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20話 とび森な世界1 2/11

「あ、もうすぐ……」



 部屋にかかったデジタル時計を見て、せいながつぶやく。



「そうだね!! 次はどこにいくのかな!?」



 あかりもわくわくと時計を見ている。


——ちかりと光り、画面の残り秒数欄が00:00と反映されたデジタル時計が、びーーっと鋭い音声を発した。


 白い世界が4人を包み、先ほどまでの足元の重力と交代に、宇宙空間にいるかのような浮遊感がおそってくる。


 鼻歌でも歌いだしそうなほどご機嫌なこゆきとあかり、二人が嬉しそうでよかったよかったとにこにこしているせいなとつくよ。



 そして、とんっと心地のいい軽い音がして、4人の足が付いたのは——



「どっかの電車、かな……?」



 恐る恐るというように、せいながあたりを見回して小さくつぶやく。



「そうみたいですね。ですがこれはまるで絵の中のような……」



 深い緑色のふかふかした座席。薄暗い車内に流れる、怪しげな音楽。

 電車の窓を流れる外の景色は暗く、ここがどこなのか確認できない。


 三次元ではなさそうで、まるでゲームのような。



「……うぇー、これって」



 だがその疑問は、驚いたようなこゆきの声によって明かされる。



「とび森の電車じゃんー!」



 懐かしいものを見つけたように、車内をきょろきょろと見回すこゆき。



「一番最初のところー」


「へえ!! これがとび森の!!」



 なるほどと言って、はしゃぐように走り回るあかり。



「走ったら揺れるんだね……」



 すごいなあ、とどこか的外れなところに感心しているせいな。



「走ったら危ないですよ。……あれ?」



 あかりに軽く注意し、手元を見て首を傾げるつくよ。



「……これ、はじめからありました?」



 つくよの声に、先ほどまでの動作を止めて振り返るあかり。



「なになに!?」



 つくよが指さす方向を見て、あかりとこゆきに、せいなまでもが目を見開く。



「3DS!! はじめて見た!!」


「わーなつかしーねー!」


「……こんなところに、いつのまに……」



——先ほどまで何もなかった座席に、黒い3DS機が一台、ぽつんと置かれていた。



「なんでしょう……」



 つくよは座席に置かれている3DSの機体を手に取り、かわりに座席に腰かけた。





「プレイしろ、ということでしょうか」



 3DSは閉じられており、開かない限り何も起こりませんよ、とでもいうように、その横側の青いランプが点滅している。



「開けたらゲームが始まるってことかな!?」



 その隣に座ったあかりがつくよの手元を覗き込み、開いてみたい衝動に駆られるのか、人差し指でつんっとふたをつつく。


 あかりが何を言い出そうとするか知っているが、一応、といったふうにつくよが聞く。



「やりますか?」


「やる!!」


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