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見習い魔法使いが最強に至るまで  作者: 鬼仁雪姫
第5章
51/103

47話 街の来訪の許可と仲の改善


 模擬戦とは行かずともその後まったりと剣術や魔術をそれぞれがやりたいようにやって楽しんでいた。



「そういや聞かなかったがユリナはバルディア行くか?」


「? その聞き方だと師匠は行くみたいな感じじゃないですか。」


「俺はこの時期は行くようにしてるんだ。というか招待されんだよ。」



 面倒そうな表情で頭を掻く師匠に私は首を傾げる。



「招待、ですか。一体誰に。」


「.....上に?」



 疑問形なのは置いとくとして上と言うとSSSランクやSSランクの人にといった人たちだろうか。



「何やらかしたら呼ばれるんですか。」


「招待、って言っただろう。何もやってねえよ。」



 何かはぐらかされた気もする。招待か。そう言えばかなり前にエルシリラの支部長のシファルさんと色々と話していた気がする。それと何か関係が有るのだろうか。いや、そういえば英雄が【魔女狩り】後にギルドを建てたのって200年前位でしょ。それで師匠は200年以上生きてる。ん? あれ。何か引っ掛かる。もしかして、だけど.....



「....リナ、ユリナ。」


「え? 何ですか。」


「ボーッとしてるから。大丈夫か?」


「はい。大丈夫です。」



 考え事が中断され割りと大事な事は隅に置かれてしまった事には気付かなかった。


 そして、師匠との話が聞こえていたのだろう。楠木さんが独り言の様に呟く。



「良いなあ。私も行ってみたい。」


「美奈もそうだよ! でも私達は基本的に城の外でさえ出ちゃ駄目だからね。外出許可ちゃんととらなきゃだし。」


「へえ。今は割りと緩くなってはいるんだね。」



 前は城からさえ出される事無かったものの不自由無い生活を送っていた。欲しいものは大体揃えられて外出の必要が無かったしね。私は思ったことをぼやくと楠木さんと洛南さんはこちらに視線を向け話し掛ける。余りに動きが同時だったので驚いてしまった。



「緩くなったのは確かに有るけど私達としてはもっといろんなところ見に行きたいってのは有るよ! 失礼かもしれないけど桜城さんが羨ましいよ。」


「うん。それには美奈も同意。だってウィッチェにも行ったんでしょ! それにそこの先生はルギシニラっていう街の王でしょ! もう半分は回ってるじゃん!」


「え、あー確かに。頼んだら他の街も行けそうな気がするけど。言ったことは無いの?」


「....無かったかも。」


「言ってみたら案外オッケー出されるかもよ!」


「言うなら騎士団長じゃなく魔術師長に言ってみると良い。全員は駄目と言われるかもしれないがそこそこの実力を見せればあっさり許可出されると思うぞ。」


「「ほんとですかっ!?」」


「お、おう。今じゃ、あの戦闘を生き残って強くなったし祭りを楽しむというのも可能だと思うぞ?」


「....珍しい。」



 師匠の言葉を聞いて楠木さんと洛南さんが楽しく会話をし始めたのを眺めながらぼやく。



「珍しいって何だ。」


「いや、だってそうじゃないですか。そんな優しくするなんて天変地異の前触れですか。」


「それは失礼なの分かってるか。」


「いえ、全く。」



 結局魔術やら剣術は一旦中断して代表として勇者パーティーと共に魔術師長に会いに行くことになった。師匠は行きたくないと言ったが5人から明らかに頼りたいといった雰囲気を出していたので私が頼むと重い腰を上げてくれた。






