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見習い魔法使いが最強に至るまで  作者: 鬼仁雪姫
第7章
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76話 パーティー開催と交流4

大変長らくお待たせしました。




「何か隠し事していないか?」



 妙に鋭い部分を発揮して聞いてくる質問に言葉を返す。



「え、特にはしてないと思いますけど。」



 若干上ずった声が出てしまった感が否めないが特に気にされる事は無かった。安堵して良いモノなのかどうかは微妙な所だけれど。



「あ。」


「! 何ですか?」


「いや、そこまで驚かれる事では無いが。訓練見たかったと言ってただろう? ユリナにとって重要な事では無かったのかと思ってな。」


「あの状態を見た所で何も言えないですよ。」


「ふむ。明日になっていると多少改善されているだろう。改めて行くとするか。」



 少しは仲良く訓練できている光景が見れるに違いないだろう。あくまで今日と比較すればましになっているだろうという予想。そうなっていてほしいと思っている所。



「さて、どっちに先に挨拶に行くか。」


「えっと、バルディアとウィッチェでしたっけ? 行った事はある所では有りますけどまだ上の人達には会っていませんもんね。」


「それはユリナだけな。俺はどっちも顔見知りではある。当たり前と言えば当たり前のことだが。」


「あの大規模戦闘の事、では無くてサラさんとヴェロックさん経由でしょうか。」


「未だに関わりを持っているからな、あいつ等は。頼られる事は悪くないと言ってはいるがギルドとの仕事の合間を縫ってそんな面倒事、俺なら絶対御免だけどな。」


「アハハ......。でもノトさん、閉鎖的と言われているスノーザドのアイシール様と親しげじゃ無かったですか? 知り合いが皆立場上の人達ばっかりですね。」


「.........妬いてるのか?」


「っ!? 違いますよ!」



 確かにアイシール様は私と違って美人だったし、ノトさんと並んで立っていても違和感ないだろう。それは認めざる負えない事実だ。それに、サイズも圧倒的に違う。あそこにいた騎士たちの半数辺りは顔だけでなく其方にも目を向けていた事に私は気付いていた。目聡い? 観察力が高いと言ってほしい。

 全く妬いてないと言えば嘘にはなる。けどそんな恥ずかしい事を私は言える訳でも無いので全力で即座に否定する。こういう時素直じゃない自分に嫌気が差してしまう。



「大丈夫だ。そんな心配するような間柄ではない。」


「でも、共通の話題で盛り上がっていましたよね?」



 はっきりと明言しない物言いについ尖った言い方をしてしまう。



「あー、何だ。大きな声では言い難いんだが。」



 頭を掻いてキョロキョロと見渡しつつ気配察知で周囲に人がいない事を確認してから話を続ける。



「アイシールは、スノーザドの迷宮管理者スノーと旧知の仲なんだ。」


「え?」


「今では、迷宮管理者の中で一番の堅物のスノーだが、昔は任務など知らないといった感じで自由奔放な感じだったんだ。それはエルに並ぶかそれ以上くらいのテキトーさはあったかもしれない。」


「意外です。見た感じ、そんな風には見えませんでしたから。」



 前に少し自己紹介で話した際にはそのような雰囲気は全く感じられなかった。



「アイシールに影響されてああいう風にお淑やかになったみたいなんだよ。外ほっつき歩いてたら掴まって話を何度かするうちにお互いがお互いにいい影響を与えたみたいで。時たま、会って何でも街での決め事の際にどうしたらいいか相談される事もしばしばあるとか。」


「へえ、いい話ですねー。でも、アイシール様はスノーさんの事詳しく知ってるんですか?」


「さあな。スノーに聞いても『あの頃は少し、ええ、ほんの少しだけ勝手な行動をし過ぎましたので思い出したく........いえ、思い出せないのですよ。ええ、本当に困った事に。』と、凄い剣幕で押し切られたから聞けてないし。かと言ってアイシールに聞き出すのも無理そうだし。」


「そうですか? 聞いたら答えてくれそうな感じだと思いますけど。」


「そっかー、ユリナにはアイシールはそう見えているのかー。」


「えっ!? ノトさんには違うんですか!?」


「.............スノーと似た気配を感じる。」



 要は昔の破天荒なスノーさんとアイシール様が似ていると言いたいのだろう。だけれど、私にはそんな風には見えない。多分、ノトさん的にはスノーさんがアイシール様に影響された様に、アイシール様もスノーさんに少なからず影響を与えている筈という事だと思う。そうしたら性格がスノーさんに少しばかり似ている所が出て来てもおかしくないという所だろう。



