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バトン〜異世界行っても駆け抜ける  作者: かんガエル
一章〜異世界生活〜
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9/10

試験2日目

ーー試験2日目ーー


「今日の試験は武器を持っての個人戦だ」


個人戦。もちろんみんな武器だ防具をきているが、死人も出るだろう。


「模擬戦はこの魔法陣の上でやってもらう。この魔法陣は即死攻撃以外は応急処置をすぐ施してくれる」


「またここまでという合図が出たら攻撃はするな。倒れた相手を殺しにかからないように」


応急処置をしてくれる回復魔法陣の上だろうが関係ない。剣士は一撃必殺のやつもいるんだ。しかし殺しを推奨はしてないらしい。


今日は気を引き締めないと本当に死んでしまう。


「そして次の試験に上がれるのはここの中からは30人だ。また勝利数に加えて階級も授ける」


今回の試験で3級までが決まる。今年の試験で一級戦士になれるのは3人だけしかいない。


「組み合わせは君たちに配った魔道具が示してくれる。では各々始め!」


対人戦が始まった。フィールドは外だがかなり広い。一度負けても大丈夫だが負けると次の日に残ることはできないだろう。


今日は120人くらいの参加者が残っている。そこから

30人に絞るから4分の1に入ればいい。それだけだ。


ーー百本咲ーー


ーー五月雨流星群ーー


にしてもすごい盛り上がりだ。花美流と覇王流闘撃派の戦だ。花美流は主に突き技で戦う。


覇王流は波動派と闘撃派と覇拳派の3つに分かれている。


波動派は主に波動メインで闘撃派はインファイトとがほとんど。使用者が多い覇拳派は魔力と武力を合わせた攻撃だ。


ーー薔薇の舞(いばらのまい)ーー


ーー蛇拳(じゃけん)ーー


両者譲らない戦いだ。リーチの長い花美流が有利だと思っていたが、覇王流は覇気で攻撃を流し確実にカウンターを狙っている。


ーー千花乱舞(せんからんぶ)ーー


ーー滅乱流覇(ヴィルクレイン)ーー


花美流の奥義の技を覇王流が受け流す。そして覇王流のカウンターを花美流剣士が左手で受け止め剣を刺す。


刺された剣は心臓を貫き覇王流は死んでしまった。


会場に悲鳴と不穏な空気が漂う。


「そこまで。勝者ガラル・ファリオン」


いや最後は悪いが内容はよかった。接戦いや熱戦というのがいいだろうか。


ん?魔道具が光った。少し魔道具が引っ張ってくれる。


ここか。


「第二試合のコースケ・コーディンか」


審判のが俺に問う。この世界でこの名前は少し違和感があるのでおれはコースケコーディンと名乗っている。


「はいそうです。お願いします」


「対戦相手が来るまで待ってくれ」


まだ対戦相手が来ていないのか。


すると魔道具の腕輪に引っ張られるように1人の男がやってきた。第一印象は大男としか出てこなかった。身長は2メートル以上あるだろう。


この世界は俺よりでかい人はかなりいるが、これはそれよりもひとまわりもふたまわりもでかいだろう。


「第二試合のオリバー・レクロスか」


「そうだ。俺に負ける奴はどこにいる」


大男は自信満々に大口を叩き俺の方を見た。


「ハハッまともに戦える奴がいねぇって噂の重王流かよ。こら1試合目は余裕だな」


なんだこいつ。少し腹立つが抑えよう。勝てば問題ないからな。


「コースケコーディンと言います」


「礼儀がいいお坊ちゃんかよwww 俺様の名前はオリバーレクロス。遊撃流派の使い手で道場指折りの剣士だぜ」


遊撃流か。剣士は見た目ではわかりづらいが、遊撃流は剣を二本以上持つものが多いが、こいつは大剣と剣を三本持っている。


自身のフィジカルを押し付ける戦い方だろう。


「とても強いんですね。よろしくお願いします」


俺は相手の挑発を軽く受け流し挨拶をする。


ーーはじめーー


初めの合図がなった。遊撃流は先制攻撃から体勢を崩してたたみかけるのが多いのだとか。ならやることはひとつ。


俺は上空に高く飛んだ。どうだ立ち幅跳び一位の俺の実力。


ーー重解・地ーー


俺は地面に爆裂槌を叩き込んだ。


バゴーーーン


近くに衝撃波と地盤振動が起こった。


よしあいつは今怯んでいる。ただ遊撃流は死んだふりもある。ここはまだ攻め時ではない。


ーー鉄拳・空ーー


俺はその場で左手で鉄拳を放ち遠距離からオリバーの顔面だけを叩く。


「おまえを俺はぜってぇ殺す」


かなり怒っているのが目に見えてわかる。


ーー喰い刈りーー


長さの違う剣で速度の違う攻撃。片方は軽く速い。片方は重く遅い。受けるのが少々厄介そうだな。


ーーハードステップーー


