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一服
ー
ー
ー 生傷を優しくなぞるような煙
ー それは私の体に絡みついて
「貴方はここに」
ー なんてことだ。
ー 私も彼に口づけをして、
「そうね」
ー 確かめ合いながら
ー 少しずつ、互いを殺していくの
もう十分に壊れた自分を
評価しようとも思わない
希望も絶望もない今
腐っていくだけなら
僕はどうしたらいいんだろう
全てやめてしまおうか
何かを始めてみようか
正しさとは何か
それは誰のための何か
褒められたものでない思想を守って
執着心を捨てる事に依存して
創り上げられた僕は恵まれていたけど
本心には自分勝手な感情だけ残った
ー 貴方の中にはね
ー たくさんの命が詰まってるんだよ
「恥ずかしい」
「分かってる」
ー 私が殺したの
ー 何を今更
ー 「言いたくなったんだ」
君は知らないだろう
僕が今にも叫び出しそうなことを
君は知らないだろう
風化してゆく思い出を掻き抱いて
今も君を鮮明に描こうとしていることを
君は知らないだろう
描かれるそれは何よりも綺麗で偽物であると
君は知りえないさ
それがいい
僕らは他人だから
ー 壁に押し付けられた灰は
ー 酷く官能的だ。だけど
ー そのうち輪郭を置いて、崩れ落ちる
「私も」
「ああ、また」
ー だけど、本当は
ー 何一つ消えてしまうものなんてない
ー 「そうね」
けむたいよ