「それって話してて片鱗を見せたとかでは無くて?」


「話さなくても奥底には控えている気がして触れられない。寝ている獣をわざわざ起こすのも馬鹿らしいしな。」


「でも、スノーさんとノトさんはどういう関係で知られてるんですか?」


「...........主人と配下?」


「私に聞かれても。」


「それこそ忘れた。」


「それも思い出したくないんですね。別に私は困りませんけど。要はその辺の事情を含めてアイシール様に話を振らなければいいことですし。」


「そりゃあ、助かる。」



 そんな他愛もない(?)話をして歩くとルピさんが現れる。



「魔王様、現在、バルディアとウィッチェの街の方々が会談されているようです。」


「丁度良いな。」


「え、割って入るつもりですか?」


「会談とは名ばかりのものだろう?」


「ええ、そのように感じました。」


「では、案内してくれ。」


「承知しました。」



 ルピさんは頭を下げると案内を始める。それじゃあ、今まで歩いていたのは何処に向かっていたのかという話になるのだがどうやら特に意味はなく散歩していたのだと言う。散歩て。明らかに話の流れ的にどちらかの街の主と話に行くものだと思う。ふらっと出て行って戻って来るのに暫く時間が掛かってしまった事と何か関わりがあるのだろうか。私も後ろめたい事が有るので聞くに聞けない。



「失礼いたします。」



 ノックをしてルピさんは中へ入っていく。そうするとそこには二人の姿が見える。



「来たか。ルギシニラの魔王。話は父様より聞いている。流石父様と一緒にいただけある力量だ。何度拝見しても隙が無さ過ぎる。」


「本当に強さが段違いですね。師が自分よりも圧倒的に格上だとおっしゃる意味が理解できます。このように感じた事は会う度ですけれどね。」


「何だお前たち、久し振りだな。何を話していたのかは分からないが俺も混ぜてくれ。」



 一人は、バルディアの王。ヴェロックさんに似ている男。〝父様〟と彼が言った事から考えてヴェロックさんの家系どころか、本人の息子? 機人で有れば寿命が長い。その可能性は高い。喋り方は全然似ていないけれど。


 もう一人はウィッチェの女王。師というのはサラさんの事だろうか。そう言えばサラさんは結婚はしていなかった筈だ。未だに想いを寄せている人がいるせいなのだろうか。と邪推するのはあまりよろしく無いだろう。そうして、この師という意味に関しては、魔術師としての師匠と取るのが自然だろう。魔法使いは絶滅した職であるとの認識だから。



「恐れ多い。私どもと対等の存在として扱うべき存在では無い筈だ。」


「なに、気にするな。あの者達の子と言うだけで俺にとっては興味を抱かざる負えない。」


「そんな声を掛けて下さるのは貴方様位ですよ。傲慢かと思えばそうでもなく、実力を見せびらかす事も無い。その謙虚さ.............師には見習うべき唯一の点だと教わりました。」


「何だと? あいつがそう言ったのか。」


「あ、今の事は内緒でお願いします。」



 何だか険悪そうでそうでもない和やかな雰囲気の中、ノトさんは部屋に入っていき直ぐ傍に椅子に腰掛ける。私が動かない為ちょいちょいと手招きして座らせる。



「そして、貴女が..........。父様たちに勝った人。」


「魔王様には遠く及ばないみたいですが、貴女も中々に高い実力をお持ちの様ですね。」


「えっと.........?」



 困惑しながらノトさんを見ると合点がいかない顔をしていた。しかし、私が何に戸惑っているか分かったのか声を上げる。



「ああ、挨拶がまだだった。改めて自己紹介を。俺はユキノトリア=ルギシニラ・ミルと言う。こちらはユリナ サクラギだ。」


「そうだな。知っているのは私たちだけで貴女は分からなかったな、すまない。私はバルディアの街の統治者、ヴェローツ=バルディア。貴方も会った事があるヴェロックと名乗った男は父様だ。」


「私はウィッチェの街の統治者、リューエルン=ウィッチェ。師は先代の女王であるサラ様。魔術師としては他の誰に後れを取らないと自負はしている。勿論、貴方様方を除いた場合ですけれど。」