俺は強く地面を踏み込みオリバーの攻撃体勢を崩した。そして素早く一撃を叩き込む。


ーーハードアタックーー


爆裂槌に魔力を貯め素早く攻撃する。攻撃は剣で防がれる。だが想定内。


ーー重解・突ーー


爆裂槌を前に構え思いっきり前に前進し突撃する。


オリバーは体勢を崩す。


いけるぞ。ここで重解・滅で叩けば。

するとオリバーは剣を投げてきた。それを俺は避け次の攻撃に入る。


「我が力は魂を焼き尽くす糧となる。我が宿敵を焼き尽くせ」


ーーファイアーボールーー


オリバーの初級炎魔術(ファイアーボール)が俺に向かってくる。俺はそれを体勢を崩しながら避けた。そこにオリバーが畳みかける。


ーー喰い刈りーー


俺は爆裂槌でなんとか防ぐ。まだ体勢を立て直せない。遊撃流は一度体勢を崩したら一気に畳みかけてくる。


これはまずいここまま押し切られたら負ける。

オリバーが突きと上段の構えをとる。鉄拳で剣をへし折るしかない。


ーー粗刈りーー


ーー鉄拳ーー


俺は剣をへし折った。そして折れた剣の方向に直進しそのまま武器に魔力を最大限に注ぎ込む。


そして渾身の一撃をオリバーに叩き込む。


ーー重解・滅ーー


斬撃と爆発と衝撃波と質量攻撃がオリバーに襲いかかる。


オリバーは大剣で防ごうとするが俺は大剣ごとへし折り、オリバーを遥か彼方に弾き飛ばした。


「そこまで。勝者コースケコーディン」


ふぅギリギリ勝てたといったところか。オリバーは大丈夫なのだろうか。


飛ばされたオリバーは左手と右目を失い、防具は無惨に粉砕されていた。


死んでいないからいいだろう。


欠損した体の一部は神級治癒魔術で治るらしいがここには王級魔術師しかいない。失った目は幻級魔術じゃないと治らないとか。


「見事な一撃だった。大口を叩くものは呆気なく死んでいく。こいつは奇跡的に生きた運のいい男だ」


そう言った男は光剣流の剣士だった。圧倒される覇気を纏いながらどこかに去っていった。


「次の試合の前に昼飯でも食べるか」


昼飯を食べながらさっきの試合の反省をしよう。さっきの試合は魔術によって崩されてしまった。


戦士の試合だからという理由で魔術の警戒を怠ってしまった俺の落ち度だ。


さっきの魔術は避けるのではなく爆裂槌で消すのが最善だったのだろうか。


体勢を崩されてしまえば一気に畳みかけられてしまう。残りの試合は2試合。集中しないと。


にしても重解・滅は強すぎるな。


重解・滅

魔力を最大まで溜め込み放つ技。自分の持つ武器の特性によって衝撃波や爆破、斬撃、魔術やデバフ、炎や雷などを追加効果として相手に与えることができる。


俺の場合は爆破と斬撃だ。衝撃波は魔力が爆裂槌を振る時に溢れ出た結果おまけとして出てくる認識だ。


重解は避けられやすい攻撃だからこうやって隙をつくって撃ち込まないと決まらないな。


そう考えながら俺はおにぎりを頬張る。今日早朝に釣った魚を茹で具にしたおにぎりだ。あとは今日茹でた茹で卵。


そして俺は次の試合に向かうことにした。


次の試合はここか。


「第四試合のコースケコーディンか」


「はいそうです」


「対戦相手はもうきている」


対戦相手は誰なんだろう。できれば戦いやすいやつがいいが。


「よろしくお願いします。エドリック・ブランデといいます」


相手は弓撃派のエルフだ。よりによって弓かよ。弓はリーチが長く光剣派か魔術師くらいじゃないと相手できないのが一般的だ。


「コースケコーディンといいます。よろしくお願いします」


「はじめ」


こうして試合が始まった。エドリックは早速俺から距離を取ろうとする。俺は距離を詰める。


できるだけ反撃できる距離にいないと勝ち目がないからだ。相手は逃げながら弓を引く。


放った弓を俺は爆裂槌で弾く。フィールドは約100mくらいといったところ。


かなり広いから距離を取られるとその時点で俺は攻撃ができない。


「すいませんこれからは独壇場とさせていただきますよ」


「我が力は風を揺るがす糧となる。我が身を彼方に連れて行かん」


ーーフライトーー


エドリックは空に浮き始めた。上級風魔術(フライト)で空を飛べる便利魔法。消費魔力が多いが戦士との戦闘で一番有利な立ち位置に立てる。


これでは俺に勝ち目がない。エドリックは俺にずっと矢を撃ち続けることができる。重解・地は使えない。


・・ファイアーアロー・・


俺はそれを弾き飛ばした。


炎魔術と弓を合わせた混合攻撃。物理と魔法の二段攻撃というだけで対処しずらい。


・・ライトニングアロー・・


電撃を纏った矢が飛んでくる。これは弾き飛ばそうとすると電撃を受けることになる。俺はこれを避けた。


・・ソニックアロー・・


「うぐ、」


