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主人公にも安息を  作者: マト4
夏季大会編
96/141

EXP.96 銀髪伝説 その9

【くるた視点】南側


目が無は、いつも元気な眼鏡をかけた自慢の後輩でリアルでもチームでもムードメーカーとして周りの人に元気を与えるそんな奴だ。


慌ててトラブルをよく起こすけど、こういう時はイケメンだ。


アルトニアも強くなって尚、初心者の頃にお世話になったと僕に力を貸してくれている。


だからこそ負けられない!


爆裂弾ブラスト爆裂弾ブラスト


両手に現れた螺旋玉が解れ繋がり白い円陣を織り出す。


「斬る!」


何とか目で追える速度で近づき刀を振り上げる可夢偉君、しかし僕の足元には既に陣が完成されている。


広範囲爆裂弾イグニッション!」


白線が紅く染まり円陣から火柱が立つ、人も建物も何もかもが焼却される。


可夢偉君の身体が燃え上がり徐々に失われていく……。


そして自分自身の身体もボロボロと音を立てる様に蒸発していく。


「流石は『team』のリーダー……『剣風』!」


可夢偉君は最後の力を振り絞る様に刀を持ち上げ、剣先から風を放ち僕の胸を貫いた。



【クアネル視点】南側


『くるた HP全損 LOST』


『可夢偉 HP全損 LOST』


機械音声が告げると火が消え更地が現れる。


「予想以上にやられたな、この程度で……って元が少ないから瀕死になるのは仕方がないか」


自身の身体を確認すると一閃などで所々に傷を負っている。傷口がある為HPバーが徐々に減っていく。


「それで、私はどうしたら良いのかしら? カレンでも撃つ?」


思案に耽け様としていたところに耳元に海月の声が聞こえてくる。


「いや、良い……リタイアしろ」


「あら、貴方にしては珍しいけど了解したわ」


音が途切れリタイアした事を確認し、声を掛ける。


さて、北側から南側の距離を考慮すると向こうの勝負が終わったのは大分前らしい。


それは、


「悪いな、もう終わりだ」


「そうみたいですね」


雷の逆光に照らされる銀髪の少年の姿だった……。


『クアネル HP全損 LOST』



【ユウキ視点】


「今回もお疲れ様」


作戦室に帰還するとシアさんが笑顔で出迎えてくれる。


会釈をしてギルド支給のテーブルを起動するとマップが表示されていた画面が変わり試合結果が表示される。


『Requiem』2+2点

『Slash』2点

『Team』2点

『Seeker』第4部隊 1+1点


「お鎮まり下さい。尚クアネル選手のLOST内容は可夢偉選手によるダメージと考慮され加点は『Slash』に入ります」


実況のアナウンスが流れ解説が始まろうした所で画面が消える。


「全く、勝ったんだから皆で祝おうとは思わないのかい?」


「すいません……。林どうかした?」


「ユウキさん、LOSTしてしまってすいませんでした」


シアさんの台詞が終わるなり近付いて来ていた林が頭を下げてくる。


「空気がちょっと重いな……。それじゃあ、今日も打ち上げに行こうか!」


「打ち上げしたいだけですよね? あ、夕食の時間なんで一回落ちます」


「むう……仕方ないか。少しはお腹を空けておくんだよ、それじゃあ準備しに行こうか林君」


今日も打ち上げをする事が決定したのでシアさんは林を連れて部屋を後にする。


ここで僕は本日最大の疑問に立ち向かう事を決意する。


「カレン、どうかしたの……?」


「こ……」


試合が終わってからずっと黙り込んでいるカレン、その閉ざされていた口が遂に開かれ…………、


「今回、私の出番これだけ!?」


そんな叫びが響く部屋で、僕は苦笑を浮かべる他なかった……。

今回で第3部も終わりを迎えました。


遂に第4部が目前に迫ってまいりましたね、以前お話しした通り第4部で一旦最後とさせて頂きます。


そんな訳で来年がラストスパートだと思われますが、最後までお付き合い頂ければ有り難いです。


もう察している方もいるかもしれませんが、また制作時間(今回は調整に近いのですが)を頂きます。


次回の更新は早ければ1月の下旬、2月を目安にしていますが…………なるべく早く更新出来る様に致しますのでお許しください。


それでは来年もこの作品をよろしくお願いします。


皆様、良いお年を



ご意見ご感想お待ちしております。

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