お姫様の恋の話Ⅶ
その日の朝はいつもと違った。
私は気持ちは晴れやかだった。
なぜかって?答えが出たから
今日、私はとんでもないことをしようとしている。
お母様にも国民たちにさえ顔向けできないこと。
これからの未来を考えれば許されることがないこと。
特にお母様、ごめんなさい。
どんなあやまったって許されることはない愚かな私。
ほら笑って私のもとに向かってくるジーナに私から飛び込んでいった。
私の幸せはジーナを私のものにすること。
ねぇエスメラルダ、それなら私のものになるジーナは幸せだってことでしょう?
ためらいなんてもうない。
私はそのままジーナに短剣を突き刺した。
周囲からジーナの妻から、叫び声が聞こえる。
けど私はジーナしか感じられない。
ジーナを見上げればこんなに嬉しそうなジーナを初めて見た気がした。
ジーナはそのまま私を強く抱きしめた。
ほら、やっぱり私の幸せはジーナの幸せだったんだ。
ジーナの胸に耳を押し付ければまだ聞こえる生命の音に酔いしれる。
「ジーナは私だけのジーナなの…どうしてどうして私を愛してくれないの」
そうつぶやけば少しかすれたジーナの言葉が聞こえる。
「どうしてそんなことを思うんだい?こんなことをされても僕のお姫様を愛しているのに」
そういってくれるけどもういいのよ、ジーナ。
私はジーナに刺した短剣を一気に引き抜いた。
こんな終わり方だったけど私は幸せだったのだ。
私は短剣を自身の首にはしらせた。
「ほらジーナこれでずっと一緒にいられる。だれにもあなたを渡さない。貴方を幸せにできるのは私だけなのよ」
ねぇ神様…
もう薄れていく意識のなか私は神に願った。
愚かな私に神が振り向いてくれるかはわからない。
けど、どうかこの願いだけはかなえてほしい。
ジーナ…私の運命の人
貴方に出逢って私は恋を知ってしまった。
貴方に出逢わなければこんな気持ち知らずに済んだかもしれないのに…
もしも、また生まれ変わりこの世に生を受けるのならば、神様…どうかもう私は狂いたくないのです。
どうかもう二度と貴方とは出会うことのない生をください。




