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影葬の剣  作者: いうな
第五章 一級試験編
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第八十六話 コードネーム

あ”~......。疲れた。


家の前に着き、門のノブに手をかける。


試験の間は試験官ですら家に帰ることができない。

事務処理などがとんでもなく長くなってしまい、

結局最終試験の翌朝に帰宅、ということはザラだ。


早く孤児達(アイツら)の顔が見たい。

俺にとってはノアと同じくらい大事で、家族同然だ。


家の前に着く。

......?なんだ....?変な臭いが....。


門を開け、駆け足で家のドアを開ける。


「「うわああああああああ!!!」」


二階からウチの男児達の悲鳴が聞こえてくる。


「おかえり兄ちゃん!何かあったのかな?」


大広間から今年で7歳になる男児...リクが歩いて出てきた。

他にも何人か広間から出てくる。


「「おかえりー!!」」


「......ちょっとここで待ってろ」


階段を確認しようとする子供達を静止し、

靴を脱ぎ、階段を登っていく。


二階の廊下を覗く。


そこには、角の部屋の前で立ち尽くしている男児と、

尻餅をついて後退っている男児の2人がいた。


何を.....。


「......!!」


角の部屋の扉は開いている。

そしてそこから......赤黒い液体が漏れ出していた。


角部屋の前まで行く。


「は....?」


そこには、数多の槍に貫かれた無惨な体があった。

辛うじて顔は無傷のようだ。


顔を覗き込む。


「.....幽真....?」


急いで部屋の中に入り、体を持ち上げようとする。


体を抱えると、刺さっていた影の槍がボロボロと崩れていった。

胸に耳を当て、心臓の音を確認する。


「.......チッ」


何も音がしない。息もない。

だが......。


まだぬるいほどに手と顔に温かさが残っている。

顔は青白くなっていない。

心臓が止まっているのになぜ....?


いやそんなことより.....。

ポケットからスマホを取り出し、

急いで緊急番号を入力して電話を掛ける。


幽真を抱えて立ち上がり、部屋の虚空に向かって拳を振るう。


すると、何もない空間に割れた窓のようにヒビが入り、

黒い渦が現れた。


「お前なら耐えれるだろ、幽真....!!」


そして俺は現れた黒い渦の中に足を踏み込んだ。



ーーーーーーーーーーーーー



「うーん......」


「何悩んでるの?マナ」


今私はピンク...もとい、桃花の家のリビングの机に、

大量の紙をまき散らしていた。

別に散らかしてるわけではないが....


「今、マナが組織....というか、”カゲボウシ”としての呼ばれ方....

 いわゆるコードネームを考えてるんだよ。」


美波に桃花が補足する。


「コードネームでしょ?かっこいい方がいいでしょマナ!」


夏美がめっちゃ押してくる。


「いやそうなんだが....なんかイタいのも嫌だろ?」


「何それ...どっかに提出するの?」


「ああ。12月23日までに”ある所”にな。」


「あっ、義務なんだ。」


私達はコードネームの案がたくさん書いてあるノートを挟んで、

眉間にしわを寄せていた。


「あ!”咆哮の猛獣”」


「中ボスみたいじゃねえか」


「うーん......”虚無の獣”とか」


「裏ボスじゃねえか。

 もうちょいちゃんと考えてくれないか?」


そのツッコミは何を宛てに言っているんだ、という目をされるが、

無視して考え続ける。


「あ!”上鳴マナ”!!」


「もはや名前になってんじゃねえか」


「.......マナはさ、詩音がいなくってからすぐ入ったからさ、

 詩音__ラベンダを受け継ぐような名前もいいと思うんだよね。

 ラベンダの存在を消すわけじゃないけど。」


桃花が頬杖をつきながら提案する。


「.....そうだね。いいの思いついたよ。」


夏美が人差し指を立てる。


「”紫電”とか入れたらどう?ラベンダっぽい紫だし、

 マナは雷とか使ってるし。」


「ああ...いいかもな。」


「.....じゃあわかった!

 ”残光ノ紫電”とかどう?」


美波が突然イイ感じのネームを出してきた。


「......いいな。

 .....一個いいか?」


「なに?」


「......多分何にしてもイタい名前になるよな。」


「「「そうだね」」」


こうして、私は「残光ノ紫電」星野マナとして戦っていくことになったのであった。


つづく





~おまけ~

試験官休憩中......


「そういやなんで玲って”終点ノ零”っていう名前になったの?」


「......コードネームの話か」


組織の本社にてパソコンをいじりながら、

急にルナが話題を振ってきた。


「いや....罰ゲームで負けて....トワに勝手に付けられたんだ。」


「....ちなみに何の罰ゲーム?」


「ビールジョッキチキンレースゲーム」


ジョッキを何杯か飲んで、先に潰れた方の負けというイカれたゲームである。


「...でもなんで終て........ブフッ!!

 わかっちゃったんだけど....」


「何で笑ってんだ......?」


フツフツと怒りがこみ上げてくる。


「....酒飲み過ぎて寝過ごしたんだっけ......w

 それで....”終点”の"玲"君かあ!!!」


「テメェ一回表出ろ!!」


「いいよやってあげるよ!!」


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