「失礼します。」



 天野君がノックした後そう言って入るとファーリアさんが顔を上げて此方を見た。全員頭を下げる中師匠は突っ立っていた。



「どうぞ、お座り下さい。」


「俺が話に来たわけじゃねえから立ってるさ。出来れば話は早めに終わらせて欲しいがな。」


「いえ、そういう訳には。」


「俺が良いって言ったら良いんだよ。いいからさっさと話を進めろ。」



 腕を組んでドアを背に立つ師匠の隣に私も立って話を聞くことにした。緊張した面持ちを見せながらも用件を話していくのを黙って見ていた。



「ファーリアさん、俺ら他の街に行ってみたいんです。許可頂けないでしょうか。」


「....どの街でしょうか。」


「バルディアです。」


「そのような時期でしたか。」



 ファーリアさんがこちら、というより師匠を見た。



「勿論だが俺は行かなきゃ行けねえから行く。面倒見ろと言われても全員は無理だ。そこの5人くらいだったらなんて事無いけどな。それで他の奴らが納得するかは知らないが。条件でもつければ良いんじゃないか。」


「そうですか。いつ頃出発される予定ですか。」


「開催まで後3週間位先だった筈だ。諸々の事前の申し込みやら必要だった筈だ。行くまでこっちは修行がてら走って行く予定だから1週間後には出る。」


「っ!? 走るって、え?」


「では1週間の内に実力を見て数人のみを向かわせる様にしましょうか。」


「同行、の場合は走るのに付いていける奴のみだ。通常馬車で行っても都市部へは早くて5日~10日間程掛かるからな。そこを走るだけで4、5日で着く様にするからな。根を上げずに野宿も厭わないのが最低ラインだ。」



 そう締め括ると勇者らの方を見るので私も色々と言いたいのを抑えて視線を向ける。すると滅茶苦茶げんなりした表情を見せている。



「だそうです。私としては今の条件に付いていけるのであれば許可を致しましょう。残念ながら今回は騎士団からも魔術師教会からも人は出せませんので。如何でしょうか。」



 にこやかな笑みを浮かべて言うファーリアさん。ちょっと恐ろしくて戦慄するけどそれくらいクリアして当然と思われているのかもしれない。何せ一応は魔王を倒すために強くしているのだから。あんな出鱈目なステータスを見せられたら今の強さじゃ足りないことを私は実感している。



「.....やります。それくらい出来ないと追い付けませんから。」



 そう言って私を一斉に見る。驚くが結構手の内を見せたし焚き付けてしまったのだろうか。いや私も走るとか初耳だし出来るか分からないけど。不安だ。



「全然あっさり許可をもらえたと言えるのだろうか、これは。」



 小さな声で言うと師匠がそれに答える。



「俺が言えば許可なんて条件なしに出されると思うがそれで良いなら言ってやるが?」


「んー。それは本意じゃ無いと思いますけどね。」


「だろう。だったら応援でもしてやれば良いんじゃないか。」


「他人事の様に思ってますけど私も不安ですよ。」


「ユリナは大丈夫だと思うけどな。」


「?」



 とヒソヒソと話を終えるとファーリアさん達の方も話をつけ終わった様で全員が立ち上がる。



「それじゃあ判断はお任せします。」


「まあ、そうなるよな。言っておくが俺はファーリアの様に簡単に許可は出さないし街についたら管轄外だからな。」


「彼ら次第、ですね。私から言えることは何も有りません。」



 深々と下げられる頭を見ていたら師匠は踵を返し出ていった。私もそれに付いていくと5人も頭を下げて付いてきた。私は早足で歩く師匠の横を歩きながら聞く。



「因みにですけどどうやって判断するんですか。」


「魔法使い程では無くてもどんな奴でも多少なりとも魔力を持ってるんだ。苦労はすると思うけど脚への魔力集中によって走れる様にする。体が軽く感じる筈だ。ユリナなら余裕で出来ると思うぞ。やってみると良い。」


