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チャプター7 誰?
どれほどの時間が経ったのだろうか。
リズが目を覚ますと、ホテルの一室にあるベッドで横たわっていた。
部屋はさっきまでの部屋とは違い、白く無機質な鉄筋コンクリートの部屋とは対照的に、薄暗く古風なものであった。
鹿の剥製、懐中時計、そしてバレリーナを象ったオルゴール・・・
それらが小奇麗にレイアウトされている。客室ではなく、支配人の部屋だろうか。
リズは立ち上がると、装備を全て失っていることに気付く。
「一体誰が・・・?」
彼女は疑問に思った。
誰が自分をこの部屋に連れてきたのか。そしてその目的は?
リズは部屋から出ようと、ドアに向かう。
しかし、ドアにはパスコードを入力しなければならない。
「4桁のパスコード・・・ 違う組み合わせで入力し続けるしかなさそうね・・・」
彼女は不安を感じながらも、パスコードの入力を始めた。
{1450}、{6428}、{7982}、{3648}
{1426}・・・「Confirming...」
ドアが空いた。
リズはデスクに置いてあったナイフを手に、警戒しつつ部屋を出る。