Episode2 修学旅行最終日。さあ、地球へ帰ろう!
この物語は、なろう系などのスカッとする、カタルシスの強い作品ではないと思っています。
ただ、ヒーローものの「見えていない部分」や「見落としている部分」について書いていく所存です。
この物語はかなり読者様の知的な負担を伴う作品だと、私は思っています。サクッと読むものとは違い、ちょっとカロリーがある重ための作品となっています。
どうぞ、よろしくお願いします。ご感想お待ちしています。
西暦2110年。
宇宙飛行船に搭乗した栄南高校一年生一行は、宇宙船内にある朝食会場で食事を楽しんでいた。
桜咲「あー今日で帰るのかぁ……。嫌だなぁ、ずっといたいのに」
美奈「……同感」
美奈はこくりとうなずく。桜咲は「だよねー」という顔をする。
大助「でも、これから夏休みだからいいじゃないか」
桜咲「なに呑気なこと言ってんのよ。学校の課題が大量に出されたの、覚えてないの?」
大助「そ、そうだった……。すっかり忘れていた……」
大助の顔が青ざめる。学校の課題の締め切りを遵守するように学校の先生から言われていたことを思い出し、表情が暗くなる。
翔太郎「忘れていたんだけど、帰るのは何時?」
清「地球時間で11時。地球に帰ってきた後、現地解散」
翔太郎「オーケー」
宇宙飛行船の朝食はビュッフェ形式で、彼らの好みが反映されている。大助の好きなものは肉料理。清と翔太郎は魚料理が好きらしく、焼き魚や魚の煮付けを食べている。美奈はパスタのようなものを食べており、桜咲は野菜を食べている。
あれ…?
清は料理を二度見する。自分が食べているものが魚の料理だと認識する。
焼き魚を食べてるのに、なんで肉の味がするんだ……?
大助「どうした?なんかあったのか?」
清「……いや、なんでもないよ。大丈夫」
彼らは夏休みでやることだったり、学校の行事などあらゆることを話し合った。時間はすぐに過ぎていき、朝食を食べ終わる時間になった。
5人「ごちそうさまでした」
美奈「美味しかった……」
清「よし。帰るための準備を始めるか!」
清たちは自室に戻り、地球に帰るため、荷物をまとめる。
「アナウンスです。アナウンスです。搭乗している全員へのアナウンスです。こちら○○号。現在、地球の大気圏に向かっています。各自自室に戻り、自室の外へ出ないでください。繰り返します」
地球へ向かっていた宇宙飛行船は無事着陸に成功した。着陸した後、清たちは荷物を持って外へ出ようとしていた。
清「ん?」
宇宙飛行船から外を眺めていた清はとある違和感を感じた。
翔太郎「どうした?忘れ物か?」
清「いや、違う」
ここは高度が高いはずなのに、耳鳴りがしない……。)
それに足がなんとなく、地面に着きづらい……。)
清はその違和感を感じていたが、気にせず地面に足を踏みしめる。
そのまま、彼らは自分たちの家へと帰っていく。そのはずだった。
清が地面に足を踏み締めた瞬間、ある言葉が脳裏に突き刺さった。
━殺される━
手足が動かなくなり、視界が止まったように見える。
目の前には黒い何かをまとった集団がこちらに向かって声高に話していた。清はこう思わずにはいられなかった。
俺は、ここで死ぬんじゃないのか?




