03-14.今後の予定
結局ハーレムは可決された。
なし崩しでティアも巻き込まれた。
アッシュとベルタは本人希望で辞退した。
「何故私の辞退は認められないのでしょう……」
「あなたは自分の立場を弁えるべきなのだわ」
何故かシアは、ティアが相手だと手厳しい。幼馴染兼親友故の遠慮の無さというやつだろうか。ちょっと羨ま。
「結局これではあの勇者たちと同じではありませんか」
私も思った。流石に乗り気じゃない子を巻き込むのは違うでしょ。
「なんて言い草なのだわ。これ以上失望させないでほしいのだわ」
「シア様。ユースティリア様は陰ながらシア様のことを御守りになられていたのですよ」
「……言い過ぎたのだわ。感謝はしているのだわ」
「……わかっています。オルテシアが私を気遣ってくれているのだと」
なんというかまあ……頑張れ。応援してるぜ♪
「関係も進展したところで♪」
「次の話を始めましょう♪」
リリスはモニカの膝に収まった。早速イチャラブしてらっしゃる。浮気者どもめ。
「お隣失礼するのだわ」
「……失礼します」
私の両隣にシアとティアが腰を下ろした。そのまま肩に寄りかかってきた。
「「「……」」」
なんだろうね。この空気。
「初々しいですね」
「……」
ベルタとアッシュの視線が痛い……。気のせいかも。
「先ずは私から。改めてやりたい事を挙げさせてもらうわ」
リリスの目的。女神様の籠絡。
モニカの目的。魔王の討伐。
ティアの目的。教会都市との和解。
大枠としてはこの三つだ。
「魔王討伐の優先度はぶっちゃけ低いわね」
低いというか、他二つを先にこなす必要があるってだけだよね。
「つまりこのような流れですね」
ティアが纏めてくれた。
やはり先ずは教会都市を訪れる。
そして新たな勇者と聖女の存在を認めさせる。
次に女神様とコンタクトを取る。
最後に魔王討伐。
ざっくりこんな流れだ。
「それで私たちは自由になれるのかしら?」
リリスがティアに向かって問いかけた。
「いいえ。もう一つ最後に重大な工程があります」
「勇者と聖女は力を返還しなくちゃならないのだわ」
あら。そうだったんだ。
「魔王討伐後、教会に帰還した二人は、主のお言葉を賜り、その力を返上致します。それが通例です」
それは知らなかった。
「力を持ち続けたいのなら、リリス様の言うように、女神を籠絡するしかないのだわ」
そう言えばシアって、女神様って呼ばなくなったよね。なんだかんだ親友が振り回されたことには怒っているのかも。
「私たちはそのための実験台ですか?」
「せめて練習台と言うべきなのだわ」
う~ん……そういうつもりはなかったんだけど……。
これは、ティア自身が自分に言い訳するために望んでいる答えな気がする。難儀な性格してるよね。
「その通りよ♪ ティアも協力して頂戴♪」
「承知しました」
ほらやっぱり。
「ご安心を。エコーには才能があります」
え? それって?
「私も協力は惜しみません」
ほんと。素直じゃない。
「エコー様には頑張ってもらわないといけないのだわ。もっと好きに触るのだわ。遠慮してたらダメなのだわ」
シアが身体を押し付けてきた。ガクブル……。
「あ、こら! 逃げるな! なのだわ!」
だってぇ~……。
「こちらは押えておきます」
裏切られた!? ティアのこと友達だと思ってるのにぃ!
「ごほん。げふん。ごほごほ。ごっほん!!」
大丈夫? モニカったら喉の調子悪いの?
「エコーさん。後で覚えておいてくださいね」
なんでぇ~……。
自分だってリリス膝に乗っけてるくせにぃ~……。
「女神の籠絡が成されれば、間違いなく教会都市は黙らせられるのだわ」
そもそも女神様とは大して話したことないんだけど。
「ティア。どうかしら? あなたは女神の言葉を聞いたことがあるのよね?」
最近はともかく、昔は聞いていた筈だもんね。
「……それは……なんといいますか」
何故言い淀むのか。
「……意外と気安いお方ではありますね」
何故目を逸らすのか。
「ですから、尚の事腑に落ちぬのです」
落ち込んじゃった。声を聞かせてくれなくなったことを気にしているのだろう。中々重症なようだ。
「正直、上手くいく可能性が無いとまでは言い切れません」
自信なさげ。
けれどティアがそんな言い方をするってことは、案外と可能性が高いのかもしれない。
女神様もボッチ拗らせていたりして。
無いか。流石に。
「もう少し詳しく聞かせてほしいわね」
「お優しい方です。一度目で伝わらなければ、すぐに言葉を噛み砕いて伝え直してくださるような。そんなお方です」
……あ。私の時もそうだった。
「なるほどなるほど。けれどあれは優しいというより……」
リリスが私の記憶を思い返しているようだ。
「ふふ♪ エコーとは気が合うかもしれないわね♪」
どういうこっちゃ。




