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【完結済】追放された黒魔術師は神に拾われ復讐を果たす 〜 私の無自覚な一目惚れ、憑依系ヒロインが叶えてくれるそうです 〜  作者: こみやし
05.英雄魔女のエピタラミオン

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05-22.結婚式


「出来たわ♪ 完成よ♪」



 お疲れ様♪ リリス♪ これならきっとネメちゃんたちも喜んでくれるよね♪



『エコー! エコー! エコー~~~~~!!!!』


 うわ。びっくりした。



『たいへんたいへんたいへんたいへんだよぉ~~~!!!』


 誰が変態だって?




----------------------




「やあ。はじめまして」


 誰だろう。綺麗な人……神だ。少しだけネメちゃんと似た雰囲気だ。けどネメちゃんより若い。というか幼い。十代前半くらいだろうか。



「早速始めようか。準備は出来ているのかな?」


 何をだろう。……まさか?



「もしかして、ネメちゃんのママ……ですか?」


「うん。私はニクス。ネメシスの母……はまあ、厳密には私じゃないんだけど、そう呼んでもらって構わないよ」


 どういうこっちゃ。



「ママはママだよ!」


 自分より小さな身体にしがみついて甘えていたネメちゃんが声を張り上げた。まるでモニカみたいだった。今の。



「こう言ってるけどね。実はネメシスの方が年上なんだ」


「え?」


「ニクス。喋りすぎです」


 え? 誰? え? もう一人現れた? 最初から居た? 全然気が付かなかった……この人強い……私よりずっと。ネメちゃんママと同質の力を感じる。たぶんネメちゃんママの使徒だ。……まさか噂の英雄様? ううん。たぶん英雄様は茶髪の女性だ。この人は白髪。聞いていた雰囲気とも違う。別の使徒だ。たぶんだけど。



「ごめんごめん。余計なこと言っちゃった。実は緊張しているんだよ。結婚式の立ち会いなんて初めてだからね」


 本当に来てくれたんだ……ネメちゃんの言ってた神様。



「君がネメシスの相手だね。驚いたよ。まさかフィリアスだとは……いや違うのか。増々驚きだね。フィリアスの方に混ぜるだなんて。随分な力技だ。融合の精度も少し甘いね。アムル。少し見てあげて」


「はい。ニクス」


 白髪の女性が私の額に指先を押し当てた。



「……」


『……凄いわね』


 ね。びっくり。



「……こんなところでしょうか」


「えっと……ありがとうございます」


「はい」


 アムルさんはネメちゃんママの後ろへと戻っていった。



「場所はここでいいのかい?」


「うん♪ すぐやっちゃお♪ ママといっぱい話したいことあるんだ~♪」


「感心しないな。ネメシス。花嫁を前座のように言うものではないよ」


「ちがうよ!? エコーは大切だよ!?」


「なら私から離れなさい」


「そ、それは!」


 ネメちゃんは途中まで言いかけたものの、結局素直に身体を離して私の隣に移動してきた。



「いいかい、ネメシス。結婚をすると言うなら、親子の関係には区切りを付けるべきだ。君には新しい家族が出来るのだからね。……まあ、初対面の私が言っても説得力は無いだろうけれど。しかしだ。私には君の母としての立場があるからね。その本人ではないけれど。それに結婚の立会人まで務めるんだ。言う権利くらいはあると思うんだ」


「ママ……」


 ……ネメちゃんママは本当に緊張しているようだ。なんか若干自信無さげだ。年下なのに母親ってどういうことだろう。再婚したのかな? しかも初対面なの? けどネメちゃんが慕う『ママ』で間違いないっぽい。よくわかんないや。



「これも縁だ。今後は親戚として仲良くやっていこう。区切りは必要だけど、なにも終わりにしようって話じゃない。重要なのは適切な距離感だ。私はそう思うんだ」


「うん! ママ!」


 ネメちゃんがまた飛びつきそう。がしっ!



「ふふ♪ 仲の良い二人だね♪」


 ネメちゃんママはアムルさんに笑いかけた。



「ニクス」


「うん。進めようか」


 アムルさんが指を振ると、部屋の中の光景がガラリと変わった。どこかの礼拝堂みたいだ。ネメシス聖教のものとは少し違う。



「待って!」


 ネメちゃんがいくつかの転移門を開いた。この場に居なかったメンバーの居場所に繋がり、いつもの皆が集まった。



「おや。もしかして全員とかな? 参考にしたとは言っていたけれど、そこまで似せるなんてね。苦労するよ」


 これは誰に対して告げたのだろう。ネメちゃんなのかな。



「けれどごめんね。悪いけれど一人だけ選んでもらうよ。あまり多くの加護を与えてあげるわけにはいかないんだ。私はこの世界の神ではないからね」


 今度はネメちゃんに言ったっぽい。



「エコー」


「うん。ネメちゃん」


 私はリリスが作り上げたばかりの指輪を取り出した。



「私と結婚してくれますか?」


「はい♪」




----------------------




 式は恙無く進行した。


 とはいえ、スケジュールが予め組まれていたわけじゃないけれど。


 とにかく私とネメちゃんは、ネメちゃんママ立ち会いの下、伴侶の契りを結んだ。


 私たちは、ネメちゃんママから加護を授かった。


 アムルさんも見事な歌唱を披露してくれた。これにも何か力が籠もっているようだった。


 私はいずれ半神に至るだろう。そのための最低限の素質を獲得したのだ。



「ねえ~ママ~♪ 実はね~♪」


「わかった。加護は与えられないけど、それでいいなら立ち会いはしよう」


「ありがとう♪」


 ネメちゃんはそのままモニカ、ティア、そしてシアとの結婚も進めてくれた。これは、エコーであり、リリスでもある私と、三人の結婚だ。今度はネメちゃんママの代わりにネメちゃん自身が加護を与えてくれた。ネメちゃんママとアムルさんも共に祝福してくれた。もちろん、アッシュとベルタ、それに公爵家の方々も。


 唐突な結婚式だったのに、公爵家は総力を上げて祝宴の席まで用意してくれた。


 ネメちゃんも、ネメちゃんママと話をする時間が無くなってしまうのも厭わずに、大喜びしてくれた。



「「「「「「「ありがとうございました!」」」」」」」


「どうかお幸せに♪」


「ママ! また来てね!」


「うん。遊びに来るよ。今度はこちらからも招待してあげるね」


「うんっ♪ 絶対だよ♪」


 ふふ♪ 楽しみだね♪ ネメちゃん♪

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