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遺書日誌  作者: あやと
32/218

帳尻合わせ

ー

ー

もっと自分勝手になって

海の底に沈んで

大切なものをかき集めて

歪んだ空から目を背けて

そうできたらどれだけ幸せだろう


許してくれるという

だけどそれは本当の僕を知らないから

パッチワークのように心を繋ぎ合わせ

今を保っていると気づいていないから


僕が僕を歌うのは

それもきっと帳尻合わせ

破壊を止めるための妥協

それを奏でることはアートなのだろうか

僕はちゃんと僕を殺して

個性を生かせているだろうか

なんて強迫が間違っていることくらい

知っている

きっとこれは執着心

才能を個性を僕を肯定して

私をみてって言いたいのかな

僕は女の子なの?

どうしたらいいの?

全て自分でやらなければいけない

自分のために


誰かは都合のいい他人だ

神出鬼没の不確定要素

壊れながら溺れる僕を殺しては

残したいものも残せない

心が泡ぶくを吐くための

大切なこと

自分で決めた制約を守ったら

誰かの決めた制約を

多分大切にできない

何処かで壊さないといけない

なら僕は僕を壊すために

誰かを生かす僕を生かすために

誰かの価値を破壊しよう

ごめんなさい

心から叫びながら


すると楽園が生まれる

僕は他人になれる

不要を見捨てる

好都合な他人になれる

こうやって人は自分勝手になる

汚れているものは美しい

大丈夫だということにしよう

ー

ー

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