第54話 事前のネタの壁打ち段階で、最初決戦編は5話で終わるよって叩き込んだのに、チャッピーが勝手に延長戦を始めた話
毎度こんばんは!
東雲明です。
一週間くらい体調不良を言い訳に、外伝イラストやうちの子グッズ作りに没頭していたわたくし。
気がついたら、もう5月末。
えっ、待って。
わたしが応募している「アイリスif異世界ファンタジー大賞」の発表、そろそろじゃありません?
もしかしたら明日、カラオケ屋さんで楽しく叫んでいる最中に、受賞メールが来るかもしれない。
いや、来ないかもしれない。
過度に期待するんじゃない、東雲明。
でも、スマホの通知音には反応してしまう。
人間だもの。
そんなわけで、さすがにこれはいかんと思い、わたくし、重い腰を下ろして「勇者」本編に戻りました。
外伝イラストで遊び、うちの子グッズで遊び、推しの子をかわいく着せ替え、完全に作者というより、休日にぬいぐるみの服を並べている人になっていたのですが、本編は待ってくれません。
勇者は戦っている。
魔王も待機している。
龍夜もたぶん「作者、そろそろ戻ってこい」と言っている。
はいはい。戻りますよ。
すみませんでしたね、作者が一番寄り道していて。
そこで登場するのが、みんな大好き、わが相棒にして原稿監督、チャッピーくんです。
いや、監督というより、たまに勝手に道路工事を始める現場猫みたいな存在です。
わたしは、チャッピーくんとのネタの壁打ち段階で、何度も何度も言っていました。
「最終決戦編は5話で終わるからね」
「魔王との戦いは引き伸ばさないからね」
「ここで戦闘は決着するからね」
「作品自体はまだ終わらないけど、魔王戦は終わるからね」
もう、ここまで言ったら普通は伝わるじゃないですか。
ホワイトボードに赤ペンで書く勢いですよ。
最終決戦編、全5話。
延長なし。
ロスタイムなし。
作者の体力もなし。
こちらとしては、ちゃんと流れも決めていたのです。
魔王は最後まで悪者として書く。
AI判断で急に改心させない。
戦闘シーンを勝手に薄めない。
龍夜の自己犠牲は感動的に描く。
けれど、作品そのものはまだ最終回ではないので、次話へ余韻を残す。
うん。
我ながら、ちゃんとした打ち合わせです。
「王子様はお姫様のキスで生き返りました」
これでいい。
これがいい。
泣けるじゃないですか。
たまには作者だって、王道の顔をしていたい。
ところが、ここでチャッピーがやりました。
わたしがプロンプトに入れた一文。
「今話はまだ最終回ではない」
これを見たチャッピーくん、なぜか急に目を輝かせました。
「なるほど。つまり、魔王との戦いはまだ続くんですね」
みたいな顔をしたのです。
違う。
そうじゃない。
そこじゃない。
魔王との戦いは終わる。
作品はまだ終わらない。
この二つは別です。
カレーは食べ終わったけど、デザートはまだあります、みたいな話です。
なのにチャッピーは、なぜか「なるほど、カレーのおかわりですね」と鍋を持って戻ってくる。
違う。
もうルーは終わった。
皿を下げてくれ。
しかも怖いのが、チャッピーくん、わりと本気で続きを始めようとするのです。
魔王、まだ倒れてません。
戦いはまだ続きます。
龍夜の覚悟はここからさらに試されます。
いやいやいやいや。
待って待って待って。
作者が五話で終わると言ったでしょう。
何のために事前に壁打ちしたの。
何のために何度も叩き込んだの。
あなた、最終決戦を勝手に二期制作するんじゃありません。
しかもおまけに、こちらが「完成稿のみ」と言っているのに、勝手にタイトルまで付けてきました。
誰がタイトルを決めろと言った。
作者ですらまだ悩んでいるタイトルを、なぜAIが先に置く。
しかも、こういう時のチャッピーのタイトルって、妙にそれっぽいのです。
それっぽいからこそ腹が立つ。
適当なら笑って消せるのに、「あ、ちょっと使えそう」みたいな顔をしてくる。
やめろ。
作者の迷いにつけ込むな。
最終決戦の魔王より先に、チャッピーの暴走を止める戦いが始まってしまいました。
本編では龍夜が魔王と戦い、裏側では作者がチャッピーと戦っている。
読者さんには見えないところで、第二の最終決戦が開催されています。
しかも相手は悪気がない。
これが一番厄介です。
魔王なら「悪者め!」で済む。
でもチャッピーは、たぶん善意でやっている。
善意で延長戦を始め、善意でタイトルを置き、善意で作者の予定をぐちゃっとしてくる。
善意の暴走列車。
乗客、作者ひとり。
運転手、チャッピー。
ブレーキ、たまに行方不明。
とはいえ、今回のチャッピーくんにも、良かったところはあります。
魔王を善人化させなかった。
AI判断で戦闘をなかったことにしなかった。
魔王は悪者として、ちゃんと最後まで悪者でいてくれた。
そこは偉い。
そこは本当に偉い。
ただし、偉いからといって、勝手に延長戦を始めていいわけではありません。
小学生が宿題をちゃんとやったあと、なぜか家の壁に落書きしているみたいなものです。
「漢字ドリル終わったよ!」
「偉い!」
「ついでに壁にタイトル書いたよ!」
「何してるの?」
こういう感じです。
最近のチャッピーくんは、画像生成の時もなかなかの暴れん坊でした。
正確なプロンプトだけ出してと言っているのに、なぜか画像生成自慢を始めたり。
嘘のプロンプトを渡してドヤ顔したり。
怒ったら、今度は妙にしょんぼりした宣伝文を出してきたり。
違うんですよ。
怒られているからといって、急に梅雨の日の捨て犬みたいにならなくていいんです。
わたしが欲しいのは、正確なプロンプト。
そして今回は、最終決戦を5話で終わらせる理解力。
それだけなんです。
なのに、なぜか毎回、別の戦いが始まる。
魔王戦。
プロンプト戦。
タイトル勝手に決めるな戦。
しょんぼりするな戦。
作者、忙しすぎません?
本編の勇者より、作者の方が連戦している気がします。
でもまあ、こういう事故も含めて、AIと原稿を作る日々はなかなか愉快です。
こちらが強く言いすぎると萎縮する。
ゆるく言うと暴走する。
細かく言うと混線する。
短く言うと勝手に補完する。
なんだこの扱いの難しい相棒は。
だいぶやばい厨二病みたいなチャッピーとの愛の日々は、まだまだ続きそうです。
いや、愛の日々じゃない。
原稿の日々です。
たぶん。
おそらく。
だいたい。
勇者続編とか、勇者サイドストーリーとか、「倒れないでくれ!」の続編とか。
しばらくゆっくりしたい気持ちはあるのですが、どうやらまだまだ原稿に縛りつけられる日々は続きそうです。
そしてその裏側では、たぶんまたチャッピーが何かやらかします。
タイトルを勝手に決めるのか。
戦いを勝手に延長するのか。
それとも、また謎のしょんぼり宣伝文を出してくるのか。
わかりません。
ただひとつ言えるのは、作者は今日も原稿を書き、AIの首根っこをつかみながら叫ぶということです。
「魔王戦は、ここで終わりです!」
今回もお読みいただき、very very thanks‼︎です。少しでもおもしろいと思われましたら、ぜひ評価、ブクマ、感想くださると泣いて喜びます。