「そういう意味だったんですか。じゃあ訓練場に戻るまでちょっと試してみます。」



 脚へ魔力を集中させて構えて一歩踏み出すと次々に脚が進んでいく。



「うわぁぁぁぁ!」


「桜城さんー!?」


「うわぁって。ククッ、笑える。」


「笑ってる場合ですか! 大丈夫なんですか、あれ!」


「魔力抑えれば大丈夫だがあれは正常に判断できてねえな。」


「そんな冷静に分析してる場合ですかっ!?」


「しゃーねえな。そろそろ壁にぶつかりそうだし助け行くか。」













「止まんないぃぃぃ!」


「全く世話が焼ける。魔力を抑えろ。」


「え! ああ!」



 いつの間にか並走していた師匠に言われ魔力を抑えるがタイミング少し遅く壁にぶつかりそうになる。すると体に腕を回され衝突一歩手前で止まった。



「はあぁぁぁぁー。」


「もう少し冷静になれ。考えれば分かった事だろうが。」


「いてっ。何も叩かなくてもぉ。」


「試しにしては魔力量が多い。しかも斑がある。効率悪い。もう少しやりようが有るだろうが。」


「ご、ごめんなさい?」


「まあ、いいや。罰として着くまでこのままな。」


「え? .....いやいや、それは勘弁して下さい! って話聞いてます?」


「ナニモ キコエマセン。」



 じたばたするが若干足が浮いているせいでどうにも動けない。諦めて静かにすると下ろされた。追い付いた5人からは様子を見られていた様でそれぞれ別の表情を浮かべている。恥ずかしくなり私は師匠の後ろに隠れると師匠は私の様子をちらっと見ながらも5人に向き直り話し出す。



「さっきのは失敗例だな。だが実際あれくらいのスピードで進むようになる。今までやったこと無い訓練をしなきゃいけない。しかも1週間しか無い。お前らにやれるか?」


「桜城さんは乗り切った、という事ですか。」


「まあ乗り切ったとはまだ言えないがやろうと思えば直ぐに出来るくらいには。さっきみたいにな。勿論、お前らはユリナの倍以上苦労するがそれでもやるのか?」


「....他の街へ行くためではなく強くなるきっかけがあるなら習得したいと思います。」


「ふーん。まあ俺から教えるより自分の修行にもなるだろうしユリナから教えてやれ。」


「え゛? 無理じゃないですか。」


「無理じゃなくて斑ある自分の魔力を初心に返ってやり直せ。調子乗ってたら足元掬われるぞ。」


「う、自信無いけど。私でよければ初心を思い出して頑張ります。」



 気合いを入れ直し訓練場に向かった。師匠は本当に何も口を出すつもりは無いようで遠くの方で座って時たま欠伸をしながら黙ってこちらを見ていた。



 人に教えるなんてしたことが無いので要領よくは中々上手くいかないものだと思ってた。だけど賢者様から教わった方法を思い出し模倣した。師匠の方法じゃ割りと感覚的だしね。言うと怒られるので黙っているけど。


 分かりやすくを意識しても限界はある。魔法使いはイメージを放出する為魔力を上手く循環させないといけない。だから魔力をより感じて操作することが大事になる。


 とは言え1週間という限られた時間では上手く進めることは出来なかった。変わったことと言えば、



「百合奈、どうかな?」


「千春ちゃん、大分良くなってる!」


「百合ちゃん、美奈の方も見てー!」


「うん、美奈ちゃんも元が魔術師だけ有って上手く出来てる!」



 名前で呼び合うようになっていた。他の皆も躊躇いがちにではあるが呼んでくれたりするので私も頑張ってそれぞれと向き合い幾つか話をした。部屋だけは元々使っていた場所には戻らず師匠の部屋に帰っているけどご飯は毎度一緒に彼女らと食べる様になっていた。


 それじゃあ師匠は何してるかと言うと初日こそは私たちの様子を見ていたもののそれ以降は部屋のみでしか会っていない。何やら忙しくしている様で訓練場も貸してる状態のため書類を読んでいる姿を部屋でよく見る。その度に溜め息やら眉間に皺を寄せたりして難しい顔をしていることが多く何に悩んでいるのか聞けずにいる。もし聞いたところで政治とか街同士の関係とか言われても何も言えることはないし。


 ただよく見ると目の下に隈があったり食事の方を以前秘密裏に色々と準備してくださった女性達に聞くと部屋の中にキッチンはあるけど食材を調達するのを頼まれていないし注意力が散漫になっている様に見えるのであまり食も取っていないのではと言われた。死ぬことが無いとは言え私に会う前は別に食べれるなら何でも良いというものだったので少し不安だった。けど私からも師匠からも話す事が無かったのでここ1週間モヤモヤしながら過ごしていた。