スピードの速い攻撃が俺の肩に突き刺さる。痛いかなり痛い。まずいこのままじゃ一方的だ。


矢が無くなるのを待つか?いや無理だ。あんなに大量の矢は使わんだろ。何本あるんだあれ。


「さぁこれを受けきれますか?」


喋る余裕があるのか。こっちはないっていうのに。


ーー融合射(フュージョン・アーツ)ーー


十本以上の矢が俺に向かってきた。俺は爆裂槌で弾こうとするが右足に2本と左肩に1本刺さってしまった。


俺は刺さった矢を筋肉に力を入れて抜いた。手で抜いている余裕はない。体勢を崩したらすぐに矢が飛んでくる。


・・ライトニングアロー・・


俺は足に魔力を込めて前進する。近くまで来た。矢を避けながら距離を詰めて真下までいく。


そして俺は爆裂槌をぶん投げた。


「グオッ」


エドリックは爆裂槌の爆発と斬撃を顔面に受け左目を失った。そして俺は懐に忍ばせておいた卵を顔に向かって投げる。


「無駄な抵抗をするな」


エドリックは右目を頼りに弓で卵を撃つ。その瞬間卵の中に入っていた砂鉄が目に入る。


よし目を潰した。エドリックは空に浮いたまま目を擦っている。今が反撃のチャンス。


ーー鉄拳・空・爆連ーー


俺は鉄拳をめちゃくちゃに撃ち込む。そしてエドリックを空から引きずり下ろした。


よしこれならいける。

ここは俺が作った技の出番だ。


俺は鉄手袋にできるだけ魔力を込めた。そして俺の得意なこの技を打つ。


ーー鉄拳・殺ーー


エドリックは避けることもできずパンチ力カンストのこの攻撃を顔面で受け吹き飛んだ。


50mほど吹き飛び勝負が決まった。


「ここまで」


ギリギリで勝った。


エドリックは歯がボロボロになり鼻がへし折れていた。すぐに教会に連れて行かれた。


骨の形が変形して左目はもう治らないだろう。


鉄拳・殺は俺のパンチ力で確殺を入れる技。まともに食らったら動くことはできない。


弓使いとの戦闘は試験前から考えていた。


一番効くと思っていたのはハンマー投げだが卵がここまで強いとは思わなかった。


あの卵は夕飯使った卵に砂鉄を詰めてくっつけたものだ。実質詠唱のいらないダークミストだ。


そして俺の爆裂槌は何故か勝手に戻ってきてくれる。武器に自我があるのは少々恐ろしい。


次は最後の試合だ。俺は覚悟を決めて会場に向かう。


「第7試合のコースケコーディンか」


「はいそうです」


「相手はもうきている」


こいつは、1試合目に俺が見た花美流の男だ。


「ガラル・ファリオンだ。よろしく」


「コースケコーディンです」


「コーディンくんよろしくね。いい試合をしよう」

こいつは恐ろしい男だ。こいつの突きは受け切れるか怪しい。


「でははじめ」


戦闘は睨み合いから始まった。俺は重解・突を打つ準備に入る。ガラルは突きの構えをとっている。


突きは剣の側面を鉄拳で叩いて流す。それしか勝ち目はない。


ーー重解・突ーー


ーー千花乱舞ーー


重解は簡単に避けられ爆裂槌を蹴り空中から無数の突き技が降り注いだ。


ーーハードアタックーー


俺は振り払うように技を打ちなんとか防いだ。


ーー百本咲ーー


ーー鉄拳・空ーー

100回の正面からの乱れ突き。俺は少し距離をとって鉄拳を打つ。


ーー薔薇の舞ーー


鉄拳を避け背後に回られたが承知の上。魔力を込め振り返りながら鉄拳を振り抜く。


ーー鉄拳・殺ーー


ーー桜吹雪ーー


その瞬間ガラルが消えたように見えた。これは幻覚魔術。無詠唱ということはかなりの使い手。


俺の見た試合では使ってなかった。感覚を研ぎ澄ませろ。どこかにいるはず…上だ。


ーー千本咲ーー


ーー鉄拳・爆連ーー


鉄拳で全ての突きを流し爆裂槌に魔力を込める。


ーー重解・滅ーー


ーー薔薇の舞ーー


重解の斬撃はガラルの顔に掠り血が流れるが致命傷にならない。薔薇の舞は康介の右耳に掠った。


ーー千花乱舞ーー


ーーハードステップーー


縦横無尽に動くガラルをハードステップで動きを止めて一撃を叩く。


ーーハードアタックーー


ーー桜吹雪ーー


攻めて守っての両者引かないで攻防が続いた。


「君の攻撃は隙がないね」


ガラルは少し楽しそうに話した。


「そうか。俺は何にも楽しくない」


「俺はこんなにも楽しい戦いができることを予想もしていなかった」


「何も死と隣り合わせの戦いが何が楽しいのかわからない。早く終わらせたいとこだ」


「そうかい。君はどんな血飛沫をあげてくれるのか楽しみで仕方ない」


「感性が終わってやがるぜ」


こいつは俺がここでへし折るしかないようだ。


俺は爆裂槌に魔力を込めた。










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