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追放された黒魔術師は神に拾われ復讐を果たす 〜 私の無自覚な一目惚れ、憑依系ヒロインが叶えてくれるそうです 〜  作者: こみやし
04.黒幕女神のマル・ダムール

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04-08.教会都市


 どうしてこうなった。



 牢屋スタート。まさかの牢屋スタート。


 あっという間の展開だった。教会都市リブラに辿り着いた途端に囲まれた。ゾロゾロと兵隊たちが集まってきた。


 彼らは強かった。強いと言うより巧みだった。



 考えてみれば当然だったのかもしれない。


 ここは勇者と聖女を育み、送り出す場所だ。


 個々人の強さが遠く及ばないのだとしても、強者を御する術については心得ていたのだ。


 実際ティアだって一度は捕まった。結果的に逃げ出せたとはいえ、牢獄に放り込まれてしまったのだ。同じことが私たち相手に出来ない筈もなかったのだ。



 油断はあった。躊躇もあった。


 私たちの目的が仲直りである以上、下手に攻撃するわけにもいかなかった。


 そもそもこんな扱いを受けるとは思いもしなかった。


 力を増した聖女の帰還だ。同じように力を持つ者たちだけでなく、聖剣まで持ち帰ってくれたのだ。


 感謝されこそすれ、敵対されるとは思いも……しなかったとはまでは言わないけどさ。その可能性も考えてはいた。ただ少なくとも、多少は様子を見るものと思っていたのだ。



『無礼者どもめぇー!』


 どうどう。



 この牢獄にいるのは私だけだ。


 破壊して出ていくことも出来ないわけじゃない。けれどその前に状況を確認したい。相手の真意を量りたい。何かすれ違いがあるなら擦り合わせたい。



 ネメちゃん。他の皆はどうなってるの?


『ティアとモニカは同じような牢屋。シアとベルタは実家。アッシュは逃げた』


 ふむふむ。ならシアたちがなんとかしてくれるまで待つべきかな。アッシュには情報収集に徹してもらいたいし。



『ゆうちょー!』


 まあまあ。


『なんで抵抗しないの!? こんなの簡単に破れるよ!』


 和解が目的だって最初から言ってるじゃない。


『もーいーのー! リブラなんて要らなーい!』


 ダメだってば。女神様がそんなこと言ったら。


『我のエコーなの! 閉じ込めたらだめなのー!』


 別に教会のものになったつもりはないから。もうちょい待っててよ。後少しなんだからさ。


『むぅ~~ぅ~!』


 良い子良い子。よ~しよ~し。


『もう!!』




----------------------




「出ろ」


 意外と早かった。餓死するまで放置されるかと思ってた。閉じ込められてから何日くらいだろう。ここ窓すら無い真っ暗闇だからよくわかんないんだよ。食事どころか水の差し入れすらなかったし。それで私が飢えることはないけれど。



 手錠を繋がれたまま教会騎士に付いて歩く。


 どこへ向かっているのだろう。彼らは何も言ってこない。


 どう考えてもこれは仲直りの態度じゃない。もしかして処刑台に向かっているのだろうか。それとも尋問でも行うのだろうか。彼らは私に何を聞きたいのだろうか。


 当然ギルドから話は伝わっている筈だ。元勇者パーティーの斥候だって先んじてこの都市を訪れている筈だ。


 その上で私が勇者殺しの犯人だと考えている可能性もあるのかもしれない。斥候がゲロったか、彼の証言に疑念を抱いたか。私の持っている膨大過ぎる力が問題なのか。


 今の私の力って、これまでの勇者や聖女とは比べ物にならないもんね。過ぎたるは及ばざるが如しってやつだね。警戒くらいして当然だよね。



「入れ」


 案内されたのは薄暗い部屋だ。奥には巨大な水晶が鎮座している。『女神の天秤』だ。


 当然黒く濁っている筈もない。むしろその中心から薄っすら光が漏れ出している。私が近づくと更にその光は強くなっていく。間近まで迫る頃には、部屋中が光に包まれていた。


 照らし出された部屋の中には、法衣姿のご老人たちが並んでいる。その表情は驚きに満ちていた。



「ありえん! 何かの間違いだ!」


「まさか本当に……」


 老人たちの表情が驚きから苦々しげなものに変化していった。どうみても歓迎されていない。全然喜んでいない。


 そりゃそうか。正真正銘の「神の使徒」にこれだけの扱いをしたのだ。天罰が下って当然だ。


 けど私は寛大だからね。跪いて謝るなら許してあげるさ。



「何をしておる! 即刻首を刎ねよ!!」


 なんでさ。

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