04-06.独占欲
女神様……ネメシスの声が聞こえるようになった。
私の力が毎晩増量していたのは、ネメシスが仕掛けを施すためだったらしい。つまり魔改造されてしまったようだ。
『許可してくれたもん。勝手に改造なんかしてないもん』
夢の中の私はここ数日、毎日ネメシスと語らっていたようだ。全然記憶に無いけどそうらしい。私はいつの間にかネメシスを落としていたようだ。やるじゃん♪ 私♪
『堕ちてないもん。それはこっちで話す約束だもん』
何故か幼児退行しているのは気になるけれど、こうしてネメシスの声が頭の中に届くようになった。リリスをティアに取られちゃったから丁度良い。
『代わりじゃないもん。我の方が先に目をつけたんだもん』
リリス。早く戻ってこないと取られちゃうかも。
『ナイショにしなさい。我のことは誰にも話しちゃダメ』
マジかぁ~。
『不満なの?』
伝えたらティア喜ぶよ?
『そんなわけないじゃん。エコーはまだまだだね』
何がだろう。
『まだまだあの子のことわかってないって言ってるの』
……ティアはまた落ち込んじゃう?
『うん。絶対』
あらま。
『だからナイショ』
りょ。
『代わりに我がいっぱいお話してあげるから』
何の代わりなんだろう。これもう、ネメシスがお話したいだけだよね?
『むぅ~』
ごめんて。ありがとう♪ 嬉しいよ♪ ネメシス♪
『……もう。しゃあないなぁ~』
それでさ。ネメシスには色々聞きたいことがあるんだけどさ。
『ダメ。何も答えない。答えたら皆にも話したくなるもん』
そりゃそうだ。ネメシス賢い。
『へっへ~ん♪ 女神様だもんね♪』
ネメシスって幼……若いの?
『幼児じゃないもん。女神様だもん』
ごめんて。
『それもナイショ。知りたかったら頑張って』
家族にはもうなってくれたんでしょ?
『迎えに来てくれるって言った』
そうだったね。うん。それは覚えてる。
『待ってるから』
どうすればいいの? 教会都市に行ったその後は?
『行けばわかる』
そういうもんか。
『早くして』
う~ん……。
『魔王のことなんてどうでもいいから。我がそっち行ってチョロっと一捻りしてあげるから』
あらま。そんなお手軽なんだ。
『頑張って。全部エコー次第』
責任重大だぁ。
『また抱き締めて。今度は現実で』
やみつきだぁ。
『ほら。早く動いて』
もうちょっとくらいゆっくりしてちゃダメ?
『……』
怒らないでよ。
今モニカが絶好調なの。このまま仕上げちゃいたいの。少しだけ我慢して。必ず迎えに行くから。
『……あいつの方が大切なんだ』
だって恋人だもん。
『ズルい! 我もなる! なった! はい決定!』
えぇ……。
『ほら! これで我優先! 早く出発して!』
なに……これ…………可愛い。
『っ!?』
でもダメ♪
『なっ!? なんでよ!?』
順番。
『っ……!? 我は神様なのにぃ!』
はいはい。なら我慢できるでしょ。良い子だからもう少し待っていてね。必ず約束は果たすから。
『もう!! エコーのバカぁ!!』
嫌いになっちゃった?
『うるさい!』
気難しい子だ。まさか女神ネメシスがこういう子だったとは。きっと世界中の人々が驚くことだろう。
『脅す気なのぉ!?』
そんなわけないじゃん。ふふ♪ 可愛い♪
『~~~~~~!!!』
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「エコー様。力の成長が落ち着いたのだわ」
「成長期と呼ぶにはあまりにも……」
「流石は主様」
ふふふ♪
『ダメ。絶対話しちゃダメ』
わかってるって♪
「エコーさん♪ 今日こそ勝ってみせますからね♪」
「……うん。来て」
「はい♪」
今日も今日とてモニカの修行が始まった。モニカもとんでもない速度で成長を続けている。実はネメシスが少しずつ力を与えてくれてたりもするけど、その話はナイショだ。
『じれったい。もっと沢山流したいのに』
我慢して。この調子ならもうすぐだから。
『エコーの意地悪』
ごめんて。
『エコーのスケコマシ』
そうかな?
『スケベ。また胸見てる』
気の所為気の所為。
『だからあの子ばっか優先するんだ』
違うってば。
『我の方が可愛いのに。綺麗なのに』
そうだね~。
『エコーの浮気者』
今私と浮気をしているのはネメシスの方だよ?
『違うもん!』
正妻候補がまた増えてしまった。
『我だもん!』
あはは~♪ 愛されてるな~♪
『本気だもん! 嘘じゃないもん!』
あらま。おませちゃんね。
『生意気! 子供扱いするなぁ!』
ごめんて。
『年上だもん……神様だもん……』
あらら……。よしよし。良い子良い子。
『早く撫でに来て……』
……うん。わかった。




