第二十八話 サイト442~停止~
ひたすら下ってく。ライトの光を頼りに下っていく。ここにはこの団のメンツの8人+ランチャー一人で9人いるわけだがその9人分のライトで照らしてもまだ暗い。そんな漆黒の闇の中はただただ階段を下る足音だけで満たされていた。
上を見上げてみても、入り口の光は見えない。そのくらい深いところまでやってきたようだ。
このまま終わりが来ない気さえしていたそんなとき、初めて次の一歩が同じ高さにきた。
すぐ前はもう壁が迫っていた。右側を見ると遠く向こうに微かに光が見えた。横穴というやつだろう。
迷っている暇はない。すぐにその光のほうへと歩みだした。
「丁度そこらへんから、こっちのほうにも地図出てくるわよ。」
無線から声が聞こえた。ずいぶん深いはずなのに、圏外じゃないんだ。
「聞こえてるか?その先は本格的に工場の生産ラインだ、まずはそれを止めることからだ。あ、うちの応援がきた。今からそっちに向かう。電源室を破壊してから向かうそうだから、そこで待機してろ。」
頼りになるのか微妙なお義父さんの声がただただ横穴の中に響き渡る。光の向こうからは確かに工場のような音が微かにしていた。
ようやく長いトンネルから抜けた。そこはあたり一面銀世界だった。
正確には雪ではなく金属が光っているわけだが、とんでもなく広い空間に所せましと機械が並べられていた。
そしてその機械の上を、一段と光り輝く塊が目の前をどんどん流れていった。
その壮大な景色はきれいだった。ただ一つ、それが人類を殺幾している兵器であること以外は。
「今から電源を落とすからラインが止まったか見てくれ。」
その瞬間、電気が落ちた。全員が慌てて懐中電灯をつける。
目の前の機械はーーー
止まっていた。
「止まったよ。ただ真っ暗ね。」ととりあえず報告するナナミ。
その時、機械をはさんだ反対側にあるドアから、爆発音がきこえた。
見るとドアがぶち破られている。
まずいーーー
一瞬にしてそこにはピリピリと張りつめた空気が流れ込んだ。




