第三十三話 サイト442~決死~
「絶対に倒す」
俺はもう、そのことしか頭になかった。というかそれ以外のことを頭は受け付けなくなっていた。
奴にパチンコ玉は効かない。なら、火や水や電気を直接使うしかない。
瞬間移動で一気に間合いを詰める。水をぶっかけてーくそ、逃げられた。丁度対角線の向こう。
パチンコ玉が飛んでくるのが今度は見えた。とっさに横に逃げる。そして思いっきり電圧あげて放電。
もう一度間合いをつめる。もう一発放電ー消えた、後ろか。
振りむいた瞬間素手で殴られる。いってーな。
手のひらサイズの水球を一気に熱で昇華させ、さらに熱を加えてく。そこに思いっきり放電。
すさまじい爆発音がしたがやつもとっさに逃げる。物体をプラズマ状態にして放電するとかなり電気抵抗が減ることは、お義父さんに教わった。
「逃がすかよ」
俺はさらに攻撃の手を強めた。氷の壁作って行く手を阻んだり時には間合いを詰めて直接攻撃したりもした。
が、どうもあの瞬間移動が立ち悪く、なかなかうまく当たらない。
「うっ」
突然背中に激痛が走った。
気が付くと後ろにベレンが。瞬間移動で回り込まれたらしい。
危うく急所ははずれたものの、激痛でなかなか痛みが引かない。
「終わりだな。じゃあな。」
ベレンが再びパチンコ玉を撃った。
突然地面が揺れた。
自分が揺れたのではない。文字通り地面が揺れた。
少したって、どでかい爆発音がした。
「な、なんだ今のは。」
ベレンが相当焦っている。まあ無理ないだろう。
「形勢逆転、だな?」
俺は一気に水球を再びプラズマにすると、ベレンめがけて高電圧を流した。
「くっそ、」
ようやく当たった、確かに当たった。
が、壁にベレンが当たる前に消えてどこかへ行ってしまった。
「逃がさねえって言ってんだろ」
俺はすぐさまそのあとを追いかけて、ボロボロになった二人だけしか入れない謎空間を後にした。
「よし、ようやく外にでた。早く二人を基地の中に」
お父さんの声の元、とりあえずの応急処置が終わった。
なんとかナギサもタカネも無事で、今すぐ戻るとか言い出してる。
しかし、お父さんは断固として認めなかった。むしろ、基地の中でやることがあるとか。
「お帰りなさいませ、みなさま。」
ジャービスが迎える中、とりあえず家に戻る。
「ジャービス、ここの家の真下を調べてくれ。すぐにだ。」
お父さんが突然言い出した。
ジャービスはすぐに返事をした。
「ここの地下に当初はなかった謎の空間がありました。出入口はなく、換気口も繋がってるのかさえ不明です。」
「その近くにも空間はないか?」
「西に500m行ったところの真下にも、空間がありますが、こちらはサイト442から入れるようです。」
「500mか、、、ジャービス、例のあれを使う。準備させてくれ。」
「了解しました。」
5分後、できたのは大穴。の中に何やら光ってる。
「離れてろ。」
爆弾で無理やり上からはいるようだった。
すごいことに、2回で貫通、丁度そこに降りた時に、奴は姿を現した。
「ベレンか、見つけたぞ」
「だ、誰だ、と、とにかく、助けてくれああああああ」
「お前そんなんでごまかせると思ったか。ベレン、覚悟しろ」
「お、俺は確かにベレンだが、お、お前ら、誰だああああ」
「ふざけてんじゃねえぞ」
「いや、彼はふざけてないさ。ハハハハハハ。」
声の主を見ると、またしてもベレン。
「同じ人が、二人?」
どういうことだ。
「まあ何でかわからないだろうね。そんじゃ、そこのお子ちゃまたちにもわかるように、一つ一つ説明してこうか、ハハハハハハハハハ。」




