第23話 「女子たちとヲタ通」
今回は、結奈を中心とした話となっています。ちょっと百合系?のお話っぽくなっています。
「あー忙しい…」
あれから結奈は、大変忙しい日々を送っていた。
《結奈、たまには休みましょう》
ナビ子も心配しているのだが、もともと真面目な性分の結奈は、手を抜くことができなかった。それは、商業ギルドに登録した食品類にあった。
結奈印のマヨネーズと出汁は、この異世界にルネッサンス的な大革命を起こしたのだった。それまで、塩味しかなかったこの世界に、マヨネーズと出汁、味の暴力は、世界を一変させた。
そして、結奈商会の立ち上げと同時に、結奈印の『マヨネーズ』と『だしの素』は、爆発的な売り上げを記録した。更に、てんぷら粉と唐揚げ粉、餃子の皮も爆発的に売れた。そのことによって、結奈は、結奈商会の代表取締役社長として、3つの工場と2つの養鶏場、一つの農場、そして、結奈食堂を作り、事業は、順調に始まった。
しかも、賞味期限が切れたマヨネーズは『ゴブリンリンのえさ』として販売され、腐っても売れる品物になっていた。
それだけでない。結菜は、ちゃんと冒険者としても働き、さらにルナによって、魔法を学んでいた。
そんなある日だった。
実習訓練の依頼が来たのだった。ちなみに女子勇者パーティーもゴブリンリン討伐を実施、"ゴブリンリンのエサ"で楽勝に終わったようだが、茉子たちが更なる魔力アップを目指すものだった。なので、今日は、茉莉子、真奈、紗季、瑞樹、莉亜羅、めぐみ、りさ、ゆきえが来ている。そこには、フィリアとルナもいた。
しかし、クミはそこにはいなかった。
《クミが参加するとみんなが引きます》
「そうですね…」
《クミが自虐モードに入りました》
するとミリアとリリナが、クミを連れて行ってしまった。しかも、にこにこ笑顔で、そして、結奈は、魔力循環の準備をしている。
《結奈さん…魔力循環をするときは出力を10分の1くらいにしてください》
「ナビ子。どういうこと?」
《10分の1くらいがちょうどいいからです》
「わかった」
結奈の独り言にみんなも慣れていて、もう誰も突っ込まない。それよりも茉子が
「結奈ちゃん。この間やってくれた、魔力循環をお願いしたいんだけど」
「いいよ。まずは、茉子がやってみる」
「うん」
結奈が魔力を入れようとした瞬間、ルナが叫んだ
「待て!!結奈!!」
「え?」
結奈は、魔力をちょっと入れた瞬間で、魔力循環を止めたのだが、目の前の茉子は思いっきり叫んだ
「むぎゃあああああ」
そう叫んだ瞬間、エビぞりになって、けいれんを起こした。
「うぁああああ!!!…あ…ああ…ああ」
びくん…ビクン…と体がけいれんしたかと思うと、結奈にもたれかかってきた。
「茉子!!大丈夫?」
「あ~あ」とルナがあきれていると
「結奈ちゃん…もっと…」
「へ?あ?茉子!!茉子!!」
茉子は結奈にべったりと抱き着いて、白目をむいていた。今度は、ルナが結奈と魔力循環をした。
「オホ…こ…これは、なんとも甘美な魔力…」
そして、ほっこりと顔を赤くして結奈に
「結奈…お前、魔力通環ができなくて、たまっているじゃろ…エッチな感情が...」
《ルナさん、私でも言えなかったことをズバリと言いました》
「ち...違うもん!!」
「ほう…顔が真っ赤じゃぞ」
《結奈さんの反応が早かったです》
「ナビ子。うるさいぞ」
《心拍数および体温の上昇を観測》
「うるさい!!!」
⭐︎⭐︎⭐︎
「みんな魔力循環は、知っておるな」
「はい」
こうして魔導士長のルナさんから魔力循環の説明を受けていた。しかし、茉子、真奈、紗希、そして、ゆきえは、前に私との魔力循環を経験済み。なので、魔力がどんなものなのかは、感覚でわかっているようだった。しかし、瑞稀、莉亜羅、めぐみ、りさは、経験がないのでなにもわからない様子だった。
今までだったら、私がやるはずなのに、瑞稀、莉亜羅、めぐみ、りさには、フィリアさんがやるようにとルナさんが指示したので、私は、その様子を見てたら、茉子が復活してきたんだけど、私の横にくっついている。
「大丈夫?」
「うん」
茉子は頷いて、私の腕を掴んだ、
「ま...茉子」
「結奈ちゃん、もう少し、このままでいていい?」
「うん。いいよ」
何故か、茉子は、私の方に頭を預けてきた。さっきので疲れたのかも、私は、そのままみんなの様子をみていた。
しばらくして、みんなの魔力効率が良くなったのか、魔法の発動スピードも威力も上がっている。
今回の目的はこれで達成ね。と思っているとルナさんがあるものをもってきた。それは木のカップ。一体、何故と思っているとみんなを呼び寄せて、手を繋いで輪を作るように指示をした。
「今日の最終訓練じゃ。結奈と魔力循環をする。しかし、この人数を一人づつ魔力循環をするには時間がない。なので、一度にやることにした」
茉子は、寂しそうに立ち上がるが、すぐに私の左横に立って手を繋いできた。
すると、ルナさんは、私に、右手に木製のカップを持たせた。カップの先には何やら金属の棒状態のものが出ている。
「ルナさん、これは?」
「これか、これは魔力カップといって、魔力を注いで、魔力が十分にたまるとこの金属部分が青白くほのかに明るくなる魔具じゃ、さぁ、結奈、さっきの魔力の10分の1の魔力をこのカップに注ぎなさい」
私は左手は、茉子、右手に下のカップ。そして、その向こうは、莉亜羅がいて、彼女の左手はフリーな状態。これどこかで見たことがある。この光景。
《理科の実験ぽいです》
あっ。これ、やばいやつ、ビリビリってからやつかも、それを察したのか莉亜羅は腰が引けている。
魔力が溜まって、金属部分が青白く光るとルナさんが
「お前、早くこれに触れるのじゃ」
「いやーこわい!!」
莉亜羅は、腰が引けて人差し指を出して、金属部分を触ろうとしている
「これ、あれだよね。あーー」
「うるさいぞ、早くするのじゃ」
「怖い怖い怖い!!」
莉亜羅が怖がってなかなか、触ろうしない。
「仕方ないのう」
すると、ルナさんは、莉亜羅の手を掴んで、金属部分に目を触れた。
すると。
「ひゃあっ!」
「んっ!」
「きゃっ!」
「ふあぁ!」
「え?」
私とルナさんを除いた全員が崩れおちた。
茉子は、わたしに縋って「もっと……」と呟いている。
「ま、茉子!?」
瑞樹と莉亜羅は、真っ赤な顔をして、わたしを見ている。真奈は、
「わ、私も少し……」
そして、紗季まで
「わ...私も!」
そして、ゆきえ、りさ、めぐみは
「結奈さま」
って、みんなどうしたの
「なんで!?」
《結奈の魔力による問題が発生》
ナビ子、どういうこと?そこへフィリアさんがボソリと
「結奈さんの魔力濃度が異常なんです」
《依存症発生率97%です》
「高すぎるよ!!」
そこへ、ミリアとリリナに連れられたクミが帰ってきた。
「ただいまー」
ギルドの一室で女子たちが床に転がっていて、茉子は結奈に抱きついている。
それを見たクミ達は驚いた。
「何やってんの?」
《結奈さんが女子たちを堕としました》
「え?結奈?結奈がみんなを悩殺したの?」
「違うからーーー!!!」
すると床に転がっていた茉子がむくりと起き上がった。
「結奈ちゃん……」
「ひっ!」
「もう一回……」
「やらない!!」
今度は真奈が手を上げる。
「私も……」
紗季も。
「わ、私も……」
瑞樹まで。
「少しだけでいいので……」
「増えてる!?」
結奈が悲鳴を上げた。
するとナビ子が淡々と言う。
《依存症発生率が99%に上昇しました》
「上がってるじゃん!!」
《おめでとうございます》
「何がおめでとうなの!?」
《結奈ハーレム完成まであと一歩です》
「いらないよ!!」
ナビ子の言葉を聞いてうなづいているクミ
「なるほど」
「何がなるほどなの!?」
「つまり結奈が女子勇者たちを攻略したんだな」
結奈は顔を真っ赤にして叫んだ。
「してない!!違うからーーー!!!」
その瞬間だった。茉子が後ろから結奈に抱きついた。
「結奈ちゃん……」
真奈も反対側から腕を抱く。
「逃げないでください……」
紗季まで、わたしを後ろから抱きしめてきた。
「私も……」
リーダーらしく、両腕を組んで私の前に立つ瑞樹
「順番を守りましょう」
その横で、莉亜羅が質問している。
「並ぶんですか!?結奈様」
めぐみ
「結奈様の最後尾はこちらです」
りさ
「流石、結奈さま大人気ですね」
ゆきえ
「整理券が必要かもしれません」
「だから違うってばーーー!!!」
結奈が叫ぶ。しかし、誰も聞いていない。ルナは完全に面白がっている。
「うむ。立派なハーレムじゃな」
「おめでとうございます」
「フィリアさんまで」
「もう諦めたら?」
「うっ、し...師匠」
リリナは、むふぅーと、鼻を大きく開いて、完全に楽しんでいる表情を浮かべて
「結奈商会立ち上げて、すぐにハーレムまで作るなんて、流石、大成功ですね。ホントに、幸せそうですね」
「幸せじゃないよ!!」
《結奈ハーレム計画、進捗率100%》
「誰の計画なの!?」
《私です》
「ナビ子ぉぉぉぉ!!」
《結奈に新しい称号が追加されました》
「いや、聞きたくない!!」
《百合勇者》
「やめてぇぇぇぇぇ!!」
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