 時折ボケッとしてしまう時があり話をちゃんと聞いていない事も増えてきて心配されたが「大丈夫」と笑って答えていた。そして出発の2日前の夜に師匠は書類に目を通しながら久々に口を開いた。会話自体も物凄く久しぶりな気がするが何処か上の空だった。



「ユリナ、明日は出発前日だから自分が付いてこれると判断した奴だけ選んで話しとけ。」


「それって師匠がやるんじゃ?」


「その予定だったんだが手が放せないから頼むわ。」


「....分かりました。」



 私は話し掛けられて上げていた顔を再び下げる。再び静寂が広がり紙の擦れる音や捲る音が鳴るだけの部屋の空気はこのあとも続いたのだった。




 次の日、遂に前日を迎え皆の努力の結果を見ることになった。



「選抜するのに皆の成果を見たいと思う。皆で行けたら良かったけど条件だしね。ちゃんと見させてもらうね。」



 そう言って一人づつ見ていった。やってもらう内容としては単純。魔力を足に纏わせる。それだけだ。ただそれが大変で先ずは魔力を感じるとこから。剣士でも付与させて戦う魔剣士や魔術師、治癒師は感じやすいのだが剣士だけだと難しかったりそもそも属性に囚われて純粋な魔力を感じ操作するというのは難しかった。教える方も魔力をどう伝えて良いか苦労したものだ。教える難しさをよく知れた気がする。教えてる中で自分も振り返る事ができ自分の魔力の操作も向上したと言えると思う。ここだけはそういう良くなった感覚が有るという物だけなので自分で判断できない事なんだけど。


 そして全員見終わった時選ばれたのは4人。勇者輝君、魔術師美奈ちゃん、治癒師千春ちゃん。そして魔剣士の神楽(カグラ)(マサル)君。優君は前衛職にも関わらず引っ込み思案で人見知りがちの男の子。身長は私とそんなに変わらないため同年代と比べると低いと言える。私と似た性格や趣味が読書だったりと合う事が有ったため気兼ね無く話せる数少ない男の子だと思う。



「4人だね。これなら一応許容範囲内に収まったね。」


「選ばれなかったからと言って訓練を怠らないように! お土産も買ってくるし楽しみに待っててね。」


「千春んの言う通りだよ! 美奈も選んでくるから。」


「ぼ、ぼくで良かったのかな。」


「優、選ばれたんだから良いんだよ。胸張って行こう。」



 順に千春ちゃん、美奈ちゃん、優君、輝君。皆に声を掛けると行けない人がそれぞれ声を上げていく。ガヤガヤと話していたが何となく後ろを振り返る。



「どうしたの? 桜城さん。」



 輝君は変わらず名字で私を呼ぶが私はそれに対して黙っていた。通路側を凝視するが特に変化も無い。何となく、で振り返ったので自分でも行動の意味が分からず首を捻る。



「ううん。何でもない。」



 視線を前に戻し色々と準備する物を用意する話になり解散することになった。私は千春ちゃんと美奈ちゃんに付いていき準備する様子を見ながら雑談していた。



「百合奈は本当に大丈夫なの?」


「....え? 何が?」


「気付いてないの? 本当に?」



 二人とも手を止めて私を見るが首を傾げる。



「百合ちゃん、自分の顔を鏡で見た?」


「顔? どうして見るの?」


「気付いてないんだね。」


「そうね。」


「え、何? 何の事?」



 困惑していると鏡を差し出された。ずいっと差し出された鏡には自分が映る訳で。



「これ、私....なの?」



 鏡に映るのは眉を下げぐったりとした表情を浮かべている一人の女性。



「自覚なかったのね。その顔今日からって訳じゃないのよ。」


「......。」


「うん。私達に付きっきりで教えてくれる様になって1、2日後位からたまに見せる様になったの。私たちと話すときは明るく振る舞ってくれたけど最近は頻繁に見せてるよ。」



 言われて二人の顔をよく見ると心配そうな顔を見せていた。それを見て今まで私は歩み寄ろうとしていたものの心の奥底では人を信用しきれずどこか距離を置いていた。でも今は分かる。この2人は私をちゃんと見て心配し歩み寄ってくれる。何で早く気付かなかったんだろう。



