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影葬の剣  作者: いうな
第五章 一級試験編
69/92

第六十七話 トラップ

「そういやなんでアリスは

 一級になりたいんだ?」


森林を歩きながらアリスに問う。


とりあえず私達は、

森林を抜けた先の山岳地帯に向かうことにした。


「.......私....逃げてきたんです。」


「え?どこから」


「私の生まれた村は日本ではなく、

 西の国の小さな村でした。

 そこでは全員が影法師になることを義務付けられていたんです。」


すると、悠真が変な顔して

私に小声で質問してきた。


「....なあマナ。

 影法師ってそんなオープンな存在なのか?」


「そんなわけないだろ。

 お前も都市伝説で聞いたことあるんじゃないか?

 食人が当たり前の村、呪われている村。


 食人文化や呪いは現代社会においてありえないとされているが、

 誰も知らない場所ならあり得るかもって話。


 アリスの村もそんなとこなんじゃないか?」


なるほど.....?


「...続き、いいですか?」


「ああ、いいよ。」


「日本に逃げてきたのは4年前のことです。

 .......私の村では代々、家ごとに”箱の断片”を

 継承してきました。

 

 私の前の継承者は私の母でした。


 ......昔から私の家は取り込んでいる断片が大きく、

 忌み嫌われていました。

 まあ先祖のせいなんですけどね。」


「それで怖くなって逃げて来たってことか?」


「違います。

 四年前のある日、村がある影法師に襲われました。

 なんでも、私達の村が違法な影法師を量産しているとして.....。

 全員で逃げ出そうとしましたが、

 逃げれたのは40人中、たったの9人でした。

 日本に逃げたのは5人です。


 それで唯一その影法師を追い払える力を持っていたはずなのに

 最初に逃げた私は他8人から責め立てられました。

 それで....今度こそ誰かを守れるように

 強くなろうと思って.......」


「.....なるほどなぁ。

 一級試験は初めてか?」


「はい。別に受かろうとも思ってません。

 ですが一級になれればできることが増えるので。」


「まあ私らも初めてだからな。

 お互い頑張ろうぜ。」


「ああ、あと....。

 逃げた住民の内二人は、山奥の田舎に引っ越したらしいのですが、

 連絡が途絶えてしまって.....。

 その二人だけは優しかったんですよね...」


「連絡が.....?

 無事だと良いな....。」


山奥の田舎....二人....魔法使い....。

どっかで見たような....?


「....おいマナ、あれ.....」


「あ?」


森林の中に湖を発見する。

やっと水が飲めると思っていると、

悠真が指を差しているのが湖ではないことに気付いた。


そこには、女の子が倒れていた。


「助けよ」


「待て」


女の子に駆け寄ろうとする悠真の服の首の部分を

引っ張って引き戻す。


「何すんだよ」


「お前何の違和感も感じないのか?」


「え?」


悠真が女の子の方を凝視する。

何も見つけられていないようだ。


「はぁ......。アレ見ろよ」


私は湖の水辺を指差す。

そこには薄く書かれた魔法陣のような

紋章が書かれていた。


その反対の方向の水辺にも書いてある。


「【閃】」


指をピストルの形にし、

魔法陣を二つとも撃ち抜く。


魔法陣が消え、女の子の姿も消えた。


「幻術....?」


アリスが不思議そうな顔をする。


「行くか。」


森を抜け、湖の前に出る。


すると、何かが足に引っかかった感覚があった。

足元を見る。

そこには、ワイヤーのような細く透明に近い

糸が張っていた。


あの幻術すらもカモフラージュだったってことか。


クソ.....!!


急いで振り向き、後ろにいた二人を

突き飛ばす。


「マナ....!?」


その瞬間、

私の下に巨大な穴が空いた。


突き飛ばしたおかげでギリギリ

二人は落ちそうな位置にはいなかった。


穴に落ちる前に何か違和感を感じた。

飛行しようとしたが、できなかった。


恐らくワイヤーに引っかかった時点で、

箱の使用ができなくなるのだろう。

だが、一時的なものだろう。


底の見えない穴へと落下していく。

正直ちゃんと着地できるか不安だが.....

後は頼んだぞ二人共。


私は奈落へと落ちていった。


    つづく

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