ウル・ティタ:怠ぬ鍛練
ロイズも夜の街へと染まる。ウルとティタは、泊まるホテルを決め、休息を取っていた。
「くそー。俺には核の才能がないのか?」
ダイに教わった修業を行ってはいるが、なかなか目覚めには結び付かないでいた。ベッドに横たわり目を閉じる。ウルの脳裏に、ギルの言葉が浮かんでくる。ギルの狙いは何なのだろうか? ……考えたところで答えは出ないでいた。
「メイルの奴も、鍛練を怠ってるとは思えない。つまり、俺はドンドン突き放されているって訳だ」
メイルの事を考えている自分に腹を立てながら、髪を掻きあげ、さらに頬を叩いた。ウジウジと悩むのは性に合わないことを自覚しているのだろう。備え付けのシャワーで今日の疲れを洗い流す為、服を脱ぎだした。丁度その時、ドアからノックの音がした。脱いだのを着るのを面倒がったウルは、そのままドアを開けた。
「どうした、ティタ。何かあったっけ」
「……な、何で服を着てないのよ!?」
「これからシャワーを浴びようかって。脱いだタイミングでお前が来るもんだから」
「バカよ、バカ。普通、シャツくらい着るよ!」
「まあいいじゃないか。で、用は何だって」
ウルに言われて冷静さを取り戻すと、ティタは手短に説明をしてみせた。生成の修業に付き合ってほしいていうものだった。二つ返事で了承したウルだったが、果たして自分に何が出来るのだろうと考えてしまっていた。
「見てよ! 石を遂に砂にまですることが出来たよ」
「どんどん精度が上がってんな。スゲェーよ!」
ティタの成長ぶりに素直に感心するウル。凄いと思う反面、自分の弱さにぶち当たる。焦る気持ちとは裏腹に、一向に核の目覚めが見えないからだ。
「……もしかしてウル、自分を責めてるの?」
「責めてはないって。只、悔しくて」
「アンタがウジウジ悩んでもしょうがないよ。それこそ〝無駄〟だよ。アンタは、どんなときでも笑ってないと駄目だよ。アンタから元気を取ったら、もう何もないから」
「ティタ……ん? それって俺、馬鹿にされてる!?」
ウルの顔が〝しまった〟という感じになった。言った張本人のティタは、舌を出して許しを請いていた。




