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メイル:警戒

 ウル達が、ギルとの戦いを繰り広げている頃、メイルとメルは花に囲まれていた。


「お花畑なのだよ、メイル! 色んな香りがするのだよー!」


「オイ!? そんなに走り回ることはないだろ」


「お花の香りは、ボクの心の燃料なのだよ」


「意味が分からん」


 花の香りに誘われて、蝶や蜂が寄ってくる。蝶はともかく、蜂に驚いたメルはメイルの後ろに隠れた。


「僕を盾にする気か!?」


「守っておくれ、愛しの騎士ナイト様」


 ぴったりと密着するメル。その為、メイルにはメルの匂いが香っていた。そんなメルにメイルは反抗など出来なかった。


(世話が焼けるお姫様だ)


 瞳術を使い、蜂を見る。捉えた蜂はみるみる弱っていく。花の絨毯へと落下した蜂は、大人しく蜜を吸っていた。


「ありがとうメイル!」


「いちいち抱きつかんでいい。ほれ、周りがジロジロ見ているぞ!」


「気にしなーい、気にしなーいのだよ」


「……僕が気にするんだがな……」


 そんなことを言っていながら、メイルの顔は満更でもなさそうだった。と、密着状態のメルのお腹から食事の催促が聞こえた。


「花の香りじゃあ、胃は満たせないようだな」


「面目ないのだよ」


「何故謝る。食事は大事じゃないか」


「そうなのだが」


 顔を赤らめるメルだったが、メイルに気にしてもらえる事は満更でもなかった。二人は、近くのお店で食事を済ますことにした。


※ ※ ※


「美味しいのだよ!」


「フッ。本当に幸せそうに食べるんだな」


「メイルと一緒だからなのだよ」


 メルの笑顔に弱いことを自覚してきたのか、あまり顔を見ることをしないでいる。そのことをメルは察しているのか、テーブルの身を乗り出してメイルの顔を覗く。メイルの顔が赤くなる。顔を近付けたメル自身も、顔を赤らめてしまっていた。


「しょ、食事中くらい、静かに出来ないのか」


「少し舞い上がってしまったのだよ」


 メイルに言われたからなのか、大人しく食事を取るメル。その様子を見たメイルは少し反省した。


(しまった……言い過ぎた? 配慮が足りなかったか)


 メルを警戒しつつ、しかし正直見惚れつつ、メイルも食事をしていた。



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