 2人ともニコニコと笑みを浮かべて挨拶するのでぺこりと頭を下げる。興味深そうにじろじろと見られるので居た堪れない。



「観察も良いがあまりじろじろ見てくれるな。」


「すみません。貴方を含めた最強と謳われる2人に勝ったとなれば興味を強く惹かれるよ。」


「私も同意見ですよ。ユリナ様も奥底の力が把握できません。」



 未だじろじろと観察する様に見てくる彼らに対し、私はノトさんに近付き下を向いて目を合わせないようにした。



「ん、よいしょ。」


「!?」


「不躾だと思っているなら止めて欲しかったな。」


「申し訳ない。」「申し訳ございません。」



 気を使ってくれたんだろうがノトさんは私を持ち上げ自分の膝の上に座らせる。そのまま頭を抱き寄せ、優しく撫でてくれていた。こっちの方が断然気恥ずかしさは有るのだが、表情が見えないのが唯一の救いだろう。



「あの後ウィッチェにいらしたそうですね。顔位見せに来られると思って準備していましたのに。」


「すまないな。目的はウィッチェに向かう事であってお前に会いに行く理由は無かったしな。」


「でも、まさかあんな強引な解決方法を取るとは思っていませんでしたよ、私も彼も。」


「鬱陶しい事この上無いっての。一番手早くあの場を収める良い手だろうが、あれが。」


「そうだろうけど強引過ぎる感じもした気がするね。」


「あー、はいはい。事後処理に追われたとか何とかだろう。で、民衆にはどう伝えたんだよ。」



 揶揄う様な口調で二人に話すノトさんは本当に楽しそうだ。いつものSを発動させている。



「ありのままの事実は不安と困惑を襲うだけですし、勇者と強力な者達が集い、敵は殲滅したとお伝えしましたよ。」


「中々に骨が折れる事案には違いなかった。」


「それは上の仕事なんだからやらなきゃだろう。」


「元はと言えば突っ込み過ぎたノト様のせいでは?」


「確かにそうだな。父様には悪いが少し悪し様に言ってしまう。」


「別に何言われても気にしねえし。どうぞ、お好きに言って下さい。」



 へらへらと笑って本当に気にしてない様子のノトさんに私は何の話か状況が読めず話に割り込む。



「何のお話ですか?」


「大規模戦闘後の事後処理の話だ。ありゃあ、他の街の奴らも予想だにしていない処理方法だったもんでその後奔走したんだと。俺の事相当恨んだだろうよ。が、誰も手出しは出来ないという事実。ククク、分かってたからこそ、自由にできたんだけどな。」


「ああ、私も咬んでる一件という事ですね。」


「とはいえ、あまりノト様を責められない事実もあるのですっぱりと憎む事も出来ず。」


「どういう事ですか?」



 話を聞くと、魔物の知能なんてたかが知れているということらしい。人の知能に比べたら数段劣るもので匹敵するのは魔王誕生の際位だという。実際自称を名乗って居ただけなので喋りも片言で、末端の魔物まで伝令がきちんと回っていなかったらしい。

 また、魔物の本来の習性は戦闘好き。特に弱者をいたぶるのは好むらしい。あの時の勇者たちの実力では群れのリーダーは相手が務まらない。それはノトさんだけでなくサークレルトさんも感じ取ったらしく立場がある騎士団長は動けなかったのでノトさんが動いたという訳だ。興味がないと言いつつもきちんと考えて立ち回っていたらしい。お陰で私は振り回されたのだけれどあの戦闘で大きく成長できたので文句を強く言って無い。……………が、その事をクラスメイトに話したら怪我をして意識まで失ったのだから少し位怒っても良いと言われたけど最初から割ときつい事をされていた気がしないでも無いので平気といったら呆れと恐れを抱かれたらしい。何でも真顔と笑顔しか見せないで話したかららしい。

 と、話が逸れまくったが本来の目的は彼らと会談する事。その事に関して口を挟もうとするが何やら昔話やら最近の状況等話し始め、盛り上がって来た彼らの会話に踏み入れる事が出来ず終始、話を聞いて戸惑いながらも笑ってしまっていた。







 投稿がとても遅くなった事お詫び申し上げます。


 少しリアルの事情も絡むので詳しくは言えませんが、その事情による体調不良と精神が不安定な状態に陥りまして。真面な状態では無かったという事です、簡潔に言ってしまうと。


 そして、5月の連休中に少しでも書こうと思いましたがその期間に何とか体調を安定させようと図っていた為、休み明け何とか書こうとしましたが、つい先日事故に遭いまして.....。あ、特に異常なかったんですけど。


 という何ともざっくばらんな説明ですが、このような中途半端な時期に投稿となりました。未だ体調等どうなるかは不明瞭なので何とも投稿を続けますと意気込んでいても難しくなるかと思いますが、今回のように数か月開けるようなことは無いようにいたしますのでこれからも読んで下さると嬉しいです。

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