エピローグ1 ~遺言~
とりあえず、俺ら関係者はシェルターとかってところにかくまわれた。
正直ショックを隠しきれてない。立て続けに2人、団の仲間の親が死んだ。
一様護衛付きで家に帰ったものの、正直何もしたくなかった。
今は全員、それぞれの部屋に戻っている。みんな何をしているのだろうか。俺と同じようにただただぼーと過ごしているのだろうか。
「皆様、このような時に申し訳ございませんが、わたくし、皆様の執事をやめる事になりました。最後に、お父様からの手紙を預かっております。自分が死ぬ時に渡してほしいと頼まれていた物です。皆様にお渡しに行きます。」
ジャービスの声からは、人間の温かみのような雰囲気はすっかり消え去り、流されているビデオテープを聞いているかのような感覚だった。
しばらくして、ドアからダミーが顔を出した。手紙を持ってきたらしい。
手にしていたトレイの上には、俺宛ての手紙があった。俺はゆっくりとそれを受け取り、部屋に戻った。
拝啓 バルキーノ、いや、平山カイト、
ん?平山カイト?俺の前の名前?何でこのタイミングで出てくるのか。
よくわからない出だしから始まるその手紙には、驚くような内容が書かれていた。
この手紙を読んでるのなら、きっともう俺はお前のそばにいないのだろう。
お前に一つ、話していないことがあった。覚悟して聞いてほしい。
実はお前は、俺の子どもだ。言い方を変えれば、ナナミとは腹違いの兄弟ということだ。
お前はきっと、俺のことをお義父さんと呼んでいたから、薄々感づいていたのかもしれない。
侵略戦争の始まる前までの地球は、今ほど技術は発達していなかった。それでも人工知能の研究もされていたし、超伝導で走る列車も考えられていた。
しかし、仲の悪い国同士の戦争は絶えなかった。サイバー攻撃や核ミサイルも使われる、悲惨な戦争だ。
そんなまっただ中、お前は生まれた。しかし、時は戦時中、お前の生まれた病院はすぐ、爆撃を受けた。不幸なことにその爆撃に巻き込まれ、お前を産んだ俺の妻は死んだ。
その戦争でお前は行方不明となり、俺は再婚、ナナミが生まれた。この時はもう戦争は終わり、侵略戦争が勃発するまで復興と平和な世界に世界中が浸っていた。
俺はてっきりお前も母親と一緒に死んだと思ってた。だが、侵略戦争が終わり、奴、ベレンの施設を監視している時だった。
実験の候補生にお前の名前が挙がっていた。びっくりして調べたら、お前も大変な幼少期を過ごしてたことが分かった。無論、俺たち親とはぐれた事が一つの原因であることは間違いないと思ってる。悪かった。
俺は実験台がお前になったことを知って、急いで上層部に奴の施設の攻撃許可をもらったよ。もちろん、お前を守り、奪還するためにだ。たぶんお前を見つけ出せなかった罪滅ぼしとか思ったんだと思うがな。
結果は失敗、お前を奪還することは成功したが、守りきれなかった。ずいぶんと苦労させてしまったようだ。ほんとにすまない。
最後に、一つだけ頼みがある。
俺がいなくなった現状、団を任せられるのはお前だけだ。
わかってると思うが、充分に気を付けろ、お前はこの世の中で唯一人にはできないことができる。
唯一ってのはみんなが欲しがる。仲間を選ぶときは特に気を付けろ。
最後の日付は、昨日だった。
おそらく、こうなることも予想して昨日、全員に書いたのだろう。
俺はなんとなく、手紙をもってリビングに行った。
リビングには、部屋にいたはずのみんなが集まっている。
俺は覚悟を決めて話し出した。
「最初の任務は、お父さんの暗殺者を見つけ出すことだ。とりあえず明日、部屋の整理から始めよう。」
新たな目標とともに、新たな団が動き始めた。
プロローグ同様、分けました。
今回は本気で長くなるので。
さてさて、もう本格的に終わりです。
ちなみにこの物語では、暗殺者が誰なのかは、一切出すつもりはありません。
でもでもいきなり変な人が出てくるわけでもないので。
はい、すでに物語のあちこちに出てきます。探してみてください。
ヒントは、「驚異的なスナイプ技術」ですかね、、、
閑話休題、リメイク版の準備、進んでます。
こちらが終わり次第、順次(例によって更新頻度低めですが)投稿していきたいと思います。
また、それに伴い、「バルキーノ」続編も制作するかもしれません。
読んでくださる皆様の感想次第(笑)です。
それではお楽しみに
sherry




