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沸点/融点
ー激情を溶かす
ー
消えた思いは時折
波のように押し寄せて
僕の内側を蛇行する
脳が動きを止めて
その内に体も動かなくなって
声も出なくなると
また消えていくんだ
声に激情を溶かして
枯れた悲鳴の代わりに歌う
誰にも届かなくても
誰かに否定されても
どうしたって僕は僕なんだから
無音の言葉と旋律に
拭えない蟠りを織り込んだ
誰にも聞こえなくても
誰かに笑われても
この思いは僕のものなんだから
何も間違ってない
ー忘
ー
全部ダメだ
終わりは終わりだ
空は黄金色
滝は温もり固まり
心は赤く笑う
砂に雪を混ぜて
絵の具を作って
飛べない夢を描こう
コンクリートの月
友達の薬指
何も知らない空が
二本の指を割いた
約束は探しても見つからない
壊れた完成品を
溶かして
また遊ぼう僕と
赤い光沢は
昨日の夜舐めた
泣かないで
叫んでください
欠落した存在は
十分満喫したのだから
もういいでしょう
軒並み飾られた一部を
どうか覚えていて
忘れなさい




