん。」
そう言ってあっかんべーした。
「フッ、やっぱりまだ子供」
って鼻で笑われた。
あれ?お兄ちゃんよくみたら、横顔そこそ
こいけてるんじゃない?
産まれた時からずっと一緒だから気にもし
なかったな。
こんな顔してたのか。
って事は、その妹の私もそこそこかわいい
んじゃないの?
いい事思いついた!
脱‼︎子供の私‼︎
せっかくだし、モテたい!
急いで唐揚げを口に頬張り部屋に入って雑
誌をあさる。
大人な女性は、ゆっくり丁寧に話すか…
私は、どっちかって言うと早口かもなー。
あ、今のうちにリンス髪に塗らなくちゃ。
あとは、些細な事に気がつくか…
うーん。
「そろそろお風呂入っちゃいなさい」
下からお母さんが話しかけてきた。
「はーい!」
そろそろ三十分経ったな。
しかし、かすみさん髪の為にリンスを塗っ
たりきちんとお手入れしてるんだな。
やっぱり、美を保つには苦労がいるんだ。
次の日、髪がツヤツヤしていた。
少し手をかけてあげると、髪も応えてくれ
るんだな。
いい事聞けてよかった。
これからどんどん私も美しく綺麗になって
歩いているだけでも素敵なオーラがだせる
ように頑張らなくっちゃ。
それから数日後、
かすみさんが廊下を歩いてきた。
どうかプイってされませんように…
するとかすみさん。
私に気がついて、
「綾乃ちゃん、髪ツヤツヤだね!リンス塗っ
てるの?」
と、にっこりしながら話しかけてくれた。
「はい!教えてもらってからずっと。ありが
とうございました。」
って、お礼を言った。
「そう。じゃまたね!」
かすみさんは、そういうとにこやかに歩い
て行った。
やっぱり素敵〜。
その素敵なかすみさんを見習って私は、つ
いにモテ女になれた。
なれたんだけどさ、でも…
続く。




