第七十二話 休憩
「っと.........」
目の前の景色が一瞬で変わり、
遺跡の中のような風景が広がる。
遺跡っていうか、ゲームに出てくるダンジョンだな。
周りを見ると、他の試験者たちが屯していた。
壁に寄りかかってうなだれているものや、
チームで集まって反省会をしているものなど様々だ。
次はここで試験をするのか....?
「悠真さん!マナさん!」
「!」
アリスが駆け寄ってくる。
「何があったんですか?」
タップについて俺が話そうとすると、
マナが急いで遮った。
「タップのやつさ、実は端末が既に破壊されてたみたいでさ、
運営に脱落判定されて帰っちゃったよ」
「.......そうですか。随分汗をかいているので何かと」
「.....色々あって疲れたからな。
そんなことより、二次試験だ。」
マナが横を見る。
そこには、周りよりも少し高い岩場があった。
というより、舞台のようになっている。
「.....誰だありゃ」
舞台は崖に洞窟が繋がるように出来ている。
洞窟の暗闇から、フードを被り仮面を着けた、
デスゲームの主催者みたいな格好の奴が出てきた。
「見るからにじゃねえか......」
「試験者の皆様、第一次試験お疲れ様でした。
これから二次試験まで十二時間、休憩となります。」
司会が指を鳴らす。
すると、大きな音を立てて正面の壁が動き出した。
通路が現れる。
通路にはホテルのように、部屋の扉が7つほどあった。
「それぞれチームごとに、部屋の中でお休みください。
部屋は一チームに付き一つとなっています。
部屋の番号は端末に書いているのと、
部屋は端末をかざすことで鍵が開きます。
それでは、12時間後にまた連絡致します。」
そう言い終わると司会は粉のように消えていった。
「じゃあまあ行くか.....」
普通に通路を進み、
端末に出てきている番号の部屋に入ろうとする。
「えっ.....あなたと部屋一緒なんですか....?」
背後を見ると、
アリスが噓だろ、という顔で部屋の扉を見ていた。
「まぁ、一チーム一部屋だからな.....」
「....部屋に空きがないか見....」
確認しようと歩き出したアリスの足が秒で止まる。
そういやチーム分しかないんだった、とでも言わんばかりに
アリスが頭を抱える。
「じゃあ私の部屋くるか?」
なぜか隣にマナが立っていた。
「はい、よろこんで!」
「即答ですか....?」
本当にひどい。
別に同じ部屋になりたかったわけではないが。断じて。
「何だよ~、じゃあ私と寝るか?」
「もっとひどい!!」
冗談が悪趣味すぎる。
「噓噓、お前は試験終わったらノアと寝るんだもんな」
「一旦黙ってくれ!!!」
「何だよ、別に間違ってはないだろ?」
「.......誰ですかそれ」
アリスが首を傾げる。
「じゃ、そういうことで~。」
マナとアリスが扉の鍵を開け、
隣の部屋に入っていった。
「なんだアイツら.....」
俺も扉の真ん中に端末をかざし、
鍵を開けて中に入った。
「うん.......ビジネスホテルっぽいか.....?」
3つのベッドと、机が設置されていた。
部屋の奥まで入る。
風呂とトイレも完備されているようだ。
「.......あ....食料どうしよ....?」
つづく




