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バルキーノ  作者: sherry
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第九話 罠

10人ということなので大型のバンにぎりぎりで乗り込んで、何とか現場に向かうことができた。


現場は木造二階建て、もう何十年と建っている古い建物だ。畜生、火気厳禁とか俺は入れねーじゃねーかよ。まあ銃持ってるやつが9人入るから問題ないか。そうゆうことにしておこう。


まずは建物を外から探ってみる。一周してみたが、窓は見当たらない。というかすべてに板が貼ってあって、中を見ることも開けることもできない。ただし、薄らと中から光が漏れていることが分かった。


とりあえずは出入口が玄関だけなので、突入は無論そこから。その前に一仕事。俺は裏に回って、この家に伸びてる電線の電気を能力でストップ、その間に炎を使って焼き切ることにした。能力を同時に二つも使うことなどなかったが、疲れただけで特に症状はなし、というか朝にいろいろやったせいで、頭痛いのは元からと割り切れることができただけだが。


とりあえずこれで家への電力供給はストップ。窓もつぶされているので中は真っ暗。というわけで、サーチライトを照らして、いざ突入!


さすがというか、兵士が半数だと仕事も早い。一階はものの10秒で制圧、ていうか誰もいないのを確認しただけだが。


お次は二階。古い建物だからか階段は急で若干腐りかけている。落ちそうで怖い。


しかもなぜか先頭は俺、銃持ってないのに先頭。その後ろに兵士4人、うちの団員、しんがりの兵士といった感じだ。俺しんがりやるから交代させてくれよ。



俺は階段を上りきった先に一つの机があるのを見つけた。その上にはパソコンが。中のデータを見てみると…間違いない。ナナミのお父さんのパソコンをハックし、ナイトバロンを送り付けたパソコンだ。


しかしここの住人はいる気配はない。パソコンを持ってさらに奥へ進む。一か所だけ光の漏れている扉がある。


俺はその扉に直行し、中の様子を半開きの扉からうかがう。また机の上に何かが置いてある。なんだろ…



俺はその机にあるものを見た。電光の数字がだんだん減っている。3、2、1、Bye 爆弾だ、逃げ…間に合わなかった。距離的にナナミたちは大丈夫だろうが爆弾の威力によってはけがをするかもしれない。


とっさに身を翻したところで、爆発した。体が入ってきた扉に向かって吸い込まれるように飛ばされる。


俺は扉の角に頭をぶつけたらしく、激痛が走る。周りの兵士は着ていたジャケットでどうにか衝撃は免れたようだが、手足の骨折は必至だろう。


俺はすぐさま能力で水を出し、爆発の火を消そうとした。この状態で火事にでもなったらたまったもんじゃない。運よく爆弾は小規模なもので、火もすぐに収まった。後ろのほうにいた兵士一人とナナミたちはけがを負っているにも関わらず、スマホやら無線やらで救急車の要請をしている。リュウはすぐに爆発で倒れた扉を起こしたりと怪力ぶりを発揮し、なんとか被害は最小限に食い止められた。


ただ慌てたせいで投げてしまったパソコンが粉々になってしまった。ぎりぎり基盤だけは見つかったが、衝撃で中がどうなっているかはわからない。




救急車の音がして、とりあえずホッとした。俺はそこでまた激しい頭痛に襲われ、不覚にもまた眠りについてしまった。



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