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遺書日誌  作者: あやと
88/218

足踏み

ー

ー

空が蒼い

雲が白い

光が温かい

感じる全てが健全だ

夢の中にいるみたいだ

だけどこれが現実だという

僕は今まで何処にいて

ここは一体いつなんだろう

穏やかで朗らかで安らかで

息を吸い込むと満たされる

涙が出そうになるこの場所に

僕は必要ない

そして僕もここを必要としていない

何故ならここがこの世だから

許されない場所であるから

希望が刃物となって絶望を突き刺し

吹き出した黒い霧の後に広がった虚無

それが僕自身だから

柔らかいもので満たすことの叶わない

この場所を何故満たさなければならない

刃物と黒が生きる心が繰り返すくらいなら

この空洞を明け渡したくない

だけど段々と声が近づいてきて

少しずつ香り始めたから

うずくまっていられないこの場所で

一筋の縄の前に立とうとしてる

過去が風化して

見えない傷が塞がって

無かったことになるのが苦しい

無かったことにしないといけない

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