「...ごめん。」


「何の謝罪かしらね。私達で良ければ聞くよ。」


「うんうん。何でも、は無理だけど聞ける範囲なら相談に乗るよ。頼って良いんだよ!」


「うん、ありがとう。」



 感謝するとニコッと笑顔を向けてきた。でも私は何でこんなに辛いのかはっきりとは分からなかった。モヤモヤはしていたけど。ここ1週間の事を話すと二人とも黙って目を合わせていた。



「こっちの方も自覚は薄そうだね。」


「ええ、全く。」


「? 分かったの?」


「「勿論。」」



 真顔だった二人は私に視線を向け笑顔を浮かべた。羨ましいという気持ちも含む目とニヤニヤと面白そうに笑う口。



「な、何?」


「あの先生さ。まあ王様? どっちでもいっか。気持ちは伝えたんでしょ。」


「え? う、うん。」


「心配、て思うのはあると思うけど、一番は、」



 一旦区切りためるとビシッと指を指されてビクッとさせると



「放置されてるのが悲しい、辛いってとこよ!」


「......え。」


「だって今まで殆ど一緒にいた訳でしょ。最近は別行動が多い、前も有ったみたいだけどそれはまだ成就前。今はお互い分かりあってるからこそより感じやすくなってると思うわ!」


「な、成る程?」


「分からなくも無いけどさ。出発する前に話しておいた方が良いと思うよ、きちんとね。百合ちゃんはあんまり発言する人じゃ無いのは分かってるけど言わないと分からない事の方が多いの。言葉ってのは直ぐ言わないと。タイミング失って言えなくなったら後悔しちゃうよ。」



 以前も似た言葉を聞いた気がする。確か、カリナリーさんだ。「色褪せた言葉は出しにくい。」だったかな。


 師匠には遠慮無く言えとは言われていたけどそれは修行関連のみで私情を挟めば面倒と言われると勝手に思い込んでいた。


 いや、言い訳だ。結局言えない自分を正当化したくて都合よく考えてしまっていた。勝手に先の事を予想して動かなかった。自分の些細な行動で嫌われるのを危惧した。本当に自分に嫌気が差す。色々と未来を決めつけて行動に移さず後悔するなんて幾つもまだ短い人生だけど体験してきたじゃない。気持ちだって中途半端に伝えたままだ。あの伝え方じゃまずかったと思い返す度に苛まれる。



「決まった?」


「うん。先ずは話してみる。それにバルディアに行っても話す機会は有ると思うし貰いっぱなしだし何かお返ししようと思う。それで改めて気持ちをちゃんと伝えようと思う。」


「頑張って! 応援してるよ。......勿論だけど結果は教えてね。」


「! 恥ずかしいから秘密にするもん!」


「洗いざらい吐いてもらうから覚悟しておきなよ、フフフ。それじゃあ、」


「?」


「「行ってらっしゃい!」」


「! 行ってきます!」



 私は慌てて部屋を出て部屋に帰ってく。二人は微笑ましく笑っていたらしい。



「青春よね。」


「美奈たちがそんなこと言うと一気に老けた感じになるから言わないで欲しいな。」


「でも美奈もそう思ったでしょ?」


「否定は出来ないね。ところで、」


「何よ?」


「千春んこそどうなの?」


「無理でしょうよ。あいつは別のところ見てるんだもの。全く気付かないのは本人と百合奈だけだよ。」


「アハハー、確かにねえ。でもあんだけ百合ちゃんに言ったんだから千春んも素直になりなよ。」


「うーん、気が向いたらね。」


「何それー! つまんないなー。」


「人で楽しまないでもらえる?」








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