エピソード3〜稽古
ゾルダートと別れガーメールに連れて行かれた男が衝撃の言葉を
ーー目が覚めた時は知らない天井だーー
「目が覚めましたか」
え?なんで言葉がわかるのだ。日本語ではないのはわかる。しかしわかるのだ。記憶の一部のような感じだ。
「あなたは?」
「私の名前はゲルニモと言います。以後お見知りおきを。ではあなたのお名前は」
「僕は近藤康介と言います。異世界から来ました」
ゲルニモさんはポカンという顔をした。
普通の反応である。急に異世界人と言われてもそうなるのが普通だ。
「異世界はよくわかりませんがようこそ。ゾルダート様がお呼びですぞ」
(誰だよ)
心の中でそうツッコンだ。
玉座に再び連れてかれるとまたさっきの男が立っていた。トラウマのフランケンだ。
「よくぞきた近藤康介よ。我がシルベル王国によくきた。我が名はゾルダート・ハルス・シルベルであーる」
「ご紹介感謝します。近藤康介と言います」
「丁寧な男だ。ガーメールが目をつけるわけだ」
(ガーメール?誰だよ)
「あのガーメールさんとはどなたで?」
「我が盟友ガーメール・バーリーは竜王でありこの世界で11番目に強い男だ」
(バケモンじゃねぇかよ)
小声でゲルニモさんがこう俺に囁く
「ゾルダート様は魔族であり重王です。この世界で8番目に強いのでお気をつけてくだされ」
(バケモンしかいねぇじゃねぇかよ)
「ところで近藤よ。珍しい名だ」
「いえ、私の名は康介です」
「先に姓を名乗るとは面白い男だハッハッハ」
「すいません」
「謝る必要はない。お前は魔族の血を与えたことでかなり強くなり私の知識の一部を手に入れた」
「感謝申し上げます」
「感謝とは嬉しいなハッハッハ。なにもこれからが感謝されることだがな」
「と、言いますと」
「我がお前に稽古をつけてやる」
「え?」
「呆気に取られることではない。確かに我が直々に稽古をつけるのは滅多にないことだが、しかし、我が盟友ガーメールに頼まれたのならしょうがないことだ」
「ガーメール様はなぜ私に稽古を」
「ガーメールは預言者だ。宿敵冥王を倒すためなのだろう。」
「稽古というのはどれくらいで」
「奴が来るのが一年後だから一年で休みは10日に1回だ。」
「1日の休憩は?」
「何?太陽が昇ってる間はずっとだ!」
(おわったーー)
ーーこれから重王様との稽古は始まったーー
しかしこの世界にきて魔力が使えるようになりいろんなことがわかった。魔力を使って覇気を纏うことができるらしい。
覇気を纏うと身体能力が爆上がりして強くなるとか。そのせいで俺はかなり強い。
ただ稽古は本当にきつい。毎朝素振り千回から始まるし、ハンマーはとても重い。
奥義を覚えるのはかなり酷でかなり魔力を使うし、普通に倒れそうになる。でも半年経つとだいぶ慣れてきて俺もかなり強くなった。
足に魔力を込めて踏み込むと小さい範囲だが
地盤を揺らすことができる。
ーーハードステップーー
ハンマーを持たない手で殴り相手を気絶させる。
ーー鉄拳ーー
他にもいろんな技を教えてもらった。
ゾルダートさんには感謝しきれない。
そんな日々を過ごしているうちにもう一年が過ぎた。
「お前も一人前になる。お前にこの鎧を渡そうと思う」
「これは傭兵隊のものでは?」
「お前は傭兵隊よりも強い。つける資格は十分にあるだろう」
「感謝します」
「そろそろガーメールが来るだろうな」
(ガーメール・バーリーはどんな奴なんだ?)
ーーードゴドゴドゴーーー
すごい足音が聞こえる。大人数なのだろうか?
全員黒髪で日本人みたいだ。みんな黒いローブを身に纏っている。傭兵隊みたいに統一されているのだろうか?
ーー違うーー
みんなまったく同じ顔だ。どうゆうことだ?
混乱していると集団の先頭が前に出てきて玉座の前に立った。男はゾルダートに跪いた。
「ガーメール・バーリーやって参りました」
「よくきたガーメールよ。少年は育てたぞ」
「これで我が師の龍王様の秘宝を探しに行くことができます」
「そうかそれは良いことだ」
(まったく訳のわからない会話だ)
ゾルダートが問う。
「何年かかる予定だ?」
「およそ1500年ほどかと」
(1500何かの冗談かよ。俺はそんなに生きれないぞ)
「前までは無理だと嘆いた男が随分の自信だな」
「えぇ、未来が変わったので」
「それは良いことだな。我もあの男の復活が待ち遠しいのでなハッハッハ」
「乞うご期待を」
よくわからない会話が続き俺とガーメールは育ててくれたゾルダートの元を後にした。
「お前は日本人だな」
ガーメールが突然口にした。しかも日本語で。
「は?」
失礼な言葉遣いが出てしまった。まずいか?
「当たりのようだ。同郷がいるのはとても嬉しいのでね」
意味がわからない。こいつも日本人なのか?
こんなに最強の魔術師みたいな男が。




