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【完結済】追放された黒魔術師は神に拾われ復讐を果たす 〜 私の無自覚な一目惚れ、憑依系ヒロインが叶えてくれるそうです 〜  作者: こみやし
05.英雄魔女のエピタラミオン

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05-10.欲張り魔女の悪巧み


「神様にとっての結婚って人間のやつと同じなの?」



「全然違う」


 なんだかそんな気はしていたよ。



「そもそも誰の前で誓うの?」


 普通は神様の前でだよね? つまりネメちゃんに対して。



「う~んとね~……前の我なら自分にでも問題なかったんだけどね~……」


 前の我?



「やっぱ他の神が必要なんだよね~」


「他の神? 居るの?」


「呼んでこないとなんだよ~」


「呼んだら来てくれるの?」


「む~り~」


 じゃあダメじゃん。



「それこそお母さんに頼んでみたら?」


「いいのかなぁ~……」


 あらま。珍しく弱気だね。



「むしろ結婚するなら呼ばないと」


「そうかなぁ~……」


「噂の英雄様とも会ってみたいなぁ」


「いいね♪ ……けどなぁ~」


 難しいらしい。一瞬飛び上がったけど、すぐに消沈しちゃった。



「あ、やっぱ嫌かも。ネメちゃん取られちゃうかもだし」


「えへへ~♪ も~♪ エコーは心配性だなぁ~♪」


 ゴロゴロにゃ~ん。


 ネメちゃんの下顎を撫でながら背中も撫でる。気持ちよさそうに身を任せてくれている。可愛い。



「他に結婚するのに必要なものは? 指輪とかさ」


「ないよ~」


「それは寂しいよ。指輪作ってもらおうよ」


「う~ん~」


 乗り気じゃなさそう。人間の作る物に期待していないのかも。


『なら私が作ってあげよっか♪』


 リリスが? 器用だね。相変わらず。


 モニカの魔剣だって作っちゃったくらいだし。


『任せなさい♪』


「まかせた~」


 ネメちゃんもちょっと興味が湧いたようだ。



『今ならお誂向きの素材もあるわ♪ 人数分作ってもお釣りが出る程のね♪』


 もしかして竜の?


『そうよ♪ 神聖属性まで纏っていたんだから言う事無しよね♪』


「人数分って、まさか全員分作る気?」


 ネメちゃんがムスッとしてる。



「ダメ?」


「……モニカとリリスとティアまでは許す」


「シアとベルタとアッシュも」


「ダメ」


「せめてシアだけでも」


「やだ」


「ね~♪ ネメちゃ~ん♪」


「スリスリしてもダメ」


 拘るね。最初は乗り気じゃなかったくせに。


『リブラのことも忘れちゃダメよ』


「要らないでしょ」


 また。ネメちゃんそんなこと言って。



「ねえ! わかってるの!? これ結婚指輪の話だよ!? 本当なら我とエコーの分だけに決まってるでしょ!」


 急に怒るじゃん……。


『言っていることは尤もね。ネメちゃん的には』


 そりゃね。けどそれを言うならだよ。



「ネメちゃんは後から入ったんでしょ」


「違うもん! 我が最初に目をつけてたんだもん!」


「けど」


「だからモニカたちは許すって言ってるじゃん!!」


 そうね。寛大ではあるよね。ネメちゃんは神様なんだし。



「なのに欲張って! シアだけならともかくベルタとアッシュまでなんて! そもそも二人は恋人でもなんでもないじゃん!!」


 ごもっとも。



「だからシアも嫌! エコーの我儘でも聞いてあげない!」


 すっごく真っ当な理由を提示されてしまった……。


 てっきりネメちゃんがシアをあまり好いていないからだとばかり……。



「ごめんなさい。謝るからシアも」


「まだ言うの!?」


 こればかりはね。譲れないんだよ。



「指輪は我とエコーだけ! モニカたちも無し!」


「そんなぁ!?」


「側室は許してあげる! これ以上ゴネたらそれも無し!」


 えぇ~……。


『一回引き下がりなさい。先ずはネメちゃんとシアの仲を取り持つのが先決よ』


 それもそっかぁ~……。




----------------------




「また喧嘩したんですか?」


 モニカたちが帰ってきた。早くも私とネメちゃんの微妙な空気を察したようだ。



「喧嘩って程じゃないよ。ちょっと我儘言って困らせちゃったの」


「……」


 ネメちゃんがバツの悪そうな顔をしている。ちょっと大人気なかったと反省しているのだろうか。或いは不機嫌な様子をモニカに見られて気まずいのだろうか。ネメちゃんって、一度好きになった子にはとことん依存するもんね。あまり変な姿は見せたくないのかも。嫌われるのが何より怖いんだろうし。それでも譲れない一線もあるけれど。



「ネメちゃん♪ お菓子を買ってきましたよ♪ さあ♪ 席に着いてください♪」


 ニコニコモニカに呼ばれてネメちゃんがベッドから這い出した。



「エコーも行きましょう」


 ティアが手を差し出してくれた♪ まるで騎士様だね♪ お姫様にでもなった気分♪


 そういえばまだお姫様には手を出してなかったよね。


『ふふ♪ 良いわエコー♪ その調子よ♪ もっともっと欲張りになりなさい♪』


 けどネメちゃんが。


『任せなさい♪ 次は私が上手く誘導してあげるわ♪』


 心強い相棒だぜ♪

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