月ごとのテスト
人物紹介
【フレイジス・コルエス】(2)
チオニスの背中を追い、自分が彼より弱いと自覚しながらもすぐに追いつける自信がある。
彼を倒して強くなり、世界最強になることを目標にしながらも、徐々に仲良くなっている。
世界最強には、自分の努力で強くなる事が絶対条件であり、卑怯な手は嫌う。
オイシーネとの絡みが多い。
【フレイジス・コルエス】
ターンライト学園には、1か月ごとに順位が変動する。
この順位によって、スターエイトに残れるか、もしくは一般クラスになるか。
それか、一般クラスの生徒がスターエイトになるかどうかが決まる。
来月の順位に対する大きな決め手となるのが、”順位変動戦”だ。
一般クラスの場合、基礎をおさらいするようないくつかの種目があり、各種目の結果によって順位が変動する。
しかし、スターエイトは違う。俺たちの場合は……総当たり戦だ。
総当たり戦を行い、一番戦績が悪く8位となった生徒が一般クラスで9位となった生徒と戦う。
8位が勝てばそのまま。9位が勝てば入れ替わり、新たにスターエイトになるのだ。
順位変動戦は月ごとの重要なイベントだ。
だが、あくまで”大きな決め手”というだけであり、順位を決める点はそれだけじゃない。
「はぁ~、明後日が”月末試験”か~。」
そう、”月末試験”である。
これは座学の分野で行った内容を覚えてるかどうかチェックするのだ。
もちろん、一般とスターエイトではテスト内容や難しさは大きく違う。
スターエイトとて、舐めてかかるのは悪手だ。
「月末テストって面倒だね。年に3、4回位で良いのに……」
チオニスがだるそうに言う。
年に3、4回って……確かに理想的だな。
「1位が学園で弱音吐いてどうすんだ。順位を抑えるためにわざと間違えるようなら、俺が許さないからな。」
「分かってるよ。僕が順位を落とすのはフレイジスに倒されるときだって思ってるし。」
「お前は試験大丈夫なのか?」
「うん……っというかさ、僕より危なそうな人がいるからそっちを心配したら?」
「……誰の事だ?」
「先生の息子のパンチズ。彼は実技では強くても、筆記ではスターエイト中の最下位で入ってきたじゃん。」
ザイン・パンチズ。
15日間共に授業を受けたりして分かったことがある。
あいつは大柄な見た目をしているが、親しみやすく接している、知人を大事にする人だ。
ただ記憶力がとても弱く、全てその場での対応なので、座学とはとても相性が悪い。
「あぁ、あいつはスターエイトの中で最も裏がなさそうな奴だからな。俺からしても、あいつはスターエイトにいて欲しい。チオニス、俺がパンチズに勉強を教えた方が良いか?」
「……なるべく濃く長く教えた方が良いよ。今月はあと2日だから厳しくても、来月は毎日教え続ければ、きっと90点とかを取れるようになるから。」
「……お前の事、だらけた天才だと思っていたが、意外と物事に集中した方が良いって思ってるんだな。」
「意外って……まぁ僕も以前、前から決められてた物事に舐めてかかって、痛い目を見たからね。」
「……何のことだ?」
「……さぁね。僕もこの試験のせいで誰かに1位を取られるのは、僕の願いや君の目標を壊すことになるから嫌だ。お互い真剣にやろう。」
「そうだな。」
俺はその後、パンチズを教室に残らせ勉強を教えることにした。
パンチズの隣の席は、筆記100点で入学したタンソフィア・ゲソダーネだが、彼女は姉のように素っ気ないらしいので、俺に教えてもらえて嬉しかったらしい。
少し照れ臭いが、チオニスの言った通り、俺は濃く長く教えた。
ちなみにだが、途中でオイシーネも加入し、三人で勉強した。
そして……
運命の月末試験の日が過ぎ、テスト返却が行われた。
俺は98点だった。どうやら一人でやるより、教え合う方が俺にとっては良さそうだ。
オイシーネは91点、チオニスは94点だった。
そして肝心のパンチズだが……
「凄いぞ!流石俺の息子だ!入学した時の点数より9点も上がっている!」
「お、親父……言わないでくれよ……」
83点だった。
大きな躍進をしたパンチズは先生の親バカに恥ずかしそうにしながらも喜んで、俺の元に来た。
「ありがとな、コルエス!これからも一緒に勉強させて欲しいんだが、いいか?」
「あぁ。毎日は難しいが、互いに空いた日に絶対やろう。」
こうして俺は、パンチズとの距離が縮まり、フエーラーとはまた違う絆を得た気がした。
「おい二人とも!授業中だぞ!」
先生が注意してきた。
「仲良いのは良いことだが、程々にしとけよ~!4日後には、”順位変動戦”があるからな~!」
どうか私に……星という恵みを……
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