エピソード2〜近藤康介
「行ってくる」
青年が焦った声で言った。
すると母親が反応した。
「こら、朝ごはん食べなさい」
「時間ないから」
こう言うと青年はカバンを背負って全速力で駅まで駆けて行った。
「まったくあの子はどうしようもない」
母親は呆れようだ。
「まぁ部活で疲れて寝坊したんだろう」
父親は温かい目で息子の成長を見ている。
「やばいマジで遅刻する〜」
ーーまもなく、発車しますーー
プシューという音が聞こえた。
(あっぶねぇ間に合ったー)
ギリギリで間に合ったらしい。この瞬間の脳汁は計り知れないものである。
ーーゴトンゴトン
(今日は揺れが一段とすごいな笑)
最近の電車はよく揺れるらしい。
ーーゴトンーゴトンーガトンーー
(あれ?大丈夫かこれ?)
ーガットンーー
ーーガトンガトンーー
ピーーーーーー
警笛が電車から鳴り響く。
「キャーーーーー」
「死にたくない」
「助けてくれぇ」
悲鳴と命乞いの声が聞こえる。
(これは脱線しているのか。これってまさか)
ーーー電車とぶつかるーーー
その瞬間目の前が真っ白になった。
「生きてるぞーー」
嬉しさのあまり叫んでしまった。周りが一斉にこっちを見る。
「え?ここって地球じゃない?」
街を見渡すとすぐに分かった。ここは地球ではない。異世界に来てしまったのだ。
ーーまずい早く帰りたいーー
肌が紫色で見たことがない種族。鎧で身を纏った男たちが大勢いる。
ーードゴドゴドゴーー
人が集まってくる。鎧の傭兵隊なのだろうか。
「〜ー-–~ー」
意味のわからない言葉を言っている。
その瞬間、俺は傭兵隊に連れられてしまった。
ーードゴドゴドゴーー
移動中もわからない言葉で喋っている。
(怖いからやめてくれ)
移動が終わったようだ。何か玉座の前に連れられた。よくわからないが正座しておいた。
ーージャパニーズマナーだ!ーー
「––~〜➖➖–~」
「➖〜ーーーー~ー」
「ーー」
よくわからない言葉だ。何か言っているのはわかるが内容は知らない。ただ1番偉い人はすぐに分かった。
腰にでかい剣を付けている身長が2メートル以上ある大男。まるでフランケンのようだ。
「–〜ー––〜」
男に問われるがわからない。
その瞬間、男は俺に近づき人差し指を心臓に刺した。
ーーグサーー
「ううぎぎぎぁぁゃゃーー」
俺は悲鳴と共に倒